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カスタマーレビュー数:5
【くちコミ情報】
英語をわかっている人に訳を
映画化作品を見る前にできるだけ原作を読むようにしているのですが、作品は大切な人を亡くした経験のある人には涙なくしては読めないほど、ピュアな物語でした。こんな風に愛し、愛される関係の人と若くして巡りあえた幸運が、たとえその人を失ったとしても、失った後の人生までも豊かに導いてくれる人生の糧となるというのが素敵です。残念なのは、訳の拙さ。出版社は林真理子さんというビッグネームを使うことで話題性を狙ったのだと思うのですが、あまりにも英語を知らない人が訳した感じがつきまとって、読んでいて、この表現は違うだろう?という箇所が目についたのが残念でした。林さんは翻訳家ではないのだから、最終、もう一度、英語のプロフェッショナルがチェックする必要性があったのではないでしょうか。
共感できました。
恋人がいなくなり、 ぽっかりと心に穴があいてしまった主人公の気持ちを上手く表現していると思いました。 その寂しさや晴れない気持ち、 前に進まないといけないとは思いながらも浮き沈みする気持ち、 友人や家族に気を使いながらも時には疎ましく感じ、 親友の幸せも喜べないなどの『鬱』状態に、非常に共感できました。 確かに急な展開は多々ありましたが、 主人公の気持ちはぶれない筋の通ったものです。 林真理子さんのダメ出しを最初に読んでしまうと、そこばっかり気になるので、 最後に読まれた方がいいと思います。
原作はどうだろう?
前評判(映画も含めて)につられて読んでみました。ストーリーとしては,ロマンティックで惹かれるものがありましたが,文章がつたない。これは林真理子の訳の未熟さによるものか,原作の文章がやはり作者同様幼いのか,正直言ってがっかりしました。言い回しの不自然さや感情的で真意が測りにくい会話,ユーモアのセンスが伝わってこない・・・など。特に,ホリーと親友たちの会話からは,友情の深さや思いやりが感じられません。原作を読んでみないと,この作品のよさはわからないようです。
亡き夫からの「10戒」
夫を亡くし悲嘆に暮れているホリーに、夫からの手紙が実家の方に届いています。 そこには、3月から12月に至るメッセージが10通ついています。 その毎月開けるように指定された亡き夫からのメッセージは、彼女の「10戒」として、その後の彼女を導いてゆきます。 それほどまでに悲嘆に暮れる彼女を予期して死んでいった夫がいたと言うことは、この二人の関係がいかに深い絆に結ばれたものであったかが解ります。 その「10戒」に従って次第に立ち直ってゆく主人公は、そのメッセージが無くなった時、平常の生活が出来る様に立ち直っているでしょうか。 物語の設定、ストーリーの展開は、実に魅力的で読ませます。 一人の女性とそれを助ける友達や家族。 なかなか楽しめる小説です。 ただ、「小説」の出来映えという点では、やや突っ込みたくなるところもあります。 その辺りは、「訳者あとがき」で林真理子氏の指摘があります。
本の装丁は★★★
文庫にしてはやや厚く、一見時代物を読んでいるように見えます。でも章立てのデザインも可愛らしく、映画を見た私には、カットの写真も親近感が沸いてよかったです。 林さんご自信の文章は、非常にキレがあり好きですが、訳は残念です。女性の作家独特の行間にある情感が台無しでした。回りくどい言い回しや、言葉の使い方ががさつな感じがしています。 ホリーが悲しみのフィルターに、一度思いをくぐらせて言葉を発するまでの間が表現しきれていない感じがします。また時間とともに変化する、ホリーの心象をもう少し大事に表現して欲しかったと思います。 しかし、C・アハーンの小説は、輝いています。女性本来のやさしさや悲しみ、憤りを見事に描いています。読んだ後心の平穏が訪れるのも私だけではないと思います。 全ての年代の恋人・ご夫婦に是非読んでいただきたいものです。
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【くちコミ情報】
