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【くちコミ情報】
リーダーシップのお手本
やはりクリエイティブなアイデアだけが 動物園を復活に導いたわけではないのだと実感した。 仲間を信じ、動物を信じ、彼らを大切にした結果なのである。 著者(園長)のリーダーシップはビジネスにおいても 大いに参考になると思う。 ありきたりな感想かもしれないが、この動物園に行きたくなった(笑)
動物園とは、
動物園とは…と考えたことがなかった。 本書では、90年代の「旭山動物園」の復活のプロジェクトのディテールが詳しく記載してあり、実に面白い。 動物園に行ったら、寝てる動物が多いのは、当たり前だと思っていた私だが、 それを、逆転の発想で改善したり、動物が持つ「本能」を利用した、展示が興味深い。 また、昨今の動物保護についても書かれており、考えさせられるものがある。 読み終わったら、「旭山動物園」に行きたくなったという事実は言うまでもない。
動物が好きになる本です。
大学の課題で、旭山動物園のレポートを書く必要があり、何か本を読まねばと思い、本書を手にとりました。この本を読むと純粋に動物が好きになりますね。これまで漫然と動物園に行っていましたが、これからは真剣に動物の様子を観察してみたいです。また、動物の保護・繁殖の研究施設としての動物園も斬新な視点でした。 動物も人間もやりたいことができないのは幸せではないし、好きなことに打ち込んで、自分の能力を最大限発揮するのが一番大切なんだと思う。動物園の本を読んで、そんな感想を持ちました。皆さんも機会があれば、ぜひ読んでみてください。一つ希望があるとすれば、もう少し動物園関連の統計データを巻末に増やしてほしいかな。
一気に読了。凡百のビジネス書よりもためになる。
最初は単に展示内容の紹介的なガイドブックかと思っていましたが、全く違っていました。動物園という器を通じて、仕事や組織のあり方、ひいては自然と人間とのかかわり方など、広い意味での人としてのマインドの持ち方が描かれています。また獣医さんらしい専門的なコメントもあり、興味深く読ませていただきました。動物園への見方が変わるとともに、その可能性や奥の深さを実感しました。石狩川水系淡水生態館の構想は本当にすばらしい。
ビジネス書として勉強になります
園長が直に書かれているだけあり 一言一句にとても力がある。 成功に胡坐をかくことなく、 これまでの苦労や、今後のことなど 包み隠さず書かれてあり、勇気付けられる点も数多くあった。 これから先、どのように 動物園を発展させていくのか、 動物たちを保護していくのか、 興味を抱かせる1冊。
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【くちコミ情報】
シーラカンスが生きた化石のわけ
TVでシーラカンスが出て来るたびに、何でこんなサカナが「生きた化石だ」と 騒がれているのか、正直、その価値がよくわからなかった。 確かに、イカツイので、古そうなサカナには見えるが、私にはそれだけの 印象しかなかった。 でも、この本を読んで、シーラカンスの価値がよくわかった。 鰭(ヒレ)の中に骨が入っているのだ。そしてその鰭は、海から陸に上がった 動物の四肢に進化するまでに、それほど時間はかからなかった。 つまり、シーラカンスは進化の重要な分岐点に位置する「生きた化石」なのだ。 このような話が、本書の随所で展開されていて、知的好奇心が大いに 刺激される本である。進化や生物、それから、われわれ人類が何者かに ついて興味のあるすべての読者に勧めます。 以下は蛇足。 筆者の「死体」解剖学にかける情熱は半端ではない。 こんな学者がまだ日本にいたのだと、科学者の「シーラカンス」を 見つけたような気になってしまった。ぜひ、日本の学会を変えてほしい。 ひとつだけ疑問。 筆者は動物死体の解剖からしかわからないことがあるという。 それには反対しないが、なぜ、回数をこなさなければならないのか。 貴重な動物の遺体であれば、1回の解剖で骨の髄までシャブリつくせば いいではないか。なぜ、何度も死体を刻む必要があるのか? そこのところ疑問が残りました。
動物園に行こう!
