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【くちコミ情報】
リアル!
08/11/19の日経新聞の書評を参考に購入。 書評子の『ひさしぶりの五つ星』という書き出しにキャッチされる。 著者はカネボウの財務経理担当重役というから、実録小説であろう。 オールドジャパンを代表するカネボウの凋落から崩壊までが描かれている。 粉飾決算を繰り返す企業風土がいかに生まれたのか? 読者はそれぞれの答えをもつだろう。 ひびわれた名門企業をのりづけしつづける主人公、番匠。「営業の神様」といわれた兵藤社長とメインバンクからきた桜木副社長のコンビ。この二人のルサンチマンと保身がカネボウにとどめを刺した。天皇といわれカネボウに君臨し続けた西峰。番匠の理解者でありながら西峰にあらがうことのできない、伊志井副会長。メインバンクの住友頭取重宗は、カネボウをつぶす決断をする。粉飾された決算書にお墨付きを与えてしまう、監査法人中央青山の公認会計士たち。 崩れかけたカネボウにたかる企業。ファンド。 大小はあろうが、現在進行形の日本的企業風土の原型を見た。 ただ、私の知っているカネボウ関係者は、いまでもカネボウに在籍していたことを誇りに持っている。彼らの心の中のカネボウは、超名門企業なのだ。
責任に時効なしー本当です。
タイトルに興味があって購入してみました。最初は内容が難しいかなと思いましたが、読み進むうちになんとなく理解ができ(注釈とかあったからでしょうかね)、特に化粧品部門の買収時の章は本当に興味深かったです。小説ということですが、現実にあったことがかなり盛り込まれているのでしょう。読み終わった後、今の世の中について改めて考えてしましました。どんな人間にも「責任」はありますが、組織のトップに属すると言われている人達のその「責任」はその組織の生死を握っていることをこの小説は証明しています。理不尽な世の中ですが、その「責任」を持った時どう対処すべきか・・・・多くの人に、特に組織のトップに属する方に読んでもらいたい本でした。
久々に感動しました
実話と思い読んでいるので尚更物語に引込まれてしまいました。 もちろん、物語の部分もあるのですが知らないこともいっぱいあって まさに当事者でしか書くことの出来ない迫力です。 最近の経済小説で個人的なヒットがなかったのですがこの大作には 久しぶりに興奮させられっぱなしです。 本当に世の中って知らない怖いこともまだまだあるのだなと恐怖感まで 味わうことが出来ました。 早くも次回作に期待してしまいます。 久しぶりに自信を持ってお勧めすることの出来る良い本です。 文句なく5つ星です
カネボウ事件前半を生々しく再現
生々しい粉飾の現場のやり取りが再現されています。 会計学の知識があった方が良いですが、なくても十分に楽しめると思います。 番匠=島田常務、 兵頭=帆足隆社長 など、誰が誰のことなのかを推理(?)するのも楽しいですね。 責任に時効なし、とは、時効の壁に守られた、 歴代の経営者に対する言葉ですね。 帆足社長らは逮捕されましたが、本当に悪いのは誰なのか 考えさせられます。 この後は、再生機構が再生させたカネボウを、投資ファンドが安値で買収しようとして、 個人株主と激烈な戦いを繰り広げるという第二幕が待っています。 こちらはまだ係争中ですので、書籍になるのは先でしょうね。
カネボウ事件はすごい事件だったんだ!
