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¥ 924(税込)
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ジャンル内ランキング:2596位  
カスタマーレビュー数:17

くちコミ情報
samurai
この本は戦記というジャンルを飛び越えてもまさに「名作」だと思う。ただ単に戦闘機の性能や空戦の体験だけではなく、戦友との悪ふざけやら思い出、そして坂井氏自身の精神などもこと細やかに書かれているのでより臨場感があふれている。戦記はちょっと・・・という人にも是非読んでもらいたい。戦争の大局での勝敗に関係なくひとりひとりの兵士がいかに命がけで戦ったかがよくわかるはずだ。 ご存知かもしれないが、これは世界各地で出版されているそうだ。戦後連合国だった国の人はこの本を読んで、日本人は非情だという戦時中のイメージが無くなったとか。
読む人を勇気づける偉大なるサムライの回顧録
坂井三郎氏、サムライ。この偉大な軍人の書いた本に救われました。 たまたま、仕事で行き詰まり精神的にかなり辛いときに手にしました。 戦時中とは違い、会社での命のやりとりではない場面ですが、 現代には現代の、その人にはその人なりの悩みや葛藤があると思います。 そんなときに読んだので、115ページの文章に目が吸い込まれました。 「まず事故(ピンチ)に直面したとき、第一になにをなすべきか。  それは何をさておいても、落ち着くことである。<しまった、しまった>と、  過去を恨み、自分の不運を嘆き、心を乱す考えを起こすことは、  この時点においては、マイナス以外のなにものでもない。  まず落ち着いて処置方法を考え、もっとも良いと思った方法を、  迷わず断行することである。」 これは、坂井三郎氏(サムライ)が念願の単独飛行につく際に 教官にピンチに見舞われた際の心構えとして教え込まれたことです。 サムライは、深呼吸を3回することで、気を落ち着けたそうです。 生理学的にみても、深呼吸は硬直した筋肉、収縮した血管に有効。 私も本当にタイムリーにこの本を読んでいて良かったと思いました。 サムライの置かれた境遇とは比べようもありませんが、 この本に勇気づけられ、自分なりに苦しいと思うことにも立ち向かう 勇気をいただきました。
決してあきらめないということ。
 勝ち戦で生き残る事は簡単だ。でも坂井三郎は負け戦で生き残った。しかも撃墜王として。撃墜王になるには常に最前線にいなければできない技だ。中国大陸、台湾、ラバウル・ラエ、硫黄島。ガダルカナルでは遂に負傷してしまう。一旦は戦地を離れるも右目の視力だけで硫黄島へ。ここでは15機の敵機に囲まれながら生き抜いた。強運の持ち主。  そして戦後、多くの本を出筆する。どれも戦史としてだけではなく戦いや隊員、そして自分への描写が優れていること。これを読むと戦争だけではなく、私には普段こうして生き抜く事の教科書にもなった。  「坂井三郎中尉、海軍航空隊を退隊されます。総員見送りの位置につけ。帽振れ、帽振れ。」
貴重な記録
太平洋戦争中のゼロ戦撃王による従軍記。それも新兵時代から網羅されており、我が国の航空兵力事情の記録としても貴重だろう。ところどころで、敵兵の亡骸を葬るなどの逸話が出てくるが、やはり歴戦の勇士といえども、一人の人間であることには変わりないのだと言うことも確認できたのは、予想外の収穫だった。
戦闘機乗りの生き様は凄い
坂井さんの文章は、小学校の話だとそれらしい文体に、二十歳くらいだとまたそれらしい文体に、現在だと俯瞰したような文体にと、実年齢によって文章の感覚に違いが凄くあって自伝的な話なのに当時の少年が作文をかいているような瑞々しさがある。 戦闘機乗りになるまでに散々遠回りをした話をさらっと書いているが「努力」とはこういうことを言うのだなぁと痛感させられる。あとがきにも常に自分を律していることが一番楽なことだと書かれていて、私もそうなりたいなぁと憧れを持って読みきりました。 本書の中での凄みは「死の受け入れ方」について触れられていることです。戦闘機乗りになったからには空で死ぬのが当たり前だという姿勢が全編に貫かれていて、戦士した友を涙を流して弔いながらそれがごく自然なことだと感受できるその戦争心理は、訓練で辿り着ける人間の境地を感じます。 トップガンの映像が文章から凄い迫力で幾重にも展開されていく強烈な本です。