動物の進化を知りたいと思うとき、化石を発掘してみるのもいいかもしれない。 しかし著者は、今世界に溢れる生物達こそが、進化の爪あとを最も残してくれていると、語っている。 しかも、進化は起こるべくして起こったというより、仕方がなく起こったという意味合いが強いのである。 進化とは大げさなものでなく、「そうするしかないな」という生物達の諦めのため息が集まった設計図であると。それは以下の質問を見てもらいたい。 骨はどうやってできたのだろうか? 魚が陸上にあがったのは偶然!? こうもりと鳥の違いは何だろうか? ワニのあごから人間の耳ができた!? もしこの質問に対しての回答を持たない方なら、幸せである。 なぜならこの本を、「骨の髄まで」充分しゃぶりつくすことができるからだ。 熱意と親しみやすさと、なによりもプロフェッショナルを感じさせてくれる著者と、一緒に生物誕生から旅に出てみよう。
面白い
まず読み物として実に面白い。 そして行間からにじみ出てくる作者の、学究者的情熱がいい。 生物としての人間を「哀しきモンスター」と切って捨てる、一種痛快さに打たれた。 今の世の中に、こういう熱意も才能も志も兼ね備えた学者が、ちゃんといるというのは心強い。
素材は抜群に面白い
素材はものすごく面白い。一般に神の最高の創造物(キリスト教徒でなくとも、人体が素晴らしい造りであるとは思っているだろう)と考えられているヒトや他の脊椎動物が、進化の過程のいかに場当たり的な改造の結果であるかを解説した本である。この辺を仔細に勉強するだけで、創造説とかインテリジェントデザインとかはお話しにならないのは明白だ。例にあげられている背骨の進化史なんて大好きだ。脊索動物が、神経系を維持するために脊索の周りにカルシウムをストックしていったのが、ある程度たまると突然構造材としての意味が出てきて、強く速い泳ぎを獲得する。このように、進化は先のことを考えて進んだのでは決してなく、その時その時の場当たり的な適応が、生み出した思いがけない結果の連続なのだ。 と、「素材は面白い」のだし、語り口も悪くはないと思うのだが、私はあまり好感を持てなかった。趣味の問題だとは思う。しかし、解剖学者であるという強い思い入れからか、たぬきの遺体を前にして語り始める、少々おどろおどろしい雰囲気の出だしや、大学でお金儲けに直接関係のない分野の荒廃を訴える最後は、一番面白い話題を見えにくくしているように感じる。骨の進化の解説についても、図解がイマイチよくなくて、細かいところがすっと入ってこない。進化学ではなく動物解剖学であると自分を規定し過ぎなんじゃないかなあ。 いえ、本当に「素材は面白い」のですから、お勧めします。だって、自分の体がどのように出来上がってきたのかを知りたいでしょ?
様々な観点から面白い
タイトルから期待したのとは異なっていたが、期待以上におもしろかった。読み方としては、@解剖学者の考え方、日常、A動物の体の進化史、B人間の進化、人体の成功と失敗という3つの観点から読んだ。どれも私には初見のことばかりでおもしろかったが、とりわけ、ABでいかに進化が急がれ、その場しのぎであったかを細部から示されたことが興味深い。とりわけ、人体が400万年という短期間で、四足歩行から二足歩行になったための体各部の大転換、無理な補修という説明は、人間の体の構造にいろいろ持っていた疑問を解いてくれるものであった。解剖学者らしい卓見である。なお、最後の地球を憂うというような書きぶりは私には蛇足であった。淡々と終わり、あとは読者に考えさせたほうが良かったのではないか。
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オリゼーだけではなく
やっぱり、そうなのか!ディズニー映画に出てくるキノコのモデルは、ベニテングダケ!格好はシイタケだけど、模様がネ。じゃあ、マリオのキノコも!? 人気コミックを取り込むくらいの進取な科博になって、半年経つとお邪魔で不便な展覧会図録も、利用価値アップの普通の図書資料にしてくれました!これなら、図書館蔵書になります。 しかも、難解な学術用語にかたよることも無い。わかりやすい文章を書く達人の執筆者揃いと見ました。類は友を呼ぶ。様々な顕微鏡による写真も豊富で、顕微鏡ワーク見本帳というか、絵本のようでもあります。 「西の魔女は死んだ」の重要な脇役?のギンリョウソウのこともわかり、広報紙ネタまで発見。私達の市民図書室(横浜市内にある)でも購入検討しなくては!