主人公はトウボウ(カネボウの事でしょう。著者はカネボウの元常務です) の財務経理担当常務の番匠。粉飾の連鎖をとめるどころかよりひどいもの にしてゆく兵頭社長と銀行から送り込まれた桜木副社長のコンビ。粉飾の 影の共犯者である山手監査法人。メインバンク住倉五井銀行の思惑。ビジ ョンをまるで持たない役員と労働組合。企業の再生はまるで考えていない 日本企業再生機構。新らしい経営陣の浅はかさ。主人公と検察との闘い。 見えない黒幕。・・・・泥臭くもある人間模様が紡いだのは悲劇でもあり喜劇 でもある。 主な登場人物だけでも25人以上。トータル565ページの大作だけど、一日 で読んでしまった。カネボウ事件って、すごい事件だったんだ、というのが 読み終わっての感想。「責任に時効なし」というが、ホントに悪いやつは誰 か? 圧倒的な面白さだった。プロの作家でない新鮮な感じもいい。
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【くちコミ情報】
よく取材されてます
小説自体のストーリー性は並だと思いますが、描写の仕方が素晴らしいというかリアリティーが感じられてすごいです。商社とかトレーディングに興味ある人には面白いと思います。
湾岸戦争後から話が始まります。
この作家の小説は、「トップ・レフト」以来注目していました。 ほかの方も書かれていますが、この「エネルギー」と言う小説は、ち密な取材に基づいた事実を基にした小説です。 新聞、テレビのニュースでは伝えられていなかった舞台裏が書かれておりとても興味深く読むことができました。 金融関係の説明もあり、楽しみながら勉強もできると言うこの作家の小説の良い特徴がとても出ています。 ただ、説明に図が用いられたらもっと簡単にわかりやすく読めるのにとも思いました。 その点、残念でした。 (最も、分からなかったところは目を通すだけでも楽しめますが・・・) 途中、間延びしている感じもありましたが、トータルで見るとお勧めな小説です。 (下巻の最後に用語説明集が付いています。)
すさまじい取材・分析の成果物
エネルギー源価格が高騰し各国がその囲い込みに走る中でタイムリーなテーマであるが、本書では原油、天然ガスをめぐる投機の動き、イランやサハリンにおける開発の動きなどが政治的な動きを含めてこれでもかというくらいに緻密に述べられており、ほぼノンフィクションといってもよいくらいの内容。新聞などで報じられている表面的な事実の裏で、エネルギー源をめぐって国際的にこんな動きになっていたんだということがよく理解できた。ただ、構図が分かってますます我が国のエネルギー安全保障の脆弱性に危機感を持ってしまった。内ゲバに興じている場合ではない。
リアリティあるビジネス小説です
著者の小説には、他の経済小説にはないリアリティがあり、その緻密さにはいつも感心させられます。エネルギー業界のことはよく分かりませんが、それでも読んでいるうちにその世界に引き込まれてしまいました。
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【くちコミ情報】
すさまじい取材・分析の成果物
エネルギー源価格が高騰し各国がその囲い込みに走る中でタイムリーなテーマであるが、本書では原油、天然ガスをめぐる投機の動き、イランやサハリンにおける開発の動きなどが政治的な動きを含めてこれでもかというくらいに緻密に述べられており、ほぼノンフィクションといってもよいくらいの内容。新聞などで報じられている表面的な事実の裏で、エネルギー源をめぐって国際的にこんな動きになっていたんだということがよく理解できた。ただ、構図が分かってますます我が国のエネルギー安全保障の脆弱性に危機感を持ってしまった。内ゲバに興じている場合ではない。
■黒木さん、相変わらずキレ味鋭いです。
・面白かったです。黒木亮ファンなので著作はほとんど読んでいます。 ・個人的には下巻では”第14章 破綻”が面白かったです。 ・かの有名な”CAO経営破綻事件”を取り上げています。 −中国国営の航空燃料供給大手の中国航空油料集団の子会社CAOがデリバティブ取引で約560億円の損失を出した事件をリアルに再現しています。事件は確か2004年だったと思いますが、構図や親会社とのやり取りがどこまでがノンフィクションで、どこからがフィクションなのかは全く分からないほどです。 −その当事者であるCAO社長の苦悩もさることながら、日本のサラリーマンの中では狡猾であろうと思われる住友銀行マンがいとも簡単に嵌められていく様、商品相場の根本的な構造変化を理解せず損を重ねる様々な関係者の思惑がリアルに描かれています。エンロンにせよ、CAOにせよ、破綻する直前まで世界の優良企業と持て囃されていたのこともぞっとします。 ・今回も購入して損はしない作品に仕上がっていると思います。
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【くちコミ情報】
注意喚起
