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【くちコミ情報】
実証研究ってすごい!
経済学の実証研究という方法を用いて、おもしろおかしく常識とその裏にあるものを解説している。文章は、話し言葉で書かれている場所もあり、経済学の本にないくだけた感じで読みやすい。しかし内容はしっかりしていて、しっかりとした実証に基づいていている。人間がいかに通念に惑わされているのかを痛感させられる。内容がアメリカでの実証研究であるために、アメリカ的な事象、銃による死亡率とプールでの死亡率など日本にはあまりなじみのない内容になってしまうが、内容よりも人間が実際に行動する際に陥っている「通念への信頼」を確かな根拠を持ってはねのけていておもしろかった。
「社会の裏が見えるデータの読み取り方」って感じ?
難解な経済学理論が出てくると思いきや、まったく出てこなかった。「データの読み方」についての本だと思う。論文書くならこれくらいしっかりとデータを利用したい物だなあと思った。 不動産屋の裏話。相撲界の裏話。アメリカの全国学力テストの不正の問題。・・・確かそういう内容が書かれていた。データを読めば、裏がわかる。だから「ヤバい」のか? 何が「ヤバい」のだろう?社会の裏を暴いてしまうから「ヤバい」のだろうか。経済学をしっかりやっていれば、それは自ずと出てくるのじゃないか。(と思っていた。)経済学の中では人間はエゴイスティックであると定義される傾向があると聞いたことがある。エゴイストな人間が、もっとも利益を得やすい選択をするという条件なら、不動産屋が値段を変えるのも、相撲で八百長が起こるのも、教員が生徒に答えを教えるのも納得できる。(でも、これは単なる憶測にすぎない。) 本書ですごいところは、インセンティブという考え方を中心に、データを参照しながら、上記の憶測を限りなく事実に近づけることだ。八百長は「包み隠されている」がデータを見れば「明らかだ」ということになる。今、相撲界は八百長疑惑で揺れていて、そしてこの本を読んでいるときにちょうど「八百長は嘘でした。Xという人が云々」というニュースが流れたが、これはあやしい・・・と思ってしまった。この点で考えれば、本書は「ヤバい」。
人間の本質を探る経済学
凄く面白かったです。この本を読んで、確実に賢くなったと思います。 経済学といっても、むしろ人間心理を理解する上で役に立ちそうです。 経済は人間の実際の姿を反映しているので、当然といえば当然なんでしょうが。 人間というのは、インセンティブで動く、何がインセンティブになるかは、その人しだい。 だが、インセンティブで動かない人はいない。 これを徹底して検証しています。 お相撲さんとか先生とか麻薬の売人などなど、どれも面白いです。 人が何を理由に行動するのかに、私はとても興味があるので、ぜひぜひこれからもいろんな 検証をして、また本にして欲しいです。 定説や、専門家に騙されないために、世の中を賢く生きていくために、とてもおススメな本です。
これはスタンダードな応用経済学の副読本です
ヤバい経済学(F eakonomics)というタイトルにはなっていますが、このタイトルには、実はこれがスタンダードな経済学だ、という思いが多分込められています。この本に対するよく見かける評論は、これは標準的な経済学ではない、というものですが、的外れです。おそらくこの本が伝えたいことの一つは、経済学は、おカネとか景気とかだけでなく、人間に関する行動を考察する枠組みだということです。全く同じ趣旨のことを、Ga y Becke 教授が、ノーベル賞受賞講演でしています。数年前に、彼らは、「価格理論推進プロジェクト」を立ち上げました。これは想像ですが、邦訳の「ヤバい」という言葉には、多分反語的な意味もあって、「すごい」という意味も込められている感じがします。そういう意味では名訳だと思います。多くの方々に読まれることを希望します。
統計で物事の常識を覆す
「道徳」は世の中がどうあって欲しいかを示すものである。一方で、経済学は世の中が「実際にはどうであるか」を表している。 本著のデータによれば、日本の大相撲では八百長が存在していることを明確に示している。八百長報道があった後は、7勝7敗で千秋楽を迎えた力士の、8勝6敗の力士に対する勝率はいつもの80%ではなくて、50%になる。つまり八百長報道があった直後においてのみ、力士間の取引が成立せず「実力」で勝負するのである。その他、常識や希望的観測が間違っている例が本著には列記されている。知的生産を行う人、ビジネスマンは必読であると言えよう。