幅広く奥深い菌類の世界への最高の入門書
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無頼の日々、今は悔ゆるのみ
薬学博士である井出利憲氏による、分子生物学の入門書。 主に高校で生物化学を学んだ大学生向けの本と言ってよい。本文は340ページほどであり、 分子生物学の入門知識はほぼ手に入る。生物とは何か?という問から始まり、細胞、 遺伝子と全体のつながりを重視した記述が特徴。索引もしっかりしている。 発展的な内容はコラム欄を用意して簡潔に解説している。 入門書といいながら、本書による到達点は非常に高い。多くの図を駆使し、原核生物 と真核生物の転写、翻訳の過程の違いまではっきり分かるようになっている。 それでいながら、井出氏独自の考え方(そして生物学を学ぶ上で重要な考え方) をしっかり導入することにより、初学者でも読み進められる仕組みになっている。 また、初心者対応として、ここは全部暗記しなくても良く、複雑さを分かってもらえれば 良いという記述が所々にあり、挫折可能性を少なくしているのが素晴らしい。 全体を貫くストーリーが明確に有り、記述は丁寧で文章も達者、図も多い。 大学の学部生が使用する分子生物学の入門書としては、現時点で 出版されている本では最良のものであると私は確信している。 ところで、本書を試験勉強用に使う場合、BSEや鳥インフルエンザ、ES細胞等の 各論的なテーマにはあまり触れられていないので、 他の本で補って欲しい。本書を読んだ後ならより深く理解できるだろう。
バイオ系の学部生は絶対買うべし
学部3年のものです. 以前から井出利憲先生の書く本が好きで,衝動買いしました. 読んだ感想ですが, 「わかりやすい・・・が,深く理解できる.」 の一言です.専門書は硬くて難しいと感じている学生であるなら絶対に買っておくべき本です. 一般的な教科書とちがい,事実の羅列ではなく,理解させることを重きに置いた説明のしかたで, この本を読めば,すんなりと専門書にステップアップできるはずです. 井出先生の本の特徴ですが,いたるところに井出先生の生物や研究に対する哲学が現れており, 他の本にはない読者を引きつける内容になっています. 本当に面白いんです.飽きが来ない.これは保証します. 飽きが来なく,集中力を切らせず,興味を持って読めるかどうかが入門書に求められる要素だと思いますが,本書はこの点において文句なしです. 私は1年のときに,井出先生の書いた「分子生物学講義中継(全5巻)」に出会い, 生物学,分子生物学の面白さを知りました.全巻5回は読んだと思います. 研究者として生き,一生を勉強して過ごしたいとまで思わせてくれました. ただ「分子生物学講義中継」は講義中継と銘打ったわりに分量が多く,5冊全部読むのは大変で,5冊そろえるのにはかなりの出費を覚悟しなければなりません.内容的にも専門的な面にも多く触れており難しいのです. なので同級生や後輩に勧めるのには,いささか躊躇していました. しかし,本書は,講義中継5冊のよいところを抽出したという感じで,お得な1冊となっています.これは本当にオススメです.本当に面白いですよ. 人に何か分子生物学の本を薦めてくれといわれたら,間違いなく本書を推します. (あとがきで続編も出るような書き方をしていたので,続編が出る可能性もあります) レベル的には学部1-2年レベルくらいだと思いますが,ところどころ深く突っ込んでいる部分もあり,特に遺伝子の部分は「エッセンシャル細胞生物学」よりは詳しい内容にも触れております.