一人の帰り道
この物語の特異な輪郭が見えて来たとき、 つき合う価値があるかなという不安がアタマをよぎった。 作者の勝手な空想につき合わされ、 ぐるぐる引き回されて、最後は元の場所、というような。 活字好きな僕は別にそれでもよかった、本が読めれば。 でも読んだあと何も残らない というような読書体験はできれば避けたい。 果たしてそれは杞憂だった。 特異な設定の主人公と共に遠くまで旅をした。 その主人公の切実さに共感した。 自分自身の切実さに通じていると錯覚(?)すらさせられた 不安を燃料にした車に揺られ、うとうとと夢を見ながらずいぶん遠くまで来た。 多分ノーフォークあたりまで・・・。 今、本を閉じ、車は僕を乗せずに行ってしまった。 でも、今も、同じ車に乗っているような感覚が拭えない。 少し遠くまで来すぎたみたいだ。 一人の帰り道は長くて寂しいものになりそうだ。
ここ10年間で出版された本の中で稀にみる衝撃
読み進むにつれて、ふいに伝わってくる暗く嫌な予感。描かれる若者たちの真の姿が分かった時に襲ってくる、ガーンと鈍器で殴られたかのような衝撃。読み終わってしばらくしても、死体でも見てしまったような、嫌悪を伴う不思議な感覚が離れませんでした。 何となく予感していたけれど、よくもこんな場所に連れてきて、こんなものを見せてくれたな、と著者を呪いたくなったぐらいです。笑) 小説の特殊なプロットから言うと、なるほど様式には、SF、ミステリーの要素はありますが、その特殊なプロット=世の中を眺める窓枠、が覗かせてくれるのは、「わたし」や「あなた」も含めた、ごくごく普通の人間の生命そのものの意味ともいうべき、根源的、普遍的な主題です。なので、この小説をSFに限らず何かのジャンルに分類して語ることは、余りふさわしくないかもしれません。(もし、そのせいで読むチャンスを逃す人がいるならば。) 「日の名残り」も彼の傑作には違いありませんが、自分にとってはこの作品の方が衝撃であり、大切な作品になりました。¥800円になって、しかも軽くなったのなら、お買い求めにならない理由はありません。
一気に読んだが、ミステリーでもなく純文学でもない中途半端
特殊な状況にある主人公たちについてはすぐにラストが予想され、その範囲内で物語は終わった。静かで、訥々と物語る一人称の文体が印象に残る。最後まで一気に読んだが、これはやはり純文学なんだろうな。奇妙な設定にする必要があったのかなぁと、ちょっと不完全燃焼な読後感でした。
教わっているようで、教わっていない
そもそも「提供」とは? 誰が、一体何を、どのようにして「提供」するのか? ロスト・コーナーとは? 忘れられた土地? 寮の4階にある遺失物保管所って一体? イギリス・ノ−フォークには何があるのか? "教わっているようで、教わっていないこと”とは何? 「ポシブル」って? 冒頭から、謎がなぞを生み、読者を変な世界に引き込むイシグロの領域。 「ヘールシャム」には一体、何があったのか? 単行本、この文庫本共通のカバーになっている"カセット・テープ”の秘密とは? 種明かしはしたくてもできない、寧ろしないほうが絶対にいい、予備知識なく読んだほうが圧倒的に面白い。 (実話をもとにしたのかどうか、イギリスってこんな国だったのかということ・・・・・)
ゆっくり感じる恐怖感
読みながらぞわぞわと恐怖感を感じました。 キャシーが過去を懐古する形で物語が進みます。 「介護人っていったいなんなの?」という疑問は キャシーの言葉から少しずつ想像できます。 想像すればするほど、「怖い」です。 不勉強なので実際に知りませんでしたし、 前提条件からして私には理解できない世界です。 そういう特殊な環境下でも、ごく普通に生活し、考え、育ったキャシーたち。 読み進むにつれ、切なくて悲しくなります。 何よりも、その「運命」を受け入れている彼らが怖いと思いました。 そんなの絶対におかしい、と思う私がいました。 迷信でも根拠が無くても、信じたくなるキャシーの気持ちが痛かった。 物語の終わりを知ってから読むとまた違うんでしょうか。 試してみたいと思っています。