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【くちコミ情報】
2008年10月に読むのにふさわしい一冊
宮崎哲哉が薦めていた一冊。 1997年というのは、アジア通貨危機が起こった年。これはタイから始まった。当時のタイは、経常収支の赤字を資本の流入で埋め、結果的に外貨準備が増えている状況であったが、あるきっかけで資本流出が始まり、外貨準備が払底、自国通貨を買い支えることができなくなってバーツが急落したとされている。大体他の国でも事情は同じである。ここで登場するのが「最後の貸し手」的役割のIMFなのであるが、ここでIMFがインドネシアや韓国に「おしつけた」構造改革要求が頗る評判悪く、後に各国にそっぽを向かれ、IMFは自らの国際的存在意義を低めることになった。 というのは長い前置きで、竹森がここで考察するのは、なぜこうした危機が起こるのか、というところで、フランク・ナイトの論じた「リスク」と「不確実性」の区別の議論を持ち出す。ナイトを敷衍した竹森の論考(この2章が本書の最大の読みどころ)をすごーーく単純化して言うと、世の中どうしてもコントロールできない「不確実性」の領域が必ず残されている(ただし、そんなものはないというフリードマンのような立場もある)。「不確実性」は普段表面化しないがときどき経済界に目に見える形で出てくる。このとき、人々は過度に悲観的な対応をするが、政策担当者は、逆に積極的な対応をしなくてはならない(「バジョット・ルール」)。 この見方に立つと、1997年のIMFは不確実性が露になることの意味を理解していなかったので対応を誤った。一方、2000年頃のITバブルの崩壊に対し適切な対応をしたとして、当時のFRB議長グリーンスパンは肯定的に描かれている。要するに、竹森が「世界を変えた金融危機」というのは、不確実性に対する対処法を変えた金融危機ということである。しかし、本書にも書かれている通り、その後のサブプライム問題の火種を作ったのも事実。グリーンスパンの自伝をこれから読むところだが、よい準備体操になった。
資本主義の危うさ
フランク・ナイトのリスク・不確実性の区別を軸に政治過程に踏み込み、サブプライム等過去の金融危機の原因を分析した好著。 只、「経営者は不確実性の領域に踏み込むことによって利潤を得る」という著者の説明には腑が落ちません。多くの経営者が「勝算がある(ライト流の「リスク」をとる)」と判断した際に利用した「確率分布」が、他者のそれとは違うから利潤を得るのであり、他者がその確率分布を真似ることで利潤は減少するのではないかと感じます。そして、その確率を算出した経済の構造が変化することに気付かず、同じ確率分布のまま行動し続ける結果、予想を超える(不確実な)事態に遭遇し最悪の場合、倒産することになるのではないかと思います。 そして、サブプライム問題は、 ・リスクを分解し合成出来るという考え方は限定的にしか成立しないこと ・格付は過去の実績に基づくもので、未来を平均的に説明するだけということ を「忘れ去り」、格付を妄信するという、一種思考停止状態に陥った結果起きたのではないかと思います。
住専問題について読んでください
日本の住専問題は農協の融資の焦げ付き問題だったものを関係者が難しくしただけで、アメリカの赤字拡大もアジアの国々が借金をしてまで設備投資しなくなった分の資金が流れただけとあったのを見てとても納得しました。 不思議なのは、大手銀行は情報が公開され、ことあるごとに社会から非難を受け、改善努力しているのに、なぜ農協は改善努力していても、あの当時から今日まで一部の専門誌で取り上げられる以外、表立った非難も、大々的な情報公開もないのだろうかと思いました。 ただ、戦争の経済学という書物は値段的にも一度読む価値があります。
現代によみがえるフランク・ナイトの「不確実性」理論
本書におけるキーパーソンの一人であるフランク・H・ナイト(F ank Hyneman Knight, 1885‾1972)は、後にマネタリズムの巨人、ミルトン・フリードマンを生んだシカゴ学派の創建に関わった人物として知られている。しかしながら、彼は、巨星フリードマン等の陰にあって、多分、「制度学派」関連の論及を除いて、重厚長大型の学説解説書においても数行で済まされるような、謂わば「忘れられた経済学者」と見られなくもない。 だが、当書で語られているように、もう一方のキーパーソンであるアラン・グリーンスパン前FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)議長によって、ナイトは図書室の眠りから覚まされ、見事に“復権”を果たしたと言えなくもない。