ありえない本!
しろうとですが、一気に読みきってしまいました。 これほどの内容を、これほどおもしろく、これほどわかりやすく説明した本は ありえない!と思いました。かなり専門的なところまで踏み込んでいますが、 むしろ、だからこそ本当に分かりやすものとなっているように思います。 この本を読んで、一般向けの興味本位で読まれるような本を何冊読んでも 分からなかった部分がいくつも氷解しました。 というか、そういうたぐいの本は全て吹っ飛びました。 ちょっとバカバカしいイラストも笑えます。ありえないほどおもしろい本です。
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すばらしい3D
この本の特徴は、未来の生物について描かれている事。 未来の生物を予測し描く事は非常に徒ならぬ努力を要した事だろう。 だが、この本に載っている事は、ほんの一部の可能性でしかない。 しかし、この本は一つの可能性であると心でわかっていても、 どうしても読んでいて心が「次はどうなるのだろう、どんなことが描かれているのだろう」 と先を気にかけてしまう内容だった。 そして特徴の二つ目としては表紙を見ても分かるように 本に書いてある挿絵がすべて3D。 躍動感に溢れ、今にも飛び出してきそうな生物たちが描かれているという事。 絵だけをパラパラ見るだけでも絵の一つ一つが未来の物語を語っているようだった。 しかし文章は本が苦手な人や生物などに興味が薄い人には、難しいのではないかと思った。 ところがこの本の特徴はこれだけではない。 難しい単語には解説が書いてある。 非常に読んでいて勉強になる解説。 本末にはもっと詳しい解説も書いてあり、内容が完全に網羅できる解説だった。
プレートテクトロニクスと進化論、考古学が相俟った壮大すぎるスペクタクル!
進化論、考古学の見地から、寒い500万年後、温室化した1億年後、そして悠久太古の昔へ逆戻りして世界がひとつの島パンゲアと化した2億年後の生き物を予測しているのが楽しいだけでなく、プレートテクトロニクス、つまり地殻変動についての研究も盛り込んで、地中海が埋まる、アフリカが二つに分かれる、オーストラリアがインド洋に融合、果ては南極大陸がアジアがあった辺りにへばりつく、という壮大すぎるスペクタクルな読み物。科学を基にし、壮大な想像力を働かせたところに敬服しますわな。 大量絶滅を経た温室の地球で、イカや蛸が巨大化し、蜘蛛や昆虫の天下になる、最後の哺乳類は蜘蛛のえさになる、というのもアイロニカルで刺激的。DVDもみようと思っています
生命は想像も及ばないほどワイルド
「アフターマン」が、5000万年後の動物世界を予想したのに対して、本作では500万年後、2000万年後というように、様々な年代の世界を大胆にも予想している。 二億年後の地球では適応力の優れた昆虫が哺乳類を支配している。そのようなシチュエーションは見たくないが、あえて異形の動物達を進化学と生物学から生み出した著者らには感心した。 本書は眺めているだけでも気持ちよくない動物達を次々と見せられて相当面白いが、本文を読むことでより一層楽しめるだろう。 ワイルドさ(生命の多様性)を受け入れず、ニッチを独占し破壊しようとしている現代文明への強い警句のようにも感じた。
2億年も先!!
