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面白い!
私も一応は化学を仕事にしているので、分子軌道法というものを知らなかった訳ではないのですが、どうも教科書的な本では実感がわかないと言うかそういう不満をずっと持っていました。この本では付属のCD-ROMで自分で計算が実行できるので、なるほどなあと納得できました。著者は何の予備知識も持たない人向けにこの本を書かれたそうですが、それなりに化学を勉強された人でも、得るところはあると思います。 まあ、ただ日頃化学と接していると、「わざわざこんな当たり前のことを計算して求めなくても・・・」なんて思ったりもしますが、入門書なのでそれは仕方の無いことでしょう。
現場が使える知識
現場で実験を繰り返して説明の方法に悩んでいました。驚くほど平易に現場と一致します。 惜しいのは一般のパソコン知識では使えないほどにパソコン知識が前提に必要です。 機能制限版でなく、本物を購入したい強い動機が形成できました。分子軌道法の未来を確信します。記述されてある画面は機能制限ない場合はほとんど再現できました。続編がぜひ欲しい一冊です。
最初の一冊に!
量子に苦手意識をもっている人は、おそらく数式ばかりでわけがわからないからだと思います。本書は文章中心で、大変分かり易く記述されており、理解しやすいです。そのかわり、この本を読むだけでは問題を解けるようにはなりません。しかし、まずこの本で大まかに理解しておくと、後になって役立つと思います。
量子化学のイメージを知る
大学の教養で、有機化学をやったとき、私には、波動関数や、プラスやマイナスの波や、プラスとプラスが重なり合うと結合になるとか、分子軌道などなど・・・がさっぱりわからなかった。テストで点をとることはできてもイメージというのが全くわからなかった。分子軌道というのが、何をあらわしているのか、下から上向きとした向きの矢印を順にいれていくあの図が何を表しているのか・・・。そういうのを大学のお堅い教科書(私が使ったものだが)は何度読んでも教えてくれなかった。 そこで、ブルーバックスに頼ったわけだが、正解だったと思う。わかりにくい量子化学という分野についてのさまざまな概念について、じっくり理解しながら学んでいったので読み応えが十分で大変だったが、イメージをしっかりつかむことができた(と思う、あやしいのも結構残ってるが)。 CDロムは使わなかったのだが、それ抜きで5点が十分与えられると思う。ただ、著者の化学は暗記じゃなくて、コンピュータプログラムを使って計算すればわかるんだ・・・という繰り返しかかれた主張については、専門外の人間にとっては、実際問題としては、教科書をひけば、わかるんだ・・・と大して変わらないように思えたが・・・。
必要にせまられて・・・
仕事の関係で量子化学ってなんぞや?って人は少ないと思いますが、そんな人が正しく量子化学を学ぶための最初の一冊にはよいかもしれません。 が、すぐ知りたいっていうひとには、説明がまどろっこしいのでちょっと思いかなあ。よくある8時間でわかる~とかの書籍とは違うんで。 高校生、大学生の学習者むきの本ですな。
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【くちコミ情報】
磁力と重力の発見1
私はこの本を読んで、仕事を進める上で何が大事なのかという観点から以下の三つのことを啓発された。 (仕事を進める上で参考になる点) 仕事において、ある問題において今後どのように進めていけば良いのか分からなくなって しまった時には、一つの問題に焦点を絞って、まずはその点を解決しようと試みること。 現場第一主義で仕事をすること(他人の言っていること(利害関係者はもちろん上司や 偉い人の言っていることも含めて)を鵜呑みにしないこと)。 専門知識を貪欲に吸収しようとすること。
神の御許で
本シリーズは、物理学史でほとんど省みられることがなかったという、中世ヨーロッパの磁力観について、数々の文献による根拠を挙げながら、当時の思想的・歴史的背景を交えて解説している。本書はその第1冊で、古代ギリシャの近接作用とみなした磁力の思想から中世ヨーロッパの実験的検証による磁力の説明までが語られている。 改めて考えてみると、磁力はきわめて不思議な力である。静電気力は引き寄せる対象を選ばないが、磁力はそうではない。鉄などの限られたものしか引き寄せないし、磁石同士でも引き合うかと思えば、他方反撥もする。このため、古代ギリシャ人は静電気と同じ論理で説明しようとして混乱し、一方で、磁石を"魂"を持つものとして分類する見方も現れた。 キリスト教が絶大な力を持つようになると、自然の原理を探ることは髪への冒とくだ、という思想が蔓延していく。磁石の原理についても言及されることはなくなり、きわめて呪術的な能力を持つものとして、説明されていくことになる。 しかし、イスラム世界との接触を通じて、古代ギリシャの思想が復興を果たすことにより、神学を裏付けるための自然学からの脱却が図られ、疑われることのない思想の伝承が廃れ、自然自体への探求が始まり、また、磁力の特異性から導かれた遠隔作用という概念がケプラーの法則を導く萌芽になったという。 物理を研究している人は、新しいことを何も生まないということで物理学史を軽視しがちであるが、思想の歴史を振り返ることで得られる発想があるかもしれないし、純粋に学問として、物理学史から導かれる歴史観・哲学観があると思う。 ボクのつたない概略では全く偉大さが伝わらないと思うので、哲学や歴史に興味のある人や、大学で物理を学んだ人には、だまされたと思って一読していただければと思う。忙しいときには無理かもしれませんが、きっと損をしたとは思わないと思います。 …ただ、著者の学識が高いせいだと思いますけれど、暇つぶし程度だと思って読むと足下をすくわれるかも知れませんよ?