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時代を経て変わらない「人間」というもの
かなりの年代モノの作品。そういった「時の流れ」を随所に感じる。 それは「お手伝いさん」の存在自体にも感じるし、彼女が転々とする 家庭の調度品だったり、家族の言葉遣いだったりからも感じさせられる。 しかし、「時代の流れ」を如実に感じられるからこそ、 「人間」の本質や人間たちの抱えている問題の変わらなさを実感できるのだと思う。 そして、この時代の人たちが作り上げた「時代」が「今」に大きく影響していること、 同じときの流れに乗って「現代」があることを強く感じることができる。 「テレパシー」という切り口やコミカルで軽い文調のおかげで、 とても読みやすい。けれど、読み進めていくと、連続して見せられる「人間」の闇に、 心が少し悲鳴をあげてしまう。疲れてしまう。 だからこそ、七瀬が自分の能力を疎ましく思っている様子にも この力を悪用しようとしない様子にも共感できるのだと思う。
自分の心を読まれたら・・・
『七瀬ふたたび』がTVドラマが始まり、 とても好きな雰囲気だったので、 原作を手に取りました。 思ってたよりも、 大人なイメージでした。 短編連作で、 他人の心を読むことができる少女が、 その能力を知られないように、 お手伝いとして、 さまざまな家を転々としながら、 それぞれの家族の物語を観察(?)する、 というお話。 ぼくの好きな雰囲気のあるSFでした。 ある前提と、 それを裏付ける説得力を持って話が展開する。 人間の“エゴ”を鋭く描いており、 自分を省みるのが怖くなる。 こんな彼女と出会ってみたいけど、 どうしたら、 ずっと一緒にいられるかを考えると、 それは・・・難しい。 主人公の七瀬が、 ちょっと大人びていながらも、 まだま少女である部分が、 人間の欲望のいやらしさを、 際立たせている。 あっという間に、読めました。
私は、作者独特の文体と、七瀬の人物設定とその行動のギャップに、共感できなかった
この「七瀬シリーズ」三部作は、現在、累計450万部を突破しており、さらに、NHKで「七瀬ふたたび」の放映もスタートしているところを見ると、多くの人に支持されているのは間違いないのだろう。しかし、私は、これらの作品が、それほど魅力のあるものとはどうしても思えないのだ。 その理由の一つが、筒井康隆独特の文体に馴染めないということだ。これらの作品は、内的モノローグが括弧書きで表わされているのだが、モノローグ自体の文体が独特で取っ付きにくいというだけでなく、台詞の間のモノローグや心理描写が長過ぎて台詞の繋がりがわかりにくかったり、台詞とモノローグが混在してその違いがわかりにくかったり、誰のモノローグであるのかはっきりしなかったりと、とにかく読みにくいのだ。 一番大きい理由が、七瀬の人物設定と、その行動のギャップだ。七瀬は、「日曜画家」までに、「まだ男を知らず」、「清潔、潔癖で」、「男たちの眼をひきつけるに充分な美貌を備えている」と、その人物設定がはっきりしてくるのだが、通常、男というものは、こうした女性には、天使か女神のような存在を重ね合わせるのではないだろうか。ところが、七瀬は、冒頭の「無風地帯」から、見せかけの平和を破壊するためと称し、家族同士が互いを傷つけあうように仕向ける行動を取っており、こうした行動は、「水密桃」、「紅蓮菩薩」、次作「七瀬ふたたび」の「邪悪の視線」と、どんどんエスカレートしていき、悲惨な結果を生むのだ。もちろん、七瀬が聖人君子ではドラマにならないことはわかるのだが、私は、この「こわい」七瀬に、ずっと、共感できなかった。 「七瀬ふたたび」の救いのない暗いストーリーも、後味が悪い。最終作「エディプスの恋人」は、荒唐無稽とも思える物語ではあるものの、むしろ、私には、これが一番面白く読めた。強引ながらも、「七瀬ふたたび」との整合性も、最後にしっかり取っている。
また読みたくなる・・・・