ドラマ版のハゲタカをご覧になり、本書を読もうかどうか検討されている方へ。 単刀直入に申し上げると、ドラマ版と本書は全く別の作品です。ドラマ版のような感動を本書に期待するとその期待は見事に裏切られるでしょう。ドラマ版の鷲津は冷酷な仮面の下に優しい素顔を隠し持った非常に魅力的な人物でしたが、本書の鷲津は陰険、狡猾、強欲、傲慢なハゲタカそのものです。また、全体的に怒り、憎しみ、復讐といった感情が流れており、読んでいてあまりいい気分はしませんでした。 本書から材料として使われている部分はありますが、ドラマ版においてイニシアティブをとったのはこの著者ではなく全く別の方だと推測されます。ですから、ドラマ版とは全く異なる作品であるということを理解した上で読むかどうかを検討されるといいと思います。
ものすごく「当たり」
NHKでドラマをやっていたのを番組表で見て気になって読んでみた。 軽いテイストの本か,故なきハゲタカ批判の本かと勝手に思い込んでいたが,実は骨太な企業再生,日本再生に燃えて,それを実現するために奔走する人たちの本である。 また,ハゲタカとイヌワシの違いも知らなかった自分が恥ずかしくなった。 どこまでが実話かは評価できないが,当時起こった事象が有機的に繋がっているため結構真実味があり,現実もあたらずとも遠からずではないかと想像する。企業名も推測可能な名前になっているのがおかしい。 ハゲタカというと死肉をむさぼるというイメージがあるが,実は事業再生,産業再生ビジネスの本質はそうではない。 本業が健全であるにもかかわらず同族による乱脈経営で窮地に陥っている例も多い。そのような中,不採算事業を切り捨て,債務を切り離し,経営者の一新を図り,新たに資金を入れて設備の更新を図って事業を再生するビジネスの実際的な有効性は,本書を読んで初めて理解できたと言っていい。 一方,最後まで企業にしがみつき,それをしゃぶりつくそうという同族の「欲」という業の深さも余すところなく語られる。 再生ファンド,M&A,DIP等のファイナンスはさまざまな本で手順が語られるのを自分なりに読んできたが,これをこのような切り口から法律や各種の制度を理解しながら,鮮やかに物語として語っていく著者の筆力はただものではない。株式や債権をどの程度持っていると何ができるのかという辺りのノウハウはハゲタカしか持っていないだろう。 あと,興味深かったのは,産業再生の現場は,権謀術数渦巻く戦いの場であるということである。人脈,情報を駆使したもののみが勝者になれる厳しい世界である。ただ,このようなダイナミックな世界に若い人はあこがれるのではないだろうか(成功報酬で報われるわけであるし。これに比べると普通の大企業は退屈でしょうがないものであろう)。
面白い!これは買いです。
私は最初にNHKのドラマを見て、テーマが面白く、原作を 手にとりました。 ドラマとは違うストーリー・価値観があり、別のものとして 面白く楽しめます。 経済小説なのですが、純粋なフィクションとして楽しめます し、肩肘張らずに読めます。 ストーリーテラーとしての作者の腕前は確かなものと、偉そ うではありますが感服しています。 ご一読をお勧めします。 但し、実際のファンドや会社(多くは問題会社なのですが、 多かれ少なかれ、どの会社にも内在する問題意識です)とは 当然違うものなのだ、ということを踏まえて、楽しんでほし いと思います。
展開が速い
どうでもいい感想だが、全編通して登場キャラのリン・ハットフォードが鬱陶しい。 このキャラを読者に好かせようと思ったのか嫌わせようと思ったのか 著者の意図がどちらにあるのかはわからないが、前者だとすると思いっきり外していると思う。 あと経済小説なので仕方が無いのかもしれないが、キャラの心理描写(文章表現)が弱いと感じた。 自分の金融についての知識が乏しいせいか、ところどころ会話の流れが理解しにくいところがあった。 展開が速いので読み始めれば一気に読めるタイプの小説だと思う。
経済小説として気軽にはまれます
スリリングな展開と、まさにハゲタカのようなテンポの速さで、あっという間に読み終えてしまいました。 最初は「上」だけ購入しましたが、すぐに「下」も購入しました。 著者の”記者”としての経験からか、失われた10年とはこういう世界だったのか、とその世界に入り込んだように感じられます。 ただ、主人公鷲津のあまりにも人の心を読んだ行動に、最後は違和感のほうが大きくなった気も。 経済小説として、電車の通勤時に気軽に読むことができました。
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評価出来ない。
作品を発表するごとに内容が低下していく。 ほとんど妄想に近い不倫話し(作者の願望?)はご愛嬌としても、四巻まで引っ張る内容だったのか。 一作目の「金融腐食列島」と比較すら出来ない。
題材は良いが、長すぎる・・・