万有引力って不思議ですね
索引・参考文献・注をのぞく本文だけで全940頁を越える重量級の本である。値段も3冊合わせて税込9030円となかなか重いが、充分それだけの価値がある。 磁力と重力という、目には見えないがたしかに存在すると感じられる“力”に対する解釈と解明と実用の歴史を、古代ギリシャ哲学からニュートンの『プリンキピア』まで丹念に追った、壮大にして独創的な科学思想史だ。科学に興味関心がある読者なら知的興奮で頭があつくなることうけあい。 私たちはよく「コペルニクス的転換」という表現を目にし口にするが、著者によれば真の太陽中心説はケプラーに始まるという。またガリレイやデカルトが現在の一般的認識では「最初の近代的科学者、思想家」とされるが、実際には旧来の機械論的自然観の域を一歩もこえることはできなかったとして、本書ではあまり評価されていない。パラダイムの変換というならば、むしろケプラーやニュートンこそがふさわしいが、彼らの理論はもう一般庶民には難しくて理解できないだろう。 それから、中世の西欧が非合理的な迷信や魔術が支配する暗黒の時代と思われているのも、後年のいわば捏造であって、実際には科学が非常に発達した時代であったことがわかる。もちろん現在の科学的知見からは一笑に付されるような理論はたくさんあるが、それはいつの時代にもいえることだ。 それにしてもどうして万有引力なるものがこの世にあるのか、不思議ではある。遠く離れた物と物が一切の介在物なしにおたがいに引き合うというのは、たしかに魔法そのものかもしれない。人為的な物語やファンタジーなどより、そういう科学的事実のほうがはるかに面白くわくわくしますね、私は。
磁力から見えて来る 豊穣
妻が浪人時代に著者から物理学を習ったとかで 前から欲しがっていた本である。クリスマスにサンタのまねをして全三巻を買って 鏡台の上に置いておいたら 大変感謝された。やはり女性は物に弱いと改めて感じた12月25日の早朝である。妻は一ヶ月も経たずに3冊を読了したので 小生も相伴にあずかろうということで読み始めた。 著者である山本義隆は 湯川秀樹をして「将来のノーベル賞候補」を言わせた伝説の学生運動の闘士である。大学院を退学し アカデミズムから去って 駿台の講師となったことは昭和の歴史である。その意味で小生も いささか構えて本書を読み始めた。途中から そんな経歴はすっかり忘れてしまった。 本書が物理学者が書いているということすら信じがたいものがある。どう読んでも力強い歴史の本だ。磁力という極めてニッチな現象に絞った事で 本書が成り立ち 物理学者が書けたということは確かである。しかし そのニッチから見えて来る 思いがけないほどの豊穣には 正直 衝撃を受けた。科学と哲学と宗教が 絡まりあった時代があったことを改めて強く感じた。アカデミズムに身を置いていない 言わば在野の著者にして これが書けたのかと思う。とにかく 大変な荒業である。 これを書いている今は まだ二巻以降を読んでいない。どうなるのかわくわくしている。
在野の知識人の鑑
「西欧にのみ何故近代科学が成立したか?」という大問題をも視座に 据えた著者の渾身の力作。近接した物体にのみ力が働くと言うドグマ がいかに長く生き延び、磁力とその現象の説明に数々の奇説・珍説を 生み出してきたかが、物語的にそして著者自身の生きた言葉で語られる。 磁力並びに重力概念の獲得過程はそのまま自然哲学から古典物理 学への成立過程とリンクしており、その際に哲学(形而上学)の対象 =存在論の追求をひとまず留保した事により本格的な展開が可能に なった事を明らかにしてくれる。私はその基点をケプラー(第3巻) にみる。そして存在論は量子力学により再び蒸し返されるのだ。 p ・・・というようなカタイ話は抜きにしても十分に知的好奇心を満た してくれるし、科学に興味のある若い人達にこそ読んで欲しい本です。 これが科学思想史というものです。
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思考過程=取り組み方