「七瀬ふたたび」「エディプスの恋人」と続く一連の「テレパス七瀬もの」の第一巻目であると同時に、文豪筒井康隆の代表作のひとつでもある。既に何十年も前に読んだものであり、何度かテレビドラマ化されたものであるが、その作品の魅力は未だに色あせず、書店には新しい装丁になった文庫本が並んでいるのをみると、人事ながら嬉しくなる。 再読してみて、改めてその面白さに引き込まれる。 この初版が出たのは日本中が、超能力ブームに沸きかえっていた時期だったのではないだろうか。 あのお粗末なブームが去っても七瀬のもつ魅力は消え去らなかったということである。
すいすい読みやすい本です
まず1編。 読んでいる時はソレと気づかず。 そして2編。 やっとちゃんと読もうと腰を上げる。 気づけば3編。 なんとなく吸引力。 あっというまの8編八景。 まだまだ読みたくなって 次へ続けと言う気分。
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【くちコミ情報】
シリーズ中でも、満足度の高い1冊
IWGP シリーズ6冊目。シリーズの中でも満足度の高い1冊でした。 実は子供好きな主人公マコト。子供を書くのが好きな石田衣良。 そんな話の多い1冊でした。
安心して読めるが斬新さはなし
シリーズものとあって、 シリーズのテイストを壊さず、 安心して読める確実さはあります。 ただシリーズの中でも やや小ぶりな作品が多いかなということと、 展開の意外性や事件の斬新さはあまりないと いえるかもしれません。 ハードカバーで買うと損した気分になるかもしれませんが、 文庫でこの値段ならやや「マンネリ」であっても、 ある程度のおもしろさが保証はされているので、 買いの本かなと思います。
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とっても綺麗な作品です。
読み終わった後,とっても切なくて,でもとても綺麗な物語だと感じました。バレエの練習をしている風景や,発表の舞台,加賀刑事の表情などとても頭の中で思い描きやすかったです。加賀刑事のファンになってしましました★ 読みやすいし,何度も読みたいなと思える作品です。読んだことがない人は是非読んでみてください。
閉鎖的なバレエ世界のなかの隠された謎に挑む、加賀恭一郎の鋭利な推察力!
物静かなタイトルである。素人目には絢爛豪華に映るバレエの世界を舞台に起きる幾多の事件。このコントラストが読者を最初に惹きつけるのかもしれない。加賀恭一郎刑事の初の短編集『嘘をもうひとつだけ』で最初に扱われたる事件もバレリーナのそれであったことが想起され、本書にはもとより親近感があった。登場する地名が大泉学園や中村橋、そして富士見台といった西武池袋線上のものであっただけで、自分が住んでいる生活圏での物語であることが一層の「和み」を与えてくれた。 人気シリーズと呼称してよい加賀恭一郎であるが、最初に大学生として登場した『卒業―雪月花殺人ゲーム』から数えて本書は二回目の再出演で、大学卒業後、当時の中学教師から今は警視庁捜査一課の刑事となっている。本作品ではまだ自分自身のことを「自分」ではなく「俺」と呼んでいることにあたりに、何となく初々しさを感じるのである。加賀自身の身体的特徴をことさらに強調する記述も本書では少なかったように感じられた。 「加賀恭一郎は進化する」という帯のフレーズに違和感はない。それ以降の作品も何冊か読んでいるか、間違いなく刑事・男性としての魅力さを増している。陰鬱な終わり方であるよりは、自分が好きな(愛した)女性にきちんとした想いを告げるという清々しい締めくくりに読者はある種の安堵感を得られる。刑事としてだけでなく一人の魅力ある男性としての進化にも必然的に興味が湧くであろう。本書の内容には触れない。読んで決して損はない作品だ。
誰が犯人なのか?
バレエ団を舞台にした悲劇です。「眠れる森の美女」のレッスン、ゲネプロ、公演の様子を背景に、バレリーナの自己管理の厳しさを横糸に織り交ぜながら、不可解な殺人事件が続きます。半分まで読んでも誰が犯人なのか私には分からず、解決したい一心で一息に読んでしまいました。最後はパズルが上手くはまったように、謎が解き明かされ、安堵。ストーリも魅力ですが、刑事役の加賀恭一郎の目線で描かれたバレリーナの日常や舞台の風景もこの本の面白さかも?