竹中大臣の「大手銀行外資売り飛ばし計画」のターゲットになったUFJ銀行が三菱東京銀行に合併された事件は日本の金融史のなかでも外すことのできない重要なことであることは間違いないと思う。この件を小説として読めたのは良いと思うが長すぎる。 レビューを見ても巻が進むにつれて評価が下がり、またレビュー数も減っている。4巻に関しては発売後1か月以上たってもレビューがまったく書かれていなかった。 この辺りからもこの本の評価の低さがうかがえる。 4巻もの長編ではなく、2巻程度にまとめられていればもう少し評価も違ったのでないかと思う。
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【くちコミ情報】
ドラマと違って鷲津に感情移入できませんでした
先日テレビドラマの再放送を見た後、本作を読みましたが、 あまりにも設定が違いすぎるので、衝撃を受けました。 ドラマでは以前、三葉銀行に勤めていたときに 「 事件 」 が起きたという 鷲津の過去があるため、彼に感情移入できましたが、 本作の鷲津には、特に感じるものがありませんでした。 また、貴子という女性の父親が娘が退陣しろと言っても承服しないのに、 彼が敬服している元首相の前だと舞い上がってしまうというのは、 このような親子関係など、読んでいて鬱になるものでした。 この世界に生きている人たちの仕事に対する思いというのが私には全く理解できないので、 作品世界に入っていきにくかったです。 元々、本作のような世界にあまり関心がないという理由もありますが ( 実在の人物が出てくる 「 小説 東急王国 」 や 「 小説 小林一三 」 は大変面白かったのですが ) 、 個人的には、それほどの引きは感じませんでした。 企業再生という題材は 「 お勉強 」 にはなりますが、 あまりにもドラマチックな作りだったドラマと比べると、 「 普通 」 の作品という認識しか持てませんでしたね。
続編を前提にして書いているのではないか
企業再生ファンドを基にした経済小説 解りやすい文書で一気に引きずり込まれるように読みました. 下巻は,上巻よりも金融の知識が少なくなり経済小説を楽しむというよりも 経済を基にしたミステリーという色合いが濃くなっています. 評価が5でないのは経済の色合いが薄れたためであり,感情などの 小説的な内容を楽しむ人にはとても楽しい本ではないかと考えます. 元々が新聞記者であった作者の性格か,丹念に調査し 調査からのイメージを基に作品を作っているところが随所に 感じられ,とてもすばらしいと思います. 脇を固める登場人物も丹念に書かれている本作品を映像に するのは中々難しい,それほど良い作品だと思います.
上下一気によめます。
メガバンクの不良債権問題も複雑に絡まってる問題で、 これまで現実では分かりにくい事も多かったが、 実は単なるお金の戦いだけでなく、人対人である部分も多く、 またどこと手を組むかで結果が大きく変わる。 大半が現実社会で起きていることだけに恐ろしい感じもした。
「ファンド」は、何を目指し、どういう役割を果たしているのか
実際に日本で起こっている企業の「再生」「合併」「買収」など、きれい事ではすまないドライな経済競争・経済戦争が、自分のような素人にもピリピリしたせめぎ合いを実感できるほどに、丁寧に描かれています。 特に、現実社会でも「ハゲタカ」として忌み嫌われている感のある「ファンド」が、何を目指し、どういう役割を果たしているのかが分かります。 それを象徴する鷲津という存在が、下巻の途中以降、さまざまな思いや背景が明らかになる中で、浮き彫りになってくる課程が、読者の「ファンド」に対する理解と重なるのは当然でしょう。
下巻も当然ドラマと別物!
下巻もドラマと全く別物の展開で、またびっくり。NHKさん…これだけテンポの良い 原作をあんなに重苦しいドラマに変えてしまうなんて…。フジテレビor日本テレビ あたりで改めて原作重視のドラマを作って欲しいくらいです。 下巻も上巻同様に面白い。この巻は東ハトをモデルにしたとおぼしき太陽製菓買収の 話と上巻の続きでミカドホテルの話…そして上巻の冒頭に大蔵省で切腹した人物と 鷲津の意外な関係までが描かれている。 テンポ良く話が進んでいく上に、最後の大どんでん返しに息を呑む。もちろん下巻も 上巻同様の臨場感が「ハゲタカ」の身上。そして続いていくバイアウト(ハゲタカ2) にも大いに期待です。
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やっぱりスゴイ!!
『マグマ』と同じ、エネルギー問題に切り込んだ作品ですが、前者以上の物語スケールや登場人物への肉薄等、物語を読み進める中で大いに圧倒されました。 エネルギー問題に関する深い洞察を織り交ぜ、『マグマ』の地熱にしても『ベイジン』の原子力にしてもテクニカル面での精緻な調査もされており、真山氏らしいリアルさがを追求されておりました。且つ相変わらず魅力的な登場人物が醸し出す強烈な個性のハーモニーを奏でています。しかも、それらの濃重厚な構成にもかかわらず、物語のテンポは異常なほど軽快ときているとは。。 やっぱりスゴイ!!