この本は、量子力学が成立していくまでの過程が丁寧に書かれています。量子力学以前にどのような問題が研究されていて、それをどのように実験・思考の両面から解決し、新しい理論に至ったかが流れるように書かれています。 学部生のときにこの本をまじめに読んでいたら、物事に対する考え方で随分違った道を歩んだ気がします。サボることに懸命で本当の意味の物理(科学)の何たるかは理解できていなかった・・・ Di acやLandauはあくまで結果を知っている人の視点から書かれており、言わば未来の人の視点です。リアルタイムに問題を見ている人がどのように取り組むべきかの指針としても一読の価値が高いと思います。 朝永先生は序文で既にそういう方針を述べられていますが、本文はお人柄を感じさせる香り高いものとなっています。 余談ではありますが、学部初年度の開始に当たって現代物理の構成とそれに必要な分野(力学、電磁気学、関連数学など)を概論的に解説してくれる時間があればなぁ、と思っています。そうすれば、先の見えない講義で行き当たりばったりな勉強をしなくても良かったのにと感じます。高校物理と専門物理は全然違っていますから。
泥臭いやり方がいいんですよ。でも初心者用じゃないよ。
どうも。kapu aです。 量子力学を泥臭く学べるからいいと思いますね。 泥臭くというと、なんだか嫌な感じがしますが、そんなことないですよ。 むしろ、「困難にぶち当たった時にどうゆう風に解決したのか?」という点でみると、 本書ほどタメになる参考書は無いですよ。ほんとに。 泥臭いやり方は本書全体に見られるんですが、 1例を挙げると 「第5章 マトリックス力学の誕生」 「23節 ボーアの対応原理」なんかをみると、 問題へのアプローチと定式化、そしてその解釈の仕方を泥臭くみることが出来ると思います。 統計力学を知っておくと、すんなり読み始められるかも。 ちなみに本書では、練習問題と解答はないですよ。 そこんところも含めて、1度御覧になって下さい。 追記: スピンについては「角運動量とスピン―『量子力学』補巻 朝永 振一郎」をオススメします。パウリ行列の導出は必見です。 添え字が細かいので根気強く進んでいくことをオススメします。 本書で「ハミルトン関数とか分からねーよ。」という方。 まず「解析力学 久保謙一」から入るといいでしょう。 「量子力学2 朝永振一郎」にいっても役立つと思いますよ。
根本的な理解
物理入門コースで電磁気学やら統計力学を勉強した後、さあ量子力学だということで そのシリーズの量子力学I、IIを勉強したがどうもぴんと理解できない・・。 量子力学とは古典力学とは違う新しい概念なんだから自分の懐疑的な思いをまず払拭 してくれないと次にすすめない・・。 という思いの中、この朝永さんの本を読んでスラスラと実験にそくした量子力学の とびとびの根本的な理解ができました・・。 やはり、頭がいい人は時代に関係なくいいんだな・・と実感しました。 この本はいかめしそうに見えて実はすごく読者に親切な本だな・・と思います。
良書
本書は量子力学の成立までの過程を扱った現代物理学の入門書のようなものである。本格的な量子力学を勉強する前に読むといいだろう。いろいろなことが実に詳しく書いてある。良書だと思う。
量子力学を作り上げて行く物理学者たちの思考過程
~本書を読み始めたのは朝永が亡くなった翌年の暮れだった。冬休みにやることが無くて、クリスマスあたりから読み始めた。読み始めて直ぐに、日課になった。推理小説のようで、ページをめくるのが楽しかった。もちろん、途中で計算に行き詰まり、或る式から次の式に行くのに数時間あるいは一つの積分に数日悩んだこともあった。これは私の頭が悪い! 既存の古~~典物理学しか知らない物理学者たちが、実験事実の説明に取り組み、新しい概念を伴った量子力学を発見する物語である。ジグソーパズルのように、手元にはいろいろなピースがあるのだが、それらをどう組み合わせて現象を説明できるのか。自然のベールを1枚づつ取り除いて行く。 朝永は前書きに断っているが、おのおののトピックスが論理的な流れになっている~~が、歴史の流れに即してないのに注意が必要かもしれない。 朝永以降、このようなすばらしい教科書を書ける日本人物理学者が出てこないのが寂しい。~
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この内容で真に満足する読者はいるのか