金融政策において、その功罪はともかく、金融危機に関する独特の嗅覚、「伝説的な危機予知能力」(P.230)を持っているといわれるグリーンスパン前議長が、何故「ナイトの不確実性」に言及したのか…。 あまり詳しく解説を行うと、本書の価値を毀損するのでそれは避けるが、ナイトの考え方について、当書の叙説に沿って一言で言い表すならば、ナイトの経済理論の核心は、“経済における不確実性(unce tainty)”の問題である。そして現在、不確実性の下での投資家などの行動が金融危機等を現出、増幅させている、として、書架の奥からナイトが引っ張り出され、グリーンスパン前議長の発言等に度々登場するのである。 ナイトの所説が現実の金融経済等に適用可能な理論として立証されたのか、それとも現実の金融経済等がナイトのセオリーを結果的に証明したのか、その辺りに関して当書ではアバウトな論評しか施していない。それは学術書の体裁を取らない、一般読者を対象とした新書版故の限界であろう。従って、経済専門書というより、1997〜98年における金融危機等の検証を踏まえた経済評論として読み進めていく方が良いだろう。
不確実性にどう立ち向かうか
1997年のアジア通貨危機と日本の金融危機によって、世界はどう変わったのか。本書では、「ナイトの不確実性」をキーワードに、これを読み解く。 ナイトの不確実性とは、グリーンスパンの言葉によれば、確率分布が既知であることによって限定された不確実性(リスク)とは異なり、結果についての確率分布が未知であるような不確実性のことをいう。世界がナイトの不確実性に過度に覆われると、「最悪のシナリオ」における損失を最小化しようという原理が働くため、各経済主体は防衛的な行動をとることとなり、通常の危機に対する市場の機能は、むしろ弱まることになる。 1997年のアジア通貨危機が生み出した「世界的な貯蓄過剰」は、現在のところ、資本市場の透明性の高い米国の存在によって均衡が保たれている。しかし、過剰な貯蓄は、昨今のサブプライム・ローンの問題にもつながっており、米国の対外債務の拡大は持続可能なのか、というより大きな不確実性が世界経済に蔓延すれば、金利の先高感によって、これまでの均衡は維持されなくなるかも知れない。仮に政府の積極的な景気対策によって、米国の景気が立ち直ったとしても、主要国の中で唯一楽観的であった米国経済がナイトの不確実性に晒されたという事実はトラウマとして残り、世界経済の成長にとっての重しとなるかも知れない。 楽観的な予測を付け加えれば、ナイトの不確実性のような事象が存在するとしても、歴史の経過によって、人類はその不確実性への耐性を身に付けることができるだろう。問題は、不確実性を前にした経済主体が過度に消極的となり、「合成の誤謬」によって、マクロ経済の循環に変調を来すことである。日本経済は、内需主導で持続可能性のある景気拡張過程に導いていくことにより、世界経済の中で一定の役割を担うことが求められる。
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これぞ教科書!
ノーベル経済学賞も受賞したというスティグリッツ先生の経済学の入門書です。 難しい数式はほとんど出てこないので、漢字が読めて、グラフが理解できれば理解できるような作りになっています。 各章末にはその章の要約・復習問題・練習問題が載せられてあり、巻末にはキーワード解説が載っているというまさにテキストといった感じです。 また、日本語版には「補論-日本語版」という形でオマケがついておりお得です。 対象としては経済学部に入ったばかりの大学生が想定されているようですが、経済学の基礎の基礎から書かれているので、経済学部を選ぼうかどうか迷っている高校生や、経済学に少しでも興味のある専門外の方、経済学があまり好きではない方に向いているかと思います。 実際評者は経済学にあまり興味のあるタイプではありませんが、本書は楽しく読むことができました。 500ページを超える大部の訳書だということでサラっと読めるようなものではありませんが、テキストとはいても日本の学者が書くような読みにくい本ではなく、本当に読みやすいのでドンドン読み進められると思います。 読むかどうか迷っている方は、読んで間違いありません。
良書には違いないんですが、若干の注意