北京オリンピック開会に照準を合わせた緊迫のドラマのはじまり
縁起のいい「8」の連なるこの日に向け、2つの国家的プロジェクトが中国ですすめられていました。 ひとつは北京(ベイジン)オリンピック。もう一つは、世界最大級の出力を持つ紅陽核電(原子力発電所)の建設です。 オリンピックの開会式場に特設された「和諧の光」へ送電を開始しようとしたとき、一人の日本人が原子炉を止めるように指示しました。技術顧問として原発建設に協力していた田嶋伸悟です。 中国側の総責任者のドンは、運転を続行させようとします。 なぜこのタイミングで停止させるのか。 ドンの質問への田嶋の答えは、 「絶対的な安全が確認できない以上、停めるしかない」 というものでした。 停電時に起動するはずの非常用ディーゼル発電機が規定の300倍の失敗率。なのに報告書には規定をクリアしたと嘘が書かれている。自家発電の軽油が何者かに抜き取られている。何より気になるのが、施設内の清掃がこの期に及んでも徹底されない。 田嶋が理由をならべあげましたが、所員たちも呆れるばかりです。 掃除が不十分だからといって原子炉をなぜ停めなければならないんだ。 とうとう、責任者のドンは田嶋の身柄を拘束し排除することを命じました。 「事故が起きた時、誰もあんたを庇ってはくれないんだ。 私の判断を信じなさい」 不吉なことばをのこして、田嶋が連れられていきます。 オリンピックの開催という実際のできごとに、国の体面をかけた原子力発電所の建設というフィクションを交えた、緊迫したドラマの幕開けです。 もう北京オリンピックは終わってしまいましたが、この緊迫感に変わりはありません。 お勧めです!
エネルギー問題の入門書?
マグマと合わせて読んで欲しいですね。 実際にこれからのエネルギーをどうするのか? 凡人の私でも実に考えさせられました。 エピローグが読みたいような読みたくないような・・。
日本の技術屋の心意気
一気にとはいきませんでしたが、数回に分けて短期間で読み終えました。 2人の主人公が登場するのがこの小説の特徴でしょうか。 日本の技術者と中国の若手官僚。 この二人がそれぞれの立場で苦しみながら、最後には人間として共通の考えに達し、友情を芽生えさせるという物語です。 小説なのでフィクションのはずなのですが、読後も読んでいる最中も、この小説の舞台になった場所が現実のどこかにあると感じられてしかたがありませんでした。 北京オリンピックの興奮が冷めやまない今だからこそでしょうか… それだけではなく、作者の描写力が読者にそう感じさせているような気がします。 ドライでテンポの良い文章で読み手を飽きさせませんし、内容もなかなか知ることのできない中国の官僚社会が垣間見られて非常に良い小説だと思います。 ただ、少し残念なのは、主人公を取り巻くヒューマンドラマに欠けたかなと感じさせる点です。 日本人技術者の家族について(特に主人公を影ながら支えているはずの奥さんについて)、中国人官僚の生い立ちについて、もっと知りたかったというのが本音です。 別の章を立てて詳しく書いても良かったかもしれません。 ただ、そうなると長編大河小説になりかねないので著者はあえてそうしなかったのかもしれませんね。 その点を踏まえると、テーマを絞った小説としては冗長であり、大河小説としては物足りないというのがこの小説の評価になるのでしょうか。 ラストの終わりかたといい、もう少し違う構成のほうが良かったかな。 なので、星4つです。
腐敗と偽装がもたらす恐ろしさ
北京五輪に合わせた原発がテーマなんて いかにも売れ線を狙ったいやらしい本だと思っていたが、 「ハゲタカ」の著書であるからきっとおもしろいに違いないと思ったが、 想像をはるかに超えたおもしろさ、素晴らしい本だった! 読んで思ったのはこれは中国のことだけでなく、 今の日本のことではないかと。 ひとつひとつの腐敗や偽装やミスは小さくても、 それが積み重なるとどんな恐ろしい事態を招くのか・・・。 戦慄を覚える衝撃の本だった。 そしてこの本が単なる中国批判本でもなく原発批判本でもなく、 人間の生き様や社会の有り様などをテーマにした、 実に奥深い物語で、読んでいてとても興味深く読み進められた。 ハードカバーで上下巻あわせて3000円以上もするけど、 それだけの価値のある珍しい素晴らしい本でした。