物足りない。 これが読後の正直な感想です。 『解釈問題』の名を冠したタイトルですが,副題にある通り,主に扱っているのは多世界解釈と呼ばれる物です。 本書には,「多世界解釈の現在の考え方の紹介本」「解釈問題の本質や歴史的経緯の解説本」「量子論の不思議な小話集」と,幾つもの顔がありますが,正直どれもこれも中途半端な印象です。初学者・専門家,何れを対象にした場合でも説明が不足していると感じる記述が多々ありました。自分も量子論のこの問題に関しては学生時代に少なからず触れたのですが,本書を読んでいて“もうちょっと詳しく説明してくれたらなぁ”と思った個所は少なくないです。 また,数式を使わずに量子論の説明をするのは非常に困難で,この手の解説本では様々な比喩表現に頼るのが常となっており本書も例外ではないのですが,誤解を招きかねない非常に危険なアナロジーが幾つかあったのが気に掛かりました。 ただ,多世界解釈の(ひいては量子論の)一番の問題がやはり「確率の導出」にあるという事を現役研究者の著書で再確認する事が出来て,個人的にはある意味ちょっと ホッ としました。 自分はもうこの手の勉強を本気でする事は恐らく無いと思いますが,やはりどうしようもなく“面白い問題”です。「今後もちょくちょくトピックを覗いてみようかな」と,改めてそんな気にさせてくれた点に関しては本書にとても感謝しています。
本書にがっかりしたというより、多世界解釈にがっかりさせられた。
エディントンの日食観測隊が一般相対性理論の予測通り重力場によって光線が曲がる事実を確かめたとの報に学界はもちろん世界が沸き立っていた頃、ひとりの学生がアインシュタインにこう尋ねた。「もし光の曲がりが観測されていなかったら先生はどう思ったでしょうか。」アインシュタインはこう答えたそうである。「神を哀れに思ったと思うね。何故なら理論は正しいのだから。」自らの理論の美しさゆえに、理論の正しさに彼は微塵も疑いを持っていなかったらしい。 思うに、量子力学創始以来の波動関数収縮問題に対する「多世界解釈」に関してこう言いたくなる。「もし多世界解釈が正しいと判明したのなら神を哀れに思うだろう。」多世界解釈はこの宇宙の真実の姿としてはあまりに美しくない。実に面白みのないもののように思えてならない。ナンセンスギリギリの途方もなさという点では、時間の遅れ、時空の曲がり、波と粒子の二重性といった事実の途方もなさといい勝負ではありますが、多世界解釈には偉大な科学理論としてひとを魅惑するような何かが備わっていない気がするのです。 多世界解釈の言うとおり「他の無数の世界に無数のもう一人の自分がいる」のであれば確かに驚天動地のことであり、それこそ人類史上最大の宇宙観の革命かもしれません。八十年前に完成された理論の孕む意味がそんな途方もない内容であれば多世界解釈が長きに渡って支持されてこなかったのも当然。しかしながら、それでもその宇宙観にはワクワクするものが全くない。量子力学の確率的性格自体を断じて自然の根底的事実としては認めず量子力学の理論的不完全性を信じていたアインシュタインが彼の没後のアスペの実験などの展開を知ったら考えを改めたのかどうかはわかりませんが、多世界解釈を審美的な観点から拒否するに違いない。 本書の叙述も正直分かりやすいとは言えない。専門的過ぎるからというよりも例え話が複雑でかえって理解困難になっているという意味。著者は分かりやすくしてるつもりなんでしょうけどね(笑)本書から得られた有益な情報は、アスペの実験をさらに発展させた実に巧妙な実験により多世界解釈に有利な証拠が見つかったという最新の動向に関して。僕は多世界解釈は絶対に正しいとは信じないので観測問題の謎はいっそう深まったと判断したいと思います。
明晰な視点と解説
訳者和田純夫氏の『シュレディンガーの猫がいっぱい』を読んで、多世界解釈がやはり最もわかりやすく論理的(というのは結構くせ者だが)と思えた。 本書はそれをさらに詳しく説明しているが、量子論の様々な解釈を広く見渡し、非常に明晰な分析をくわえていて、類書の中でもわかりやすさという点でピカイチではないかと思う(といいながら、私にはついて行けない箇所がいくつもあったけれど)。 純然たる入門書ではないので、少なくともエンタングルメントとはどんなことか、ぐらいの知識を持っていないと話について行けないだろう。 もうひとつ、和田氏の翻訳者としての力量についても素晴らしいと言っておきたい。量子論関係の翻訳書も多いが、日本語のクセが鼻につく訳者もいて、手放しでほめられる書物は少ない。その点、この問題の専門家でもある和田氏の翻訳は日本語表現という点から見ても非常に優れていると思う。