加賀刑事ファンは必読
名刑事加賀恭一郎シリーズです。 私は「私が彼を殺した」「どちらかが彼女を殺した」から読んだので, 熟成した加賀刑事しか知らなかったのですが, 硬派で,内心なにを考えてるのか全然見えない加賀刑事を もっと知りたいと思っていたら,なんと恋物語篇があると聞き,本書を購入。 バレリーナとの静かな恋愛で,ちょっと悲しい雰囲気も漂います。 加賀の内心描写を積極的にしないスタイルを保っているので, やっぱりミステリアスなんですが,男性特有の不器用な愛情表現もかいま見えて なかなかよかったです。 もちろんこの作品も,恋愛はサイドストーリーにすぎず,メインはバリバリの推理小説。 しかもバレエの世界を色々研究して書き上げているようで, ダンサーたちのそれぞれの悩みや思惑が動機となって交錯し,謎を複雑にしています。 残念ながら犯人は読む前から知っていたのですが, それでも十分おもしろく,一気読みしました。
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東野作品に共通な律儀な感じに組み立てられて、堅く結びあわされた謎が、最後のバレエの舞台の進行につれて解けていくところは読んでいてすごく快感だ。 最初の事件と二つ目の事件の関係は何か、登場人物同士の因果関係や利害関係は何かという推理小説の基本的な構成がしっかりできていて、読んでいても小気味よい。しかし、海外での因果関係というような読者には分かりにくい部分に手がかりがあるのは、読者探偵には厳しい。 クラシックバレエにはまったく縁がないが、本書ではひとつのバレエ作品のみならず、バレエ団の運営や、練習風景、バレエダンサーの私生活に至るまで詳しく取材したように見受けられる。作者の人格や作風に合致した印象だ。 登場人物の言葉で次の二つが特に心に残った 「ダンサーは他人との実力差を客観的に捉ええているものなんだ。自分より優れたものがいる時に、その者をおしのけて自分が踊るなんて言うことは本能的にできないんだよ」 「ダンサーは若いときにコンクールでいい成績を取っても、大人になったらまた鍛練を積んで基礎をつくって、今まで若さや子供の体でやっていたことを、大人の体を使って完成された技術によってできるようにすることによってプロになる」
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ジリジリと迫るドキドキ感
ミステリーのレビューを書くのは非常に難しいですね。 この本へ興味を示した方がこのレビューを読むときに、種明かしにならないように書かないと台無しですから。 予備知識なしでこの本を手に取りました。 冒頭から現在と2年前の2つの物語の同時進行に振り回されました。しかし、そ の両方の物語が少しずつ近づいて焦点を結んだとき・・・・すべての要素が一点 に結びつく瞬間を楽しんでください 小出しになる情報が積み上がってきて、恐ろしい結末になりそうな予感が膨ら み、読み進もうか、それとも途中で止めてしまおうか悩んでしまったほどです。 あとがきによると、「このミス」年間ベスト2位だそうだ。
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デビュー作以来様々な切り口で楽しませてきて呉れた作者ですが、『重力ピエロ』からまた格段に進歩している所が素晴らしいです。行き当りばったりを装っている(?)描写やストーリー展開も、実は非常に考え抜かれていることがよく分かりました。(でも、タイトルはちょっと・・・) 今回も現代と過去が同時進行する技法を用いていたり、広い意味でのトリックが大きな要素になっていますが、飽く迄も物語を構築する一つの手段と作者が考えているのならいいのですが、今後そうした小手先のテクニックに走ったり、間違っても謎解きそのものを目的にすることがないように祈ります。 『ラッシュライフ』のレビューにも書かせて頂きましたが、これだけオリジナルで魅力的な世界を持っているので、それをドンドン深めていって欲しいものです。
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んー
面白い着想の本だし、過去の登場人物と絡ませてくる、話の構成とかはよく出来ていると思います。 でも、このお話はちょっと退屈で、段々重苦しくなって読後感も余りよくなかったです。 同じく不思議系の登場人物な「重力ピエロ」は好きなんですけど。 伊坂さんの本をこれから読もうと思われる方は、まず「チルドレン」「死神の精度」の方を お勧めします。この本で挫折したとしたら、勿体無いですから!