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メルトダウン(炉心溶融)は防げるのか? 緊迫の最終章へ
2人の主人公は、それぞれ重たい過去を背負っています。 同僚を事故で亡くすという経験もあり、原発のおそろしさが骨身にしみている日本の技術者の田嶋。 天安門事件で拷問のはてに殺されるた兄を持ち、過激派の弟として差別を受けてきた中国共産党幹部のドン。 上司がドンに与えた指令は、紅陽核電をオリンピック開会式に合わせて完成させること。同時に、紅陽に隣接する大連市で党要人の汚職を摘発するという、もうひとつのミッションも与えられました。 本書に描かれる中国社会は、汚職と賄賂にまみれています。原子力発電所の建設には安全の粋を集めなければならないのに、耐震工事は手抜きする、機材の品質は守らない、書類は平気で改竄する。 従業員も従業員で、整理整頓しないとか禁煙を守らないのはかわいいもので、禁止されているラジオを持ち込んで作業中に聞いていたり、少し監視をゆるめると、機材を盗んで持っていってしまいます。 日本では考えられない規律の中で、田嶋とドンは協力しながら工事の障害をひとつひとつ克服していきました。 最後のさいごに2人は対立し、原子炉を停止させよという田嶋の主張は受け入れられませんでした。 かつて「チャイナ・シンドローム」という映画がありました。アメリカの原発の手抜き工事を告発した映画で、原子炉が暴走してメルトダウン(炉心溶融)してしまうと、地球の中心を通り越して中国まで達してしまう、というジョークが語源です。 田嶋の不安が的中し、突然発電所のすべての電源が止まってしまう事故(ブラックアウト)が発生しました。 自己発電装置が不完全にしか起動しない状態で、原子炉を安全に停められるのか。 「チャイナ・シンドローム」ならぬ「アメリカン・シンドローム」に至ってしまうのか……。 最後の1行まで目が離せない小説でした。
もったいない
またまた剛腕の作品が読めそうだと楽しみにしたのだが…。 期待が大きすぎたのかもしれない。 上巻はわくわくさせる。 あの国のやり方に辟易した人にとってはあんなもんじゃないと口を揃えるのだが、国家システムといい、民族性(あえて国民性とは言わない)といい、宇宙人との共同開発をしているような破壊的な臨場感が描けている。 あの国で原子力発電所を建設すること自体が人類の危機だというのに、オリンピックという国威発動の場に間に合わせるというその苛酷な条件や状況がこれでもかと描かれてゆく。そのあたりは圧巻である。 しかし、だからこそ、この下巻がもったいなかった。 ラストはハラハラさせる展開なのに「え、これで終わりなの?」と驚いた。 なんだかなあ、もう少しなんとかならなかったのかなあ。 最後の着地が決まらなかったような、はぐらかされ、放り出されたような気分で爽快感が味わえず、半端な気分で読み終えた。 読み直してみると、発電所建設の専門的な部分が説明的なところが気になった。 苦労されたらしいが、作家の中で十分な熟成ができないうちに書き出したような印象を受ける。レポートを読んでいるようなところが残念だった。 テーマといい、さすがの力作だけに、もう少し時間をかけて書き上げたら、もっと凄味のある作品になっていたのではないかと、ファンとしては応援をこめて星を減らしました。
映画を見ているような快適なエンタメ。
北京五輪が終わってから読んだのですが。クチパク*竭閧ネどを先取りしたようなストーリー展開は楽しめました。ノンフィクションとフィクションと絶妙に混ぜ合わせたエンターテインメント小説としてオススメできると思います。田嶋さんと門田さんという人物設定は、まるで「プロジェクトX」を彷彿させるような良質な日本人≠エじさせてくれます。まあ、好き嫌いはあるかもしれませんが。
腐敗と偽装がもたらす恐ろしさ
北京五輪に合わせた原発がテーマなんて いかにも売れ線を狙ったいやらしい本だと思っていたが、 「ハゲタカ」の著書であるからきっとおもしろいに違いないと思ったが、 想像をはるかに超えたおもしろさ、素晴らしい本だった! 読んで思ったのはこれは中国のことだけでなく、 今の日本のことではないかと。 ひとつひとつの腐敗や偽装やミスは小さくても、 それが積み重なるとどんな恐ろしい事態を招くのか・・・。 戦慄を覚える衝撃の本だった。 そしてこの本が単なる中国批判本でもなく原発批判本でもなく、 人間の生き様や社会の有り様などをテーマにした、 実に奥深い物語で、読んでいてとても興味深く読み進められた。 ハードカバーで上下巻あわせて3000円以上もするけど、 それだけの価値のある珍しい素晴らしい本でした。