良書にはちがいないんですが、若干の注意です。 (1)簡単だけど・・・ ・「高校生でも読めるように」書いてありますので、難しい数学の知識はホントに要りません。日本語版には「日本語版補論」というかたちで、数学的な説明も入っています(その点原典よりお得感あり)が、それも基本的な知識から説き起こしてくれるので何とかなりそうな気がします。 ・しかし、ほんとにそのまんま高校生でも読めるレベルのことまでしか書いていないので、数学的にある程度のレベル以上の範囲の説明や、高度な概念の説明はサックリ飛ばしてあります。なので、あとあと数学を使った勉強をしなければならない人や、ある程度高いレベルの議論についていかなかればならないひとが本書を使うのはちょっと不安が残ります。ページ数もあるので、「さらっとよんで次の本へ」という感じでもありませんし。 (2)三分冊なので・・・・ ・この本は1冊の原著を3つに分けたうちの初めの一冊です。「入門」「ミクロ」「マクロ」中の「入門」です。結構タイトな原著を三つに割って束ねなおすことで、「入門」では、文字通り入門的な内容の限りで、ミクロ・マクロをある程度押さえる内容を作り上げたわけです。 ・しかし、体系的に一直線に書かれた原著と見比べてみるとわかるのですが、日本語版の3分冊は「入門」が「ミクロ」「マクロ」をつまみ食いしているせいでいっきに3冊読もうとすると結構ジャンプする事になります。「ミクロ」「マクロ」を読むだんになって、ばんばん飛ばしていくことになり、なんかおかねが勿体ないというか、まどろっこしいと言うか、なんでわざわざ「入門」をつくったんだ?という感じになるのです。 (3)訳がいきとどいているので・・・ ・訳がいきとどいているので(オマケコラムまですべてノーカット完全訳です)詳しく分かりやすいことこの上ないです。実際、マンキューはカットだらけです。スティグリッツは日本語版にしかないおまけ説明(補論など)まで付いています。 ・しかし、そのぶんやっぱり長いです。すっごく分厚くなっています。覚悟してください。一冊目ではなくて、2冊目3冊目で読む人にとっては、丁寧すぎてちょっと、という現象が起きると思います。
経済素人として…
よかったかどうか判断しかねますが、 経済の根底から丁寧に解説しているという印象です。 分厚いし、価格もそこそこするので、 経済素人は買うのを躊躇すると思いますが、 大学から経済を本格的に学ぼうとする人、 入社して経済を学ぶ必要がある人、 いずれの人にも合う一冊ではないでしょうか? ちなみに私は後者の一人ですが、 個人的には購入してよかったと思っています。 本書の内容としては、主に、 ・貿易 ・需給と価格 ・不完全市場 ・公共政策 ・失業率とマクロ経済 ・インフレとデフレ のセクションに分かれており、 各々理論とケースを交えて詳しく解説されています。 "消費税5%にしたことが日本経済にどう影響を与えたか?" などといったケースもあって、臨場感が楽しかったです。
ちょっとびっくりしました
名著なのでしょうが、あまりにも翻訳がひど過ぎます。 専門家が翻訳されたようで、内容はつかんでおられることでしょうが、日本語がかなり変です。 出版社はこれを普通の日本語だと認識しておられるのか、かなり疑問です。 いっそのこと、原書で読んだ方が分かりやすいかもしれません。
物理的重さを超える価値
J.E.スティグリッツ氏の経済学の邦訳三分冊の第一・入門編に相当する。J.E.スティグリッツ氏の経済学上の立場は、他の紹介をお読み頂くとして、物理的重みに閉口される方もいらっしゃる可能性もあるが、ミクロ、マクロも同様の物理的重さである。 しかし、この重みは挑戦するに値する。極力数式の使用を控えて、あくまで論述による論理展開であり、例示する事例も分かり易い。 論理展開を追っていけば、経済から見た社会の見方に接近できるものと思われる。井の中の蛙となりがちな人として、必要な著作と思われる。
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コンテンツビジネスの未来がわかる
オンラインゲームにおけるコンテンツを購入する消費者の動機というのはいまだつかみにくい。 何故ならば形がないからだ。本書では形のないものを何故買うのかという人間の心理からその収益構造まで 時にわかりやすく著者の経験や体験を踏まえながらも、学術的にも深く掘り下げて記してある。 実際にユーザーになってみないとわからない部分も多くこの研究はまだ発展途上だろう。 今後オープン化とパッケージ文化の縮小になるのは間違いないので、この手の先進的なビジネスに従事する ビジネスマンにも必読の一冊となっている。が、それゆえにそういったサービスの売り方などまで書いてあれば、さらに名著だったかもしれない。 しかし、本書は研究書、論文であり、その意味では十分に完成されている。 5年かけて書いた著者渾身の作品だが、それゆえに今後また状況が変われば更なるビジネスが生まれるかもしれない。 著者の野島氏はこの世界では第一人者であるから、今後の著作にも期待したいところである。