人類が滅んだ後、どんな生物が進化していくのか、地球はどうなっているのかを、沢山のイラストと、用語の説明までついて、科学の本でも、とても分かりやすく読むことが出来ました。 進化していく生物、激変していく環境、想像が頭をめぐりますが、そこに人類はいないという見解、ちょっと寂しいけど、でも、その想像がふくらんで楽しく読めました。 ネタバレかもしれないけれど、哺乳類って弱かったんだなぁ・・・とか、虫って、やっぱり変化に強いのか?!とか、大陸またくっついちゃうかも?!とか、興味をそそられまくりでした。
科学的SF!
小説のSFというのは、Science Fiction の事であって、所詮フィクションに過ぎない。この本は、科学的に進化の過程をたどっていけば、2億年後の地球上にはこのような生物が生き残っているはずだ、いや、こういう生物しか生き残れないという確信の基にかかれているだけに非常に説得力がある。2億年後には、もはや人間は生きていない。哺乳類すら、いやに人間味を帯びた類人猿もどきが草原に生きてのびているだけである。 面白さの反面、そら恐ろしさすら感じる。出来る事なら、2億年後まで生きて、この世界を見てみたい気もする。
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ワシタカ類のハンドブック
改訂版として出された本である。旧版は見ていないのだが,本書はなんと言っても写真がいい。躍動感にあふれ,鳥がいきいきとしている。猛禽類が翅を拡げて飛翔する姿の美しさには目を奪われる。外でこんな姿を見て,どの種類の鳥か分かったら,それはささやかな幸せだろう。本を片手に双眼鏡を覗きながら絵合わせするのは困難だろうが。素人ながらにちょっと外に出てみたくなるハンドブックである, はじめに鳥類の用語解説がついているのも親切である。
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さらにU^ェ^U と仲良くなりました。
◆ お互いにわかってスッキリ ◆ 今まで、いろいろな「犬の気持ち」が書かれた本を読んできましたが、 この本は、犬と一緒に読む本。 散歩の時や一緒に寝るとき、食事の時など、愛犬ナナ(メスのトイ・ マンチェスターテリアとチワワのミックス)といるときには、いつでも この「いぬのきもち」を持ち歩いています。 ナナと一緒に暮らすようになって、もうすぐ4年。24時間、一緒にいるので、 彼女のほとんどのボディーサインをわかっていたつもりですが、、。 新鮮な気持ちで、「いぬのきもち」を読んでみると、勘違いしていたこともわかり、 ナナのサインの意味(謎?)がわかってスッキリ。 おかげさまで、すぐにナナの仕草やリアクションに対応できるようになったり、 さらにナナとの会話が増えました。 ナナは、仕事も貯金もないのに、毎日、明るく、楽しく、健気に生きているので、 大好きです。私が疲れているときには体を寄り添ってきて、介抱してくれたり、 1日1個しかない、大切なおやつのクッキーを私に運んできてくれたりします。 高倉はるかさん、ステキな本を書いて下さり、ありがとうございました。 どうぞ、がんばってください!マウイ島から応援しています。
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【くちコミ情報】
ハルキゲニア逆さまやん
という突っ込みもあるだろう。 ピカイアは最初の脊索動物でもマイノリティーでもなかったし・・・ という突っ込みもあるだろう。 遺伝子解析の観点に乏しい。 という指摘もあるだろう。 が、やはりこれが名著だといえるのは 「細部にこそ神は宿る」 という信念が、豊富な図版、ウォルコット人物像の描写・歴史的考察 などなどの細かな例につぶさに現れており、バージェス頁岩を多角度から そして事実に基づいて考えることを読者に提供することのできる恐らく唯一の書だからである。 最初にあげたように情報が遅れていたり(’93年出版だからしょうがないが)、 若干「悲運多数死」というグールド独自の進化論がうるさいきらいがあるが、 入門書としては、成功した優れた書だと思う。
知的興奮