ハゲタカをも凌ぐ秀作
真山先生の作品は一通り目を通しましたが、 過去の作品をもしのぐスケールの大きな作品。 プロットの組み立てや人物描写はまさに匠の域。 ストーリーの良さも然ることながら、 一貫して伝えたい熱いメッセージが伝わってきます。 この作品に真山先生の真髄を見たような気がします。 中国社会の実情、腐敗の構図、中国国民のものの考え方、 中国相手にビジネスする方にとって有益な情報が多々あると思います。 また原子力に関する知識もつきます。 われわれが決して忘れてはいけない「希望」 命題のない混沌とした日常に、 「希望」という魂を注いでくれる そういう作品です。
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アジアでも屈指のオフショア金融センターである香港と日本を舞台に繰り広げられる国際金融情報小説。この小説の特徴は、通常の金融サスペンスと比較してその状況設定、描写がリアルな点にある。著者の橘玲は、「ゴミ投資家」シリーズで知られる「海外投資を楽しむ会」創設メンバーの1人であり、自ら相当の金融現場を経験していると思われる。 小説の主人公である工藤秋生は、34歳で香港在住のFA(ファイナンシャル・アドバイザー)。都市銀行、ニューヨークの投資銀行、ヘッジファンド運用会社を経て、現在は香港で日本人を相手にオフショア関連のアドバイザーをやっている。その工藤のもとに日本から若林麗子と名乗るゴージャスな美人が現れる。日本での複雑な事情も知らぬまま、工藤はその美人に香港でオフショア会社、オフショア銀行、私書箱サービスを利用したスキームを提案。 しかし、その数か月後、日本から黒木という男が工藤のもとにやってきたとき、工藤は自分がとんでもない深みにはまっていくことを知る。麗子は黒木が関係する50億円を日本から送金し、そのまま行方をくらましているという。黒木はオフショア事情に精通している工藤に助けを求めたのだった。 その後、工藤は日本に飛び、話の全容を知ることになる。50億円のありかを求めて再び香港に戻り、さらに日本に戻る工藤。話はいよいよ複雑に絡んだ結末へと向かう。美人麗子の運命は? 麗子が絡んだ50億円の行方はいかに? 本書の内容はあくまでフィクションであるが、端々に出てくる情景や設定、金融実務の話はリアルな現実である。香港での金融実務の現実を知ることができる、貴重な内容といえるだろう。(木村昭二)
【くちコミ情報】
面白い、申し分なし。
橘玲氏の本は数多く読んでいるが、本当に面白い。ビジネス書籍類でもこの小説でも気に入りました。うまいところを指摘する面など氏の本は投資の面でも参考になる。そのくせ知識をひけらかすようなイヤミの全くない氏の本はとうとうほとんど買ってしまった。氏はインテリジェントだがざっくばらんな人間性の良さも伝わってくる。マネーロンダリングは小説式だがまさにそう、そうすればいいのだと思わずにいられかった。小説として読んでも悪くない。退屈しなかった。氏の本は今後も楽しみにしようと思う。
とりあえず、橘玲は、小説を書くべきでない
小説なので、役立つ必要も、実際に存在する必要もないのですが、 マネーロンダリングの具体的な方法や、いろいろなテクニックを書いていて初めて、 橘玲のもともとのファンは、リアリティを感じて納得するのではないでしょうか。 そういうリアリティはないですので、氏のもともとの読者向きではないといえます。 ただ、一般の読者には、そんなこと長々と書いては興ざめなのでしょう。 一般の読者が読むと「マネーロンダリングという凄いものが世の中にあるんだなー」 と感心するでしょうが、 氏のファンが読むと、「突っ込みが甘い。もっと手口も含めてリアリティがたりない」 と思われるのではないでしょうか。
金融ビジネスの危うさ
小説という形ではあるが、そこには 筆者の金融の豊富な知識がちりばめられており、勉強にもなったし、面白かった。 金融ビジネスにはモノとカネのやりとりではない、一種不思議な商取引の 危うさ、難しさ、そして魅力があります。 近々始まるであろうCO2排出権ビジネスもそうですが、実態のないものの 取引に翻弄される人間のあさましさを感じました。 小説としてちょっと物足りなかったのは麗子の人物描写がタンパクで、 ただ美しいとしか書いてないのでうまくイメージできませんでした。