僕は死なない
昔、量子論の多世界解釈を最初に読んだとき。 「これが事実なら僕は死なないんじゃないか?」 と思いました。 どうも、この本に書かれたとおりそれが主観的事実(?)のように思えてきました。 この本も読むのに苦労しましたが、知的興奮に満ちた良書です。
「たまにこうした本を読んで、気分を変えてみる」という効果はありました
なんといいましょうか、単に興味本意でブルーバックスぐらいのレベルの本を時々読んでは、「こんな考え方もあるんか」と驚きあきれることを1年に数回やっている身にとっては、「よくわかんないけどスゴイことを考えている人たちが世の中にはいるもんだ」ということにつきるか、と。 EPRのパラドックスの問題に関して伝統的なコペンハーゲン解釈で「波動関数の収縮」として扱う現象は、多世界解釈では「干渉性(コヒーレンス)の喪失」として扱われるそうですが、なんと、著者によると、物理学の世界ではこの多世界解釈を支持する意見が多数を占めるとか。 多世界解釈の創始者エヴェレットの説をさらに先鋭化させたドイチの多世界解釈を、よく理解するまでには至りませんが、日本語で簡単に読ませていただいたのはラッキーかな、と。 個人的には、といいますか、理解の及ぶ範囲といいますか、知ってる範囲では、ファインマンさんが「量子力学の精髄」と呼んだ二重スリット実験の解釈に関してはガイド波の存在を考慮した解釈がわかりやすいんじゃないかと思っていましたが、なんでも、著者によれば下火だそうですが…。
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相対論を語る、ひとつの原点本。もうひとつはパウリ。両方とも、岩波全書の評価の大いに割れる「相対性理論」の著者が翻訳しています。まだ上巻しか読んでませんが、緒論にわからない事が書いてあるほかはいたってごく普通の内容です。特徴といえばアフィン空間を素朴な概念から説き起こし、それに計量を与え距離空間化していくといったところ。こういった数学的基礎部分は一般の相対論本では出会ったことがありません、本書ではとても明解に説明されています。観測対象物体の固有時間と観測者に固定された座標系における時間を意識的に分けて説明しています。慣性系間の時間軸の変換のほうが一般的なようですが。"世界"を観測者の固定された"座標"の"時間軸"方向とそれに直交する"空間"部分に分けて解説するところもまた明解です。ただし、テンソル解析の数学を構築するのに多くの紙面を割いているため(それでも必要最小限であると思えた)多少忍耐を要します。本書を読む前に、電磁場と力学の相対論化を一通りかじっておいたほうが良いです(大学の授業でやるような)。行くてが見えないと面白さを見る前に挫折します。
これは書店にファイブスターだ
5つ星をつけたのは、ワイルの空間・時間・物質を文庫本で 出版することを実行した書店にである。これは普通ではない。 相対性理論は、物理学の専門家のみならず、万人をひきつけて やまない不思議な物理理論ではあるが、難解で知られるワイル の本を文庫で出版して一体、どれだけの人がそれを購入するのか 疑問がある。しかも、悪いことにこの本はワイルの説明 が哲学がかって難しいのに加え、遠慮なく高度な数式が登場する。 また、古い本なので内容も古いことは否定できない。私の 意見では、これで一般相対性理論を勉強しようとすることは あまりお勧めできない。ワイル流の哲学的思考を知りたい方 には最適で、それを意識して読みたいという人にはかかせない 本だろう。 岩波文庫の特殊相対論もかなり驚いたが、今回の文庫化は それ以上である。
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内容は満遍なく書かれており、ほとんど漏れがないのでは。 行間を読まなければならなかったり、説明を簡易に済ませてる場合があるので厳密に理解するには足りない点がマイナス。 後は邦訳が不自然だったり、誤植がある点を差し引いて評価は☆4です。 ☆5になってるのは教師用の解答集と同じ商品扱いになっており、そちらを評価したからなので注意。 この本は演習全部解いて理解しなければ意味がないので、生徒用と教師用の解答集が手に入らなければ意味がありません。 しかし教師用の解答集は洋書のみしかなく、しかも原書は版が進んでいるため絶版なので手に入れづらい点に注意。 もしも教師用の解答が手に入らないならマッカーリをお勧めします。 教師用の解答に書かれている演習の方が重要度が高い事が多いので。