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くちコミ情報
娼婦達と野郎ども。
香港を出発して、マレー半島を下ってシンガポール向かう第2巻です。 なんといっても娼婦の館での件が面白すぎました(笑)。なんか陽気で和気あいあいとしてる 雰囲気が伝わってきて思わずニンマリ。娼婦にたかるヒモの若者達なんてギャグにしか思えな いが世界は広いもんだ(笑)。 前回から亘って、同じアジア圏でも色々と差異もあり読んでて面白いですね。何か旅先で 出会う人々をみてると、やっぱ日本人って真面目なんだよなぁ〜と感じます。まぁそのぶん つまんないのかもしれないけどね。 人物描写もいいんだけど、食べ物の描写がいいな〜。僕なんか普段食べたか食べないかわか らないぐらい、食べることにこだわりも執着もない人だが、これ読んでると不思議なことに 無性に食い意地がはってきます(笑)。なんかどれもこれも美味しそうに思えてくる。 あと巻末についてる対談は高倉健さんとです。「死に場所を見つける」なんてヤバイぐらい カッコいいタイトルだが、内容も渋くて勉強になりました。オススメです。
曜日の感覚がなくなるなんてイイね
 私達はどこか別の世界に連れて行ってくれることを期待して本を読むことが多いです。この本は、ページをめくればいとも簡単に夜行列車の旅をしたり売春婦の館に泊まったりできてしまいます。  バンコクやシンガポールなどの都市は魅力が少なかったようですが、その分、多くの人とふれあい多くの人の親切を受けます。白人や黒人と違って黄色い肌のアジア人同士だとどっかで分かり合えるような気がします。
マレー半島縦断鉄道の旅
前巻は香港・マカオの滞在型の旅でしたが、今回はマレー半島を移動しながらの旅行記となっています。 バンコクからスタートしてシンガポールまで途中いろんなところに立ち寄りながら長い時間をかけての旅となっています。 移動には鈍行の列車を使っており、現地の様子が伝わってきます。 いろんな場所を移動しながら、旅の技術が向上していっている様子が分かります。 特に面白かったのが、筆者が「そろそろ次の街へ移動する時期だ」と感じる瞬間です。 この感覚をマレー半島で見につけたことが、この後の旅をいい方向に導いたのではないかと思いました。
アジアの雑踏
香港とは違うアジアの雑踏・大都市である、バンコクと シンガポールでの体験(感覚)が非常に面白かった。 バンコクは言ったことがないので良く分からないが、 シンガポールは感想した都市のイメージが残っている。
埃っぽい東南アジアの風景が見える。
深夜特急の凄さは、いろんな紀行書とは違いリアリティがあること。 観光ではなく旅行を体験させることに凄さを感じる。 マレー半島・シンガポールもバス停で迷って途方にくれている場面や 娼婦館での出来事とそこに集まる人々の人間模様の描写力。 マレーシアとシンガポールとのカルチャーギャップなど、 東南アジアの日常から見える価値観の違いや 人の洞察力が凄いと感じる。 知らない間に続編を買いに行ってしまう。