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いよいよ話が終盤に近づいてきました。
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情熱たぎる大河ドラマを楽しむためのガイド
「篤姫」のガイドブックがいくつか販売されていますが、やはり本家本命、NHK出版の本書が参考になりますし、見ても楽しいです。 数々の撮影場面と俳優のインタビュー、撮影裏話に、薩摩の歴史、原作者、脚本家のインタビュー、果ては鹿児島の見所紹介に、篤姫のQ&Aなど盛りだくさんで、とてもお買い得だと思います。 今回の大河ドラマ、女性が主人公ですが、幕末・維新の薩摩を扱ったドラマに熱い情熱がこもらないわけがありません。脚本の田渕久美子さんは、様々な人物が自分の中に「入ってくる」から書けると述べています。 「篤姫」は今までの大河とはまた違った面白さとエネルギーを与えてくれそうです。本書を買って大河を2倍にも3倍にも楽しんでみてはいかがでしょうか。
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学生のときに「こころ」の一部が教科書に出ていた。 今思えば、なんてぶった切り方をしたんだ、文学に対して申し訳ないと思わないのか...と思う。 なぜならば、そのぶった切った「こころ」があまりにもつまらなく感じ、そしてなんと20年を経てようやく姜尚中さんの「悩む力」により再び読んでみようと言うことになったから、だ。 失った時間は、帰ってこない。 失ったと言う事実は、ねじ曲がらない。 「先生」の失ったことの大きさと、そしてそれ故に自身を自身で苦しめている現状とを思うと、言葉が出てこない。 きっとそれ以外の選択肢はなく、滅していくことばかりを思って来たのだろうと...。 自身に重い罰を与えることが、どれほど妻に影響するか...そう考えはしないのだろうか...と、平成の世の足下でそう思う。 今読み返して改めて判るのは「私」よりも「先生」の心の動きだ。 「私」の年頃には判らなかった何かが、確かにそこにあった。
一生のお供になります。
この本は一生読み続けていく価値のある本です。 私は高校生の時に始めてこの本を読みました。 そして二十歳になった時にまた読み返しました。 しかし、感じ方は全く違いました。 高校生と二十歳ですから、知識量も読解力も違いますが。 もっと心のそこのところで、直感的なところで感じ方が変わったと思います。 残念ながら高校生の頃は感想文を書かなかったので、どう感じたかは具体的に覚えていないのですが、二十歳になって読み返したときは感想を残しました。 私のホームページに載せてあるので、是非読んでみてください。
きっと100年後の人間にも伝わるだろうこころ
「お札の人」と思わずに、著者を伏せてでも読んで頂きたい本です。自分を顧みずに、他人の良いところにばかり目がいってしまう青春時代。若さゆえにか、自分の欲望を押さえられない狡さが、私にはよく分かります。そして、年月を経て、ようやく過去と向き合った時に押し寄せる罪悪感、人生の空しさと悲しみ、抱え込むしかない孤独感。先生は、こころに広がっていく黒い染みをどうにか払拭したかったのかもしれません。若い主人公に打ち明けた真実をもって、許しを請い、長い苦しみから解放されたかったのかもしれませんね。あなたは親友と同じ人を好きになったら、どうしますか?きっと恋する人間への永遠の課題です。
「文学」の醍醐味を教えてくれた重層的構図
単に三角関係の末に男達が自殺する話として記憶されていることが多いかもしれないが、実はかなり早い段階で「先生」が早晩自殺することが予言されており、なぜ「先生」は自殺しなくてはならないのかという人間心理(こころ)を謎解く構成になっているので、非常に読みやすい。 しかし、この小説が本当に面白いのは、先生の自殺のきっかけが明治天皇崩御と乃木大将の後追い自殺となっており、「明治精神に旬ずる」ためと設定されたことであろう。ここからこの作品は一気に様々な読み方が可能になるのであるが、例えば普遍性を持たせるために第一部「私」(学生)の田舎ははっきりしない一方で、最初に自殺したKの田舎は西南戦争のあった鹿児島と特定されている。こういった幾つかの指標から、例えば、西洋(新しい世界の象徴としてのお嬢さん)と東洋(古い日本の精神性を象徴したK)に分裂した明治日本(帝大出の文化人である先生)の神経症と破滅を扱ったストーリーともこの作品を読むことが可能となる。