理解できた時はうれしい
院試で利用した。ニ、三年の授業で習った時は、なんだこのちんぷんかんぷんな本は!と思ってたが腰を落ち着けて読んでみるとそうでもなかった。むしろ面白かった。 特に熱力学の分野は個性的で、ギブズエネルギーやエントロピーについて深い理解を得られる可能性のある本だと思う。といってもやっぱり言葉の使い回しが独特で慣れるまで時間がかかるが、慣れてしまえばおもろい話をしてくれるロジカルなじいちゃんと会話してるようにサクサク理解していけるはずだと思う。 学習を進める上でのアトキンス物理化学との付き合い方は、細かい点は無視する、何回かは読んでみる、たまには問題を解いてみる、そしてそんなに悪い本ではないと信じてみることだと思う。そうこうしているうちに自分の読解力も上がって自然に理解できるようになるんじゃないだろうか。 俺アトキンス分かるし。さらっと言って同級生をびびらせよう!
答えが無い…
量子論のポテンシャル箱のところの解説が詳しかったんでいいなと思いましたが, これに関する章末問題の解答がありませんでした・゚・(ノД`)・゚・。 そこでアトキンス物理化学 問題の解き方(学生版) 英語版を購入したところ こちらにも解答がありませんでした.かなりショックです… しかし問題文を英語にしてGoogleで検索してみると,全く同じ問題が海外の サイトで解説されていて助かりました!!
最良の「入門書」
この本の大きな特長は二つある。 一つは、例題と問題が豊富なこと。内容の獲得に演習が欠かせないのは常識だが、この書にはただ式に代入すれば解ける問題から、mathematicaを使って分析し解く問題まで、余りあるほどの具体的な問題が掲載されている。 p もう一つは、熱力学の記述がすばらしいこと。特に「系に注目する」の項はほかに類を見ないほど、簡潔、平易かつ美しい説明がなされている(この項を真似していると思われる参考書はけっこうある)。教科書作りに人生をかけてきたアトキンス教授だからこそ書けたのだ、と納得のいく書である。 p ただし、例題の解答は記載されているが、それ以外は記載されていない。例題以外については「アトキンス物理化学問題の解き方(学生版)」(英語版!)におよそ半分ぐらいが載っている。
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改訂版が出るたびに内容が薄くなってる気がします。
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初めて大学の電磁気を学ぶ人に
電磁気学の体系は完成されていますが、その反面、初めて学ぶ人にとっては完成された数学的記述はイメージが掴みづらいと思います。 この本は基本的には高校までの知識で理解できるように親切に描かれています。 視覚的なイメージを得ることで、電磁気学の体系を大まかに理解する手助けになるでしょう。 ただ、カバーしている内容は少しもの足りないところで、電磁気学をしっかり理解するにはこの本以外の教科書、演習書が必要です。 初めて学ぶ電磁気の入口には最適な参考書の一つでしょう。
好著
私は掲載されていた皆様のレビューを参考にして購入致しました。 私は大学の単位をとる目的で購入した訳では無いので気楽に読む事が出来ました。 最初は最後まで読み切れるか不安でいっぱいでしたが何とか最後のページまでたどり着けました。通読時間は約25時間程、もちろん掲載問題は最初から回答をみて読みました。 高校時代がむしゃらに覚えた電磁気学公式のもやもやした部分が鮮明になった事と 電磁学のイメージが掴めた事で皆様のレビューを参考に購入して良かったと思います。 今後更にこの本を2回程度再読し、その後適当な演習問題に取り組みたいと思います。 皆様のレビューが大変参考になり、好著に巡り会えた事に感謝致します。
要注意!