傑作!の一言に尽きる
序盤のストーリーにはグダグダ感があるが、中盤からスリリングで一気に読破できる。 秋生の知的さと人間くささには魅かれる部分がある。 経済小説とゆーより若干サスペンス。 とりあえず面白かった。
マネーロンダリングについて知りたいときに読むといい本
香港でのマネーロンダリングを題材として、現実の法律の抜け道や矛盾点を上手く描いている 今まで知らなかった世界《マネーロンダリング》について知るきっかけになった。どちらにしろ大きな金を得るためには危険を冒さなければならない。 印象に残った言葉 「上手い資産運用は→資産運用をしないこと・税金を払わないこと」 マネーロンダリングについて知りたいときに読むといい本
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【くちコミ情報】
青年社長 下
ついに幼少からの夢であった会社立上げに成功し、10億円規模のビジネスに成長させる。(下巻)では会社が成長し、ついには上場を果たすまでの物語が描かれる。 高杉良氏の徹底した取材力は見事だ。(下)巻では、上場の仕組み、また株式の移動など、難しいことを読者にも分かるように書いている。感動的な会社成長のエピソードを読むと共に経済の勉強にもなった。
やっぱり、、、
前編を読んでしまったので、まあ下巻も読んでみました。 やっぱりドン引きの連続。 特に創業以来の盟友であるK氏を「生臭い」とまで断罪してます。 このK氏、かぶらやフードサービスという会社を立ち上げているので、是非HPの社長挨拶を読んでみて下さい。(ワタミに対するアンチテーゼが呈されています) 周りの人間を虫の如く踏み潰しても何の痛痒も感じない(気が付いてないだけだと思いますが)この社長、上下通して読んでみて嫌いになっちゃいました。 但し彼はリーダーには向いてますね。それは認めますが、凡人はあまりこの本に影響されない方がいいと思います。でないと美辞麗句に踊らされる労働奴隷になってしまいますよ。
上巻のおもしろさが半減・・・実に残念
上巻が圧倒的におもしろいのに、下巻は急降下。 会社がどんどんでかくなり、 多少の問題じゃびくともしなくなったから、 話がつまらなく感じてしまうのかもしれないけど、 上巻の血肉湧き踊る大冒険がなりをひそめてしまうのは非常に残念。 ま、上巻読んだたらつきあいで下巻も最後まで読んだけど、 作者はワタミ社長本人じゃないんだから、 下巻も単に事実を時系列で追うだけじゃなく、 もっとドラマティックに描く工夫をしてほしかった。 上巻のおもしろさは残念ながらほとんど期待できません。
ワタミ力。
小説形式なので、渡邉氏が社会に認められ、 たくさんの人に支えられていく様子がよくわかった。 その他、 ・銀行とのやり取り、銀行の権限と強さ ・不動産屋とのやり取り、取得と解約の難しさ ・大企業との資本の論理、子会社化と株式について 大企業との上場前後のやり取り、信頼と確執 ・撤退の意思決定 ・人事、人材のこと。社員の罪と配置転換、降格と昇格。 引き抜きと流出、引き留め… ・信頼、信用、裏切りと救い。 タメになることが満載だった。 ぼんやりとした起業の初期のやり方がよくわかった。 業種と時代は異なるが、基本コンセプトは変わらないだろう。 事実に基づくノウハウと気づきは今後役に立つと思った。
"日付を入れた夢"成就へ
株式公開に向けて前進したかに見えたワタミ。 KEI太の伸び悩み、唐変木の業績悪化、日粉からの子会社化の圧力、社員の不正や飲酒事故、そして創業以来の仲間の退職と幾つもの苦難が押し寄せます。 しかし、国際証券の豊田氏との出会いをきっかけにして思いを更に強くし、長年の目標だった店頭公開を果たします。 大きな目標を達成するには、"日付を入れた夢"という計画に沿った周到な準備と周囲を取り巻く人間との理解や協力が必要だという人生訓とともに、苦難な時代に培った経営哲学が今のワタミの礎にあるような気がしました。
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