「一体なぜ現存する動物種が生き残ったのか」 進化論とえばダーウィンの説が一般的に採用されている現代だが、 僕にはどうにも腑に落ちない。 生命の神秘を説明しきれていないように思うのである。 本書中に出てくる生物群は、僕の疑問をいや増す。実に不思議な形態の生物達である。 今はかなり有名になった、ハルキゲニアやアノマロカリスだが、最初に読んだ時はとにかく その形態の異様さに驚いた。 作者の進化論も語られる。それも興味深い。しかし進化にはもっと秘密が有りそうだ。 きっと人知の及ばない・・・。 本書の文面は少し面倒というか、研究者らしい文章で読みづらい点もあることは否めない。 しかして進化論について興味が有る人なら、バージェス頁岩は避けて通れない事柄。 ぜひ読んで、独自の進化論を空想してほしい。
テープを100万回リプレイしても、人類が再び進化することはない
進化論には学生時分から興味があって、 いまだに気が向くと適当につまみ読みしている。 著者のグールドは修正ダーウィン主義の立場をとる古生物学者。 こちこちのネオダーウィニストであるドーキンスとならんで、 現代の進化論上、絶対にはずせない論客のひとりである。 約5億年前(=カンブリア紀)の地層から、奇妙な形をした動物が大量に発見された。 これを発掘現場の地名をとって「バージェス動物群」という。 本書は、 ・バージェス動物群の発見者であるウォルコットの伝記 ・バージェス動物群の分類学上の検討 ・ダーウィン流の自然淘汰では説明できないバージェス動物群の進化上の解釈 からなる。 バージェス動物群の不思議は2点。 ・なぜ、このカンブリア紀にこれほど大量の種が一度に出現したのか ・そのなかから生き残った4種は「自然淘汰」の結果なのか という点である。 グールドは自然淘汰(=必然)の結果ではなく、偶発であるとする。 「バージェスを起点にして、テープを100万回リプレイさせたところで、 ホモ・サピエンスのような生物が再び進化することはないだろう。」p502 という。 すなわち、生き残った生物は他に比べて何かが優れていたわけではなく、 たまたま運がよかったにすぎない、という立場をとる。 進化論を読んでいると、科学なのか哲学なのか宗教なのか、 なんだかよくわからなくなってしまうが、しかし、その議論はとてもおもしろい。 名著といわれるだけの価値はある。
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熱情は変えるが...
"断続平衡説"で著名なグールドの「フルハウス」と並ぶ一般読者向け代表作。バージェス頁岩で発見されたカンブリア紀の化石を基に、発見の過程やそれに基づく自説等を情熱的に述べている。情熱的なのは勿論この発見が自説に都合が良いと判断したせいである。過度の冗漫性のおかげで不必要に長くなっている本書を要約すると次の3点に尽きる。尚、本書では一般に使用する多様性とは別に"異質性"という概念も用いている。異質性とはある時代における生物設計パターンの多様性という程の意味である。 (1) 異質性はカンブリア紀に最大となり、現代に向かって徐々に縮小している(ただし、現在の種の多様性はさすがに認めている)。単純な生物から次第に(規則的に)複雑な生物へと進化する生命樹のイメージは間違い。 (2) 歴史のある時点、例えばカンブリア紀で時間をリセットしてリプレイした時、地球上生物は現在と同じ姿となっているだろうか(特に人類は誕生していただろうか)。グールドの持論である「進化は偶然の賜物で、必然ではない」を強調したもの。 (3) カンブリア初期に見られた生物の爆発は、新奇の進化説でのみ説明できる。 (3)は現在でも原因不明で緒説ある。(1)は本書発表後、グールドが異種性と捉えた多くの生物が従来の"門"に属する事が確認されている。(2)は近年"収斂"という概念が取り上げられ、グールドの説には否定的見解が多い。 進化の考え方には未だ決定打が無い。本書はバージェス頁岩の化石の発掘過程、その研究の様子を克明に表したもので、この方面に興味のある方には好適の書である。「フルハウス」と合わせて読むと、グールドの機知と考えが良く分かり得られる所が大きいだろう。
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