さすが、予備校の先生だけあって、良くも悪くも、 『わかりやすく』まとめられてます。 大学によっては、これだけできれば単位を取ることは 可能かもしれません。 p 数学的な煩雑さを少しでも軽くするためか、 電気双極子の項目など、これでは単位が取れないのではないか、 と思われるほど特殊な場合だけを題材にしています。 その割には、付録の積分計算の解説は少々まどろっこしく感じます。 p また、あいまいな記述も目に付きます。 例えば、標準的な教科書でなるべく早いうちに位置づけられる、 電場、電界、電束密度という用語の位置づけが、 あいまいなまま後ろの方まで引っ張られます。 自由電荷と束縛(分極)電荷の違いについても少々あいまいです。 もっとも、こういうあいまいさを残しながらでも、 全体像をつかみやすくする、というのは今までの教科書に欠けていた 視点であるようにも思います。 p 新しい本だけに、誤植もまだ残っていますので、 初心者の皆さんは注意しながら勉強してください。 誤植に自分で気が付くようになる、というのも勉強の一部である ともいえるのですが。 p 取り上げられている項目が少なすぎますので、本書で全体像を つかんだ後は(著者の言うように次の峰を指すのではなく)、 もう少し本格的な書物でこの峰を踏み固めることが必要でしょう。
タイトル以上にこの本は深い
大学院受験用として購入した本だが、これは大学の単位を取るというよりも電磁気学を体系的に学ぶ上で大いに役立った。タイトルは入門書のようであるが、かなり深い。誘電率や透磁率の物理的意味はなにか?それは実際に『見える』「力」と見えない「電場」、「磁場」を結びつけるだけの単なる物理定数に過ぎないのである。それをこの本で知ったとき、大学の授業が頭に入るようになった。 また、ガウスの法則を自在に使いこなせるようになる。3回解き終えるのに2ヶ月かかった。これが終われば、あくまで大学院受験レベルだろうが、かなりの学力に到達していると考えられる。 自分はこの本と末松安晴氏監修の『電磁気学ノート』を併用した。
並以上の学力があれば・・
知識がほとんど抜けてる人が理解するには困難。 何度も反復して覚えるしかない。 大学受験時で偏差値60程度あれば、まあがんばって理解できるでしょう。あくまでサブの参考書としてオススメ。 他に演習問題を解かないと力不足。結局は自分次第ですが。
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初めは、小学校の図書室で借りて読みました。 もう25年くらい前の話です。 面白かったので更に2回ほど借りた後、父に買ってもらいました。 この本の存在も忘れていたのですが、先日、実家の荷物を引き取った時に段ボールに入れてあり、久しぶりに本書を手に取りました。 「相対性理論」を中心に、アインシュタインがどういう人物だったのかなどを小学生にも分かるような例を挙げて説明しています。 「もうこの本売ってないんだろうなぁ」と思い検索しましたが、ありました!うれしかったです。 夏休みに入ったことですし、ぜひ小中学生に読んでもらいたい本です。 そして「人間の想像力って、科学ってすごいなぁ」と感動してもらいたいと思います。 子どもにも面白く解りやすいので、学校の先生や親たちにとっても、色んな意味で参考になるんじゃないかな。
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記述は極めて平易で分かりやすい。相対論が、イメージとして理解できる。アインシュタインの伝記とともに、「相対論」が如何なる時代の産物であったのかがよくわかる。中学生・高校生向きに書かれたのだろうが、文系大学生が読んでも得るところは大きいだろう。
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私は学校の春休みの宿題で、感想文を書くためこの本を読みました。 普段あまり理系の本は読まないので、正直気が乗らなかったのですが、 思っていたよりずっと読みやすかったです。 時間の流れる速さが変わるとか、空間が曲がってのびているとか、 ちょっと想像しにくい話ですが、絵と文で分かりやすく解説されています。 p アインシュタインの相対論など、科学に興味のある中高生に向いています。
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【くちコミ情報】
素粒子の世界を、式や表でわかりやすく整理して明解に説明