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センスだけなら身につけられる・・・かも
副題にある「お金がない人を助けるには」に惹かれて購入しました。 ただ、本書を読んでいると、本題の「経済学的思考」について、色々な例を挙げて説明しています。それはそうですよね。(とはいえ、論じられていないわけではありません) 筆者の云う経済学的思考というのは、世の中の出来事を「リスクとインセンティブ」で捉えなおしてみてみること。また、色々な事象の相関関係について、その中にある因果関係を捉えるための思考であるとしています。 また、昨今注目されている行動経済学の事例も紹介してあり、それらも今後の経済学的思考には必要なことと感じました。 語る上での実例として「女性はなぜ背の高い男性を好むのか」「美男美女は本当に得か」「いい男は結婚しているのか」など世間話としても面白いものから、日本的雇用の損得、所得格差と所得の再分配など一般的に経済学のイメージに近い話題までを扱っていおり、それらを改めてインセンティブとリスクからの視点で語っているので、読むのが苦ではなく面白く読み進めることができました。 また、事象の相関関係からあたかもそれらが因果関係であるかのように捉えて議論を進める例は、仕事上私の周りでもよく見られることなので、改めて因果関係を探りだすセンスは必要である!ということを感じました。 おそらくちゃんと経済学的視点で物事を見るためには、たくさんの事例の検証を必要とするのでしょうが、「センス」と言う意味では、見方を変えるだけで物事の捉え方が変わるのだということを理解させてくれる一冊でした。 面白かったです。
インセンティブですね
本書は、ひとびとのさまざまな行動をインセンティブ(意欲)の視点から解き明かす本である。 年金未納やプロ野球から、美人と結婚の問題まで、身近な話題で読んでいて楽しい本。 また、章が細かく分かれているので、短い時間でもちょこちょこ読める。 どちらかというと、経済学よりも心理学の気がした。
経済学はお金をめぐる人間の“心理学”だ。
本書は「経済学」などと堅苦しく考えることはなく、人間の行動をインセンティブ(意欲)の面から切り取ってみると、通説とは異なる物事の見方、考え方が浮き彫りになるという本である。 「自然災害に備える」では、ハザードマップの公開と災害保険税の創設を提案している。確かに、危険地域に住む人たちが税金が高いとなれば安全な地域への移転のインセンティブは働くだろう。 また、「プロ野球における戦力均衡」では、なぜ日本のプロ野球人気が低迷しているのかを分析し、ファンを無視した球団の既得権がそもそもの原因であり、プロ野球機構そのものを株式会社化し、球団の参入の自由化やJリーグのような上位リーグと下位リーグの入れ替え制などを提言している。 その他、年金未納は事実上の「ねずみ講方式」である今の年金制度に対する若者の逆襲であり、団塊の世代以上の既得権を崩さない限り年金改革は不可能であると断じている。 さらに、最近よく言われる「格差社会」については、「誰が所得の不平等を不幸と感じるのか」という視点で、ヨーロッパとアメリカの対比を行い、日本は所得階層間の移動が難しい社会になりつつあるとしている。 本書を通じて、経済学はお金をめぐる人間の“心理学”だと感じた。
インセンティブと因果関係
第1章「イイ男は結婚しているのか?」では「イイ男は結婚している」のか「結婚してイイ男になる」のか、どうでもいいような興味のあるような、かつ経済学とは一見無縁であるような話題を経済学的な思考を用いて追求している。外見が本当に生産性に関与するのか?所得プレミアになるのか?結婚は生産性を上げるのか?調査や仮説を駆使して因果関係を求めることが経済学の重要な思考法であることを伝える章である。 第2章「償金とプロゴルファーのやる気」ではプロスポーツの世界が経済学では絶好の調査対象であることを初め知った。個人競技であるゴルフと集団競技である野球それぞれの成果のはかり方の違い、リーグとして繁栄するための考察も興味深い。また大学教授やエンジニアを例に金銭によるインセンティブは本当に有効か、有効であるならばその条件について・・・といった成果報酬主義の限界に鋭く切り込んでいる。非金銭的インセンティブの強調は経済学というと金銭的価値と短絡しがちな風潮に警鐘を鳴らしている。なんでもかんでも成果主義の人々に是非読んでもらいたいところである。 第3章「年金未納は若者の逆襲である」第4章「所得格差と再分配」は昨今話題の格差社会論に挑戦している。様々な調査や学説を駆使して世代間格差や社会保障の問題とも絡めながらそれぞれの世代が自分の利益の最大化を図ろうとする姿が浮かび上がる。ここでも各種の統計・仮説を駆使しての因果関係の追求とそれぞれの立場からのインセンティブの追求が織りなす世界である。 章が進む事に次第に身近な問題へと論点が進んでいく。興味を抱きそうな話題から経済学的思考への導入を行い、身近な問題へと発展することにより、自分のまわりの世界を経済学的思考により読み解くように誘導する。なかなか巧みな展開であるように感じた。