(ちなみに乃木大将は西南戦争で旗を無くしたことを煩悶の原因に挙げて切腹したと劇中で述べられる。侍退治の内戦を戦った彼は、矛盾したことに侍の自決法を選択したのだった。この矛盾に漱石は近代化しきれない「明治精神(=明治のこころ)」を見たのであろう。) もちろん、このような読み方以外にも様々な読み方をこの作品は可能なのだが、幾つかの図式を重層的に重ね合わせて優れた文学は作られているし、またそう読みうるのだということを予備校時代の僕に教えてくれた作品。結果的に、僕がその後の人生で文学に親しむきっかけになった作品だといえるだろう。 今でも、この作品は高校の教科書に載っているのだろうか?載っていないのだとしたら、若い子達はなんて可哀想なんだろう。
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田辺さんの分かりやすく、読みやすい品のいい文章。 とっても読みやすいです。 また、源氏を中心に色々な女性の生き様が出てきます。 各女性がきちんと個性を確立していて、 様々な方法・形で男を愛していくのですが、 きっと登場人物の中の誰かにあなた自身が被ると思います。 プライドが高すぎて素直になれない女。 男の理想を終結させた女。 容姿ではなく、中身で勝負する女。 天真爛漫が売りの女・・・・。 誰かを参考にあなた自身の魅力を高める指南本にも なるかもしれませんね。
優艶でふっくらした田辺源氏
原文からかなり離れ、現代語訳と言うより、現代版「田辺源氏」と言っていいほどに思いきった新しい源氏物語を再構成している。 古風な晶子源氏より優艶でふっくらしている。著者の読み馴染んだ源氏の魂の深部を、現代の読者に深々と語ろうとしている。縦横に場面を切り取り、人物を膨らませ、人々に優しい言葉を語らせている。桐壺・帚木で源氏を読まなくなる読者もあるが、本書は初めの両巻がなく、三巻目の空蝉の巻から語り始めている(雅)
一番オススメの訳です。
初めて源氏物語を読破したのはこの作品でした。 この本を読む以前に子ども用のマンガで入門のようなものを読んで 興味をもっていたのですが 念願の源氏物語を読破できたことでとても幸せだったのを覚えています。 それからほとんどの有名な源氏物語の訳を読んできましたが やはり最後に一番お話として面白く書かれているのはこの本だと 気づきました。ほかの方もレビューで書かれていましたが 読みやすく独特のテンポで、まるでやさしいメロディーのような、 訳者の源氏物語への愛情までもが伝わってくるような文体です。 内容もとてもわかりやすく面白く作ってあり、原典では分かりにくい 登場人物の感情の流れも書かれていて学問ではなく小説として しっかりとした読み応えがあります。 これがきっかけで私は古典に興味をもち、原典を読みたくなりました。 そのときから古典は勉強でははくなり、楽しみや趣味になってしまいました。 この本にはそれだけの力があると思います。 とてもオススメです。
心に染み入る日本語
現代語訳以外の、アレンジされた源氏物語は数多くありますが、個人的にはこの本がとても好きです。 p 美しくやわらかな(決して難解な表現はないです)ことばが、登場人物全てに愛情を持つ田辺さんによって、リズミカルに紡がれています。 たおやかな文章に心が解きほぐされ、ことばが染み入ります。 こちらは原文に忠実に訳されたものではなく、田辺さんによる「新しい源氏物語」です。 厳密な意味での受験対策などには、忠実な現代文訳の併読が必要かと思います。 私は受験勉強で大筋を知った程度だったのですが、この本(全3巻)を読んで源氏物語に対するイメージが変わりました。単なる男女の愛憎劇に終わりません。 やさしい文なので、こま切れの時間を利用して読むことも出来ますが、時間や精神的に余裕のあるときに何度も読み返すのにも十分耐えうる本です。 言葉が時と共に変化していくことは自然なことですが、TPOにあわせてこのようなたおやかな言葉を使い分けられると、とても素敵だと思います。 語彙力もUPしますので、興味が持てたならぜひ手に取っていただきたい1冊です。
高校生の頃の思い出
高校生の時、”源氏物語は古典の王道だから受験のためには是非読んでおくべき”という理由でこの文庫本を購入しました。でも、内容のおもしろさと読みやすさについつい勉強を二の次に一気に読破しました。あの頃は源氏の君に憧れましたねえ~。以来、源氏物語が試験に出るとうれしくなったものです。
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