本書は、なにより関係する式やデータを非常にわかりやすく整理して解説してある点が良い。数学的に書いてあるというより、あくまでも物理現象を説明するためのものとして割り切って明快に整理してあるので、どこをどのような視点で理解すればいいのかという要点が理解しやすい。 少なくとも大学教養課程レベルの基礎知識はいると思われる内容だが、このような形で全体を概観できる本は少なく、まとまりという点で読みやすくて価値のある一冊になっている。今まで、この分野の著作は、非常にやさしく概念だけを示したものか、専門性の高いものの2種類に分かれていたので、このような本の登場は喜ばしい。 朝永博士の名前が間違っていたのは、ここで他の方のReview を読むまで気づかなかったけれど、気になる点は他にも多少ある。 たとえば、以下のようなところ。 ・P13:「20世紀末に入ると、原子核の中にもっと小さな粒子があることがわかってきました」は、本当に「末」?。 ・P53-54:「X線は光よりはるかに振動数が大きい電磁波です...(中略)...散乱前の振動数よりわずかに少なくなっています」は、manyとmuchあるいはa fewとa littleの混同? 尚、「その下のレベルの素粒子の有無はまだわかっていません」というのは、その通りではあるのだけれども、この記述だけだとちょっと不親切な気がする。物質の究極を追求することが、素粒子研究の目的のひとつなのだから。 結果論ではあるが、本書において最も残念な点は、出版のタイミングがちょっと悪かったことだろう。南部博士の名前が無いし、出版をもう少し待てば、小林・益川教授に関する記述にも既に日本人なら普通に知っている説明が加わっていたことだろう。
南部〜小林・益川理論からヒッグス粒子まで――素粒子の標準理論を一望する
素粒子についての一般解説書としては、現在、もっとも新しくて詳しい本です。 量子力学の黎明期からときおこし、場の量子論をへたうえで、素粒子標準モデルができあがるまでの過程、さらには、この秋に稼働をはじめた大型ハドロン衝突型加速器 (LHC) による、ヒッグス粒子や超対称粒子の検出実験までを視野にいれた解説をしています。 250ページあまりという薄い本であるにもかかわらず、つめ込んである内容には驚異的な密度の濃さがあります。 科学解説書を読みなれている人なら問題ないでしょうが、 「量子力学ってなぁに?」 というレベルの人がいきなり読むには、内容が難しすぎるかも知れません。 (この本が難しそうと思われる方には、南部陽一郎著 『クォーク 第2版』 がオススメです) この本のスゴいところは、本文だけに目をとおせば、一般の科学解説書として読める一方で、別枠に囲ったコラムや付録では、大学の専門課程で学ぶような内容や数式が紹介されているという点にあります。 歴史的に重要なミリカンやラザフォードの実験をはじめ、シュレーディンガーやディラックの方程式、さらには、小林・益川行列の解説まであるのですから驚きです。 ただし、私たち一般人の読者も、こういった複雑な数式におそれをなす必要はありません。 それというのも、先にも書いたよう、難しい話は別枠をもうけ解説しているため、本文にそうした数式が入り込んでくることはないからです。 では、なぜこの本は、そういった複雑な数式を掲載しているのでしょうか? ひとことで言えば、現代物理学の抽象的で奇妙な考えかたの多くが、その大もとをたどっていくと、それら数式につながっているからです。 素人むけの科学解説書というと、とかく数式の出てこないことが売り文句にされますが、数式を無理に排除した比喩やたとえ話の説明では、やはり、どうしても漠然とした内容に終始してしまい、私たち読むがわとしても、学校でならった物理のような手ざわりや実感がつかめないという不満が残ります。 本書のすばらしい点は、それら複雑な数式を隠さず示すことにより、現代物理学の抽象的な思考の過程を、具体的に見えるかたちで解説しているところにあります。 数理の世界が、自然現象と直接結びついているという、不思議さや美しさ。 計算式の結果が、私たちに新たな知見をもたらしたという、歴史的事実。 数式そのものの意味はわからなくても、これらの式をながめることで、私たち素人にも、今までの解説書にはない手応えが感じられるだろうと思います。 また、これら数式を理解できる人であれば、さらに深く本書を味わい楽しむことができるでしょう。 最後に気づいた点を指摘しておくと―― 朝永振一郎博士の名前が、すべて信一郎となっているのは誤り。 また、量子色力学の説明に登場する、南部陽一郎博士の名前が索引からもれているのは残念。
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