おもしろい視点
経済学が役に立つ学問か、という問いに対して、本書の第2章においてはプロスポーツを実例にとって、経済学がプロスポーツにおける問題を客観視するうえで意義深いツールとなるものとして紹介している。 特に始めに言及されている、FA制度の導入とドラフト制度の弱体化が今のプロ野球の歪みを生んだという多くの人が抱く論に対する経済学的アプローチからの反論は、非常に興味深い。 「球団は利潤を最大にするように経営されているとしよう」という経済学的に考えれば極めてスタンダードな指摘は、そもそも球団経営とは何か、という根源的な問いにたち返らせるものであり、基礎的な事項から論理立て、経営のあるべき姿を説明することに成功している。 これまで特に日本のプロ野球・アマチュアスポーツを中心に、その運営・経営手法に経済学の視点が導入されることは少なかった。 本書では経済学からのプロスポーツへの分析アプローチが多くなされてきたと書かれているが、それらの多くがあくまで学者間の机上レベルに留まっており、その結果、経営者の耳に届きそれらが実行されたことや、多くの一般大衆(ファン)の目にとまり、それに反した経営が行われていることに対しての批判がなされた、という例は残念ながら見聞したことがない。 日本プロ野球においても北矢行男が『プロ野球の経営学』(東洋経済新報社、1992年4月刊)を発表し、実際にストライキが起こる10年以上も前から経済学的な視点を持ってプロ野球危機を訴えてきたが、視聴率という名のいわば「架空の」人気に安住して重要視してこなかったことが、現在の歪みにつながっているのだと考えられる。 しかし、プロ野球における球団格差をはじめとして、長く隆盛を誇ってきた企業スポーツの限界が露呈した現在、スポーツビジネスの発展にとって経済学を実学としてとらえ、それを取り入れていくことが、非常に有益であると改めて考えさせられた。
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サブプライム問題は証券化がもたらした
アメリカは債権を集めて証券化し、それを全世界の(プロを含む)投資家に売りつけることによって繁栄を謳歌した。投資家は購入にあたって格付け機関のAAAを信じたがその格付けも問題があったということが本質なのではないかと思う。 投資家は高い利回りを追求するが、その高い利回りは過度の危険を冒したために得られる不安定なものに依存しており、個人債券から作ったファンドがサブプライム債券ファンドであり、企業債券から作ったものがハイイールド債やジャンク債になっているのであろう。 日本のバブルの時代は、証券化ビジネスが発達していなかったため、加害者も被害者も日本人ということになったが、今回の場合は、証券化されることによって全世界に被害が広がったということなのであろう。 サブプライム問題について、全体的な流れが解説されており参考になる。次作はまだ読んでいないが読んでみたいと思う。
すごい。
2007年11月に出版された書物。本書は、サブプライム問題の構造的な問題を分かりやすく説明するとともに、今後起こりうる問題について考察を加えている。 出版後にリーマンが破たんして世界同時株安の激震が襲ってくるなどの状況の変化はあるものの内容は少しも古くなっていない。今起きている現象の原因をしっかり把握できる。 著者の分析力と慧眼に恐れ入った。
わかりやすいが本質がつかめなくなっている部分もある
2007 年 10 月くらいの時点で,サブプライム問題とはなにか,これからどうなるのか,などについて書いている.金融技術を「悪用」しサブプライム・ローンを証券化して売ることがモラル・ハザードにつながったこと,そこに「レバレッジ」という手法で元手の 10 倍の資金を運用するファンドがかかわって損失を 10 倍に拡大させたことなどである.わかりにくい専門的な議論をさけているのでよみやすいが,そのために本質がつかめなくなっている部分もあるようにおもう.