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カスタマーレビュー数:27

くちコミ情報
やる気になりました!!!
最近、何をするにもやる気になれなくて、人に会うのも億劫になったり、仕事するのもめんどくさくなったり、料理や掃除もグダグダだったけど、 この本を読んで、 『ワタシ、こんなに恵まれた環境にいて、いったいなにやってるんだろう?』 って、自分のヌルさに気付かされた。 このまんまじゃいけないって思った。立ち上がらなくちゃって。 それに、バイリンガルや高学歴の人は苦手だと思い込んでたけど、彼女は必死の努力で奇跡的に慶応に入ったっていう生い立ちまで書かれていてかなり共感以上の、大きな、大きな感銘を受けた。 なんでも、頑張れば、叶うんだね〜。
すごいなぁ
人間、スピードと決断と諦めさえなければなんでもできるということなんだと思います。私も含めてですが、いつかできるかもという人はいつまでたってもできないのでしょうね。いまできる人が、ホントにすごい人なんだと思います。
応援したくなる人
山口さんは、とにかく応援したくなる人です。 その行動力に、素直にガンバレ!と応援したくなります。応援しているうちに、逆にこちらが勇気づけられたりします。そうして、山口さんのファンになった人がいっぱいいるのです。
山口さんの講演聴いてみたくなりました
いやあこの人は努力家です.やはりここまでやれる人ってそうはいないでしょうね. ただ,この方は幼少の頃の育てられ方はかなりしっかりしている印象を持ちました. 中学でぐれている描写がありましたが,それでもある科目だけ白紙で提出したりする一方で他科目は95点取ることができる.ですから,本当に生まれつき恵まれていない環境,というのではないと思います. けど,その自分に与えられた恵みを,きちっと社会に還元されています. 一読してソンはありません. やる気が出てきました.
すごい!の一言
情熱大陸でも登場した、バングラデシュで鞄の製造を行い、日本で販売するビジネスを起業した山口絵理子さんのこれまでの半生(というか1 4生くらいか)を自身で振り返っている一冊。単身バングラデシュに乗り込んで、「途上国の貧困問題を何とかしたい」という強い想いだけで一からビジネスを立ち上げ、何度も現地で裏切られ、また日本でも販路開拓に苦労しながらきちんとビジネスを成長させている。何よりもすごいのは、バングラデシュで製造された鞄を、人々の慈善の精神に訴求することで売っているのではなく、きちんとブランド化して同じ価格帯の商品に負けない品質を有する鞄として販売し、利益を出すビジネスとして成長させている点。山口さんの「利益を生まなければ持続可能な成長はない」という信念の賜なのだが、一見そこらへんにいそうな普通の若い女性がここまで強い信念を持ち、具体的に途上国の貧困対策に貢献している姿を見ると、志あるところに道は通じるのだなあと元気づけられる。まずは自分の志をもっと磨くべく精進せねば。



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くちコミ情報
すべては読むことから
この本のことは以前から知っていました。ただ、松田社長の顔写真と、タリーズの 洗練されたイメージから、どうせエリート社長の自慢話だろうと思い込み読まず嫌いでした。 しかし文庫版が出たのと、ここでのレヴューが良かったので試しに読んだところ・・・ とても感動しました。陳腐な表現ですがその一言です。タリーズ創業時の数々の エピソードと、彼が起業を決意するに至るまでの生い立ちの秘密が、飾られることなく 明かされています。完成された経営者ではなく、発展途上の若い情熱あふれるベンチャー 社長として、読む人に勇気とロマンを与えてくれる内容です。こんないい本をなんで もっと早く読んでいなかったかと後悔しています。起業を夢見ている方、今の仕事に 満足していない方は、必読です。あ〜読んでよかった。おかげで仕事にも力が入ります。
何度も読まされる!
胸を打つ本です! 初めは、よくある起業本なのかなと思っていたのですが、 そのストーリー展開の面白さと、松田さんの想い+実行力、 そして社員に対する愛情が感じられる、とてもいい本でした。 アメリカでスペシャルティコーヒーを知ってから、 タリーズにアプローチをかける過程、何度も何度もメールを 送る様子、そしてタリーズ社長の来日とともに、ノーアポで 直接泊まっているホテルへ向