なるほど・・・
金融の知識がない私にも非常にわかり易い本でした。 サブプライムについて漠然と理解しいていましたが、問題になっている背景や社会問題などが丁寧に説明されています。 一度、バブルを味わっている私たち日本人はアメリカで起こった『サブプライム問題』に関して援助しきれていなかった事は反省すべき点です。 このような問題は二度と起こしてはなりません。バブルはいつかは崩壊するものです。目の前の利益ではなく、時代の流れを見る先見性が私たちに最も求められる力であるのではないのかという事を感じました。 この力は過去を顧みる事によって学び、過去は未来のための過去であると思います。
こういうことだったのか・・・。
ニュースや新聞でたくさん取り上げられており、 なんとなくわかっていたつもりでいたが、 なるほど!納得。。こういうことだったんですね。 いやいや、アメリカ社会はこうも崩れかけていたとは。 十数年前の日本のバブルで世界中が学んだかと思いきや、 いざ自分たちのことになると、しかも浮かれてしまうと客観的な判断力がなくなってしまうものなんですね。
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入門の足がかりに
わかりやすさが売りなだけあって、非常にわかりやすい。 私が今まで読んだ中で1番わかりやすかった。 確かにかなり砕けた、ちゃらけた構成にはなっているし、 カバーする内容も、一般的な入門書の半分強といったところか。 なのでまじめな文章でないとだめな人には合わないし、 ある程度の予備知識がある人には物足りないかもしれない。 しかし本当に経済を初めてやる人や、学生には文句なしにおススメしたい。
授業で使ってほしい
「やさしい経済の教科書」とは言っても、 結局は難しい経済用語を説明しているので、 それほど単純で平易というわけではない。 しかし、くだけた会話が親しみやすさを感じさせ、 理解の一助となっているのは確かだ。 はじめて経済を学ぶという方は、頭から全部読もうとせずに、 新聞やニュースで知らない用語に遭遇した際など、 必要に応じて、その用語に関する説明と周辺を 読むようにした方がよいだろう。 そういうタイプの本だと思う。 学校でも、これぐらい噛み砕いて書かれた入門書を 最初の授業で使えば、楽しい授業になるだろうに。。。
経済学の基礎の基礎から丁寧にふざけながら
経済学の基礎の基礎から丁寧にふざけながら優しく書いてある 社会人ならば知っておいた方がよい経済の基礎が判る。 日経新聞に書いてある意味もわかるようになる。 社会人であることを実感出来たよい1冊 経済の基礎を知りたいときに読むと良い本
他の東大生もののなかで頭を抜く
内容のわかりやすさや、顔イラストのセンスやその他もろもろの遊び心(造本)なども含めて、東大生もののなかでは一番ユニークだと思う。 エン吉やドル美のボケとツッコミも(そこまで対応させて読む人も少ないだろうが)よくできているのだが、いい大人が読むと、ここまでネタっぽくしなくてもいいのではないかと感想も持つので、星4つ。
授業より楽しい。
学校で使っている教科書よりも、簡単に読めるところが、良かったです。 レビューを読むと、 大人の方が読むには、物足りないかもしれませんが・・・ 学生さん・・・中高生とかあとは、主婦の方とかが読むには、 読みやすいと思います。 政治経済の教科書って本当につまらないんです。 教科書で太字でかかれても、頭に入らないんですけど、 この本は、太字の内容が詳しく易しく書いてあるので、自然と頭に残ります。
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フラット化しつつある世界
世界はフラット(平ら)化している、 人々は人種、住まい、階層などの社会的枠組みを超えて すばやく、簡便に、かつ安上がりにつながりを持ち 協力しあうことができる道具と能力を得た、という論旨が 具体的な多くの例で展開されています。 下巻では特に、フラット化する世界が巻き起こす功罪と その悪い部分を取り除くことへの思案が述べられています。 コンピューターひとつで、世界各地の人とつながり ひとつの計画を実行することができる「フラット化する世界」。 けれどその力を利用するのは善人だけではなく、 その目的もポジティブなものとは限らない。 9.11事件のように。 しかし著者は、そういった部分の克服手段さえも、 世界のフラット化に求めています。 フラット化する世界において、 人々が建設的な未来を描くことができるようになれば 発展性のない未来に絶望し、自暴自棄な行動をとる者も減るはず、 という論旨です。 同時に強く訴えられるのは、ひとりひとりが行動し 世界を動かすこと。 自分にできることなんてまだ思いつきませんが ここに登場する人々を見ていると、尊敬の念がつきません。
大幅改訂増補、一方でさらに加速するフラット化
良書とは、単に情報をあたえてくれるだけではなく、読者に自発的に考えさせるきっかけを与えてくれるものだが、その点で、本書は間違いなく優れた著作であるる。 特に、下巻に関しては、アメリカ人に向けて書かれている部分が多いが、例えば、アメリカには無縁の少子高齢化といったキーワードも含めて日本ではどうなのかについては、我々日本人ひとりひとりが考えてゆかなければならない。また、企業やひとりひとりがフラット化の世界の中で、どうのように生きてゆくべきかについても、危機感を持って考えるきっかけを与えてくれる。 以前出版されたものの改訂版だが、その後の新しい情報をかなり加えて大幅に手直しされている。ただ、フラット化は常に現在進行形である。だから、著者が改定増補版を作成している途中及びその出版後もわれわれが考えるべき新しい変化が起きている。たとえばサブプライム・ローン問題は景気後退がフラット化に与える影響を考察する機会になった。また、地球温暖化は可能性から確信に変りつつあるが、今のところフラット化は全体的にはこれを加速する方向により大きく作用しているように見える。また、穀物価格の急騰、原油価格の100ドル超えもフラット化の加速との関係を否定できない。限られた資源の取り合いが激しくなる構図が鮮明になっている。このような点に関しては、さらにより深い考察を必要とする時期に差し掛かっているように思う。 今後、まだまだフラット化が進むのであれば、それによって世界がどうなるのかという結論を下すのはまだ早い。よって、今後も適時改定版が必要となる。ただ、今の編集のやり方だけでは、世界のフラット化のスピードについていくのは難しい点があるかもしれない。たとえば、ネットで世界中の協力者と適時情報を交換し、ソフトウェアのパッチのように適時改訂情報をWe で公開して、ある程度溜まったら次の改訂版として本にする、という思い切ったプロセスを考えても良いかもしれない。
フラット化する世界での競争に勝つためには
上巻では主にフラット化の要因について書かれていたが、下巻では、個人、企業、社会がフラット化する世界での競争にどのようにすれば勝っていけるかについて書かれている。また、第8章ではアメリカの抱える問題について書かれているが、これは日本にも当てはまることで、今後の日本を考える上で非常に重要な指摘がされている。さらに、第5部ではフラット化と地政学上の問題について考察されており、テロの問題を考える上で、参考になる点が多く盛り込まれていた。フラット化によるメリットだけではなくデメリットについても書かれている点が評価される。本書で大きな流れをつかみ、具体的な部分に関しては、他の良書(たとえば、個人の競争力にかんしては、ダニエル・ピンクのハイ・コンセプト)を読むことで、さらに理解が深まるであろう。
過去の栄光を捨て、どう変化していくのかを考えてみる一冊
上巻に続き、下巻も世界がフラット化するなかで、企業と個人はどうすればいいかを展開してくれる。フラット化とは様々な理由で距離や政治での障壁がなくなる事。モノだけでなく知的サービスも海外とやり取りされると、我々の生活やビジネスはどう変わっていくのかが述べられ非常に興味深い本である。フラット化から取り残された企業や個人はどうなってしまうのか?過去の栄光を捨て、どう変化していくのかを考えてみる一冊です。なを本書は新しい事実を踏まえ新たに記事が書き加えられている。推薦します。
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おすすめ度
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【くちコミ情報】
マクロ経済入門者のバイブル
中谷マクロのエッセンスが凝縮された新書版。中谷マクロと本書を何度も往復することで、マクロ経済学の入門的知識を身に付けることができます。教養科目の予習・復習・定期試験対策にもお薦め。
わかりやすく、早く読める
私は、教養教育のマクロ経済学の授業のためにこの本を買った。経済学部生ではない。 私のように経済のことを全く知らない者でもすぐに読め、 マクロ経済とは大体このようなものかと、理解することができた。 初学者にとっても「かなり」わかりやすい本であるといえる。 要点をきちんとおさえているので、資格試験の足がかりや、教養としてマクロ経済学を始めようと思っている方には最適の本である。 しかし、経済学部生でマクロ経済を習う人にとっては少し物足りない本である。 そのような方はわからない箇所の補足として読むのが適当と思われる。 授業と並行して読むのも良い。
手頃でわかりやすい入門書
★4つ 経済学の入門書といっても様々で、頭は良いがこの分野が初めてという読者を対象に書いたと思われるものあり、 経済学が苦手な読者には難解すぎて最後まで読み通すのも精一杯というものも多い。 その点この本は「最新のデータを用いながら」「平易な表現で」「体系的に」「マクロ経済の本質を教える」 という姿勢が表れていて、とても読み易い。 ページ数も価格も手頃だし、資格試験などのために基礎だけをしっかりと効率よく学びたいという方には最適の本だと思う。
イワユル「中谷マクロ」からの抜粋
私は中谷先生の「入門マクロ経済学第4版」も読みましたが、この新書はそこから理論の基礎的な部分を抽出してきたかんじです。 中谷マクロは各種資格試験には必須の定番であり、これから中谷マクロを読もうと思う人でお金に余裕があれば買ってもいいと思います。 新書ですし、かなり図が多いので、数時間で楽に読めますから。 また、これのみで公務員用問題集「新スーパー過去問ゼミ マクロ編」が解けるくらいのことは学べます。テスト前の確認にもいいと思います。 ただし成長理論は全くありません。時間に余裕があるのなら中谷マクロを読みましょう。 近々に第5版も出版されるようです。
スピーディーに読んで記憶の整理をする
日本評論社「入門マクロ経済学」でお馴染み、 中谷巌先生の、日経文庫「マクロ経済学入門」の、 25年ぶりの改訂版。 本書の巻末「推薦図書」には、自著「入門マクロ」の 2007年近刊第5版が挙げられています。 さて、では、既刊「入門マクロ第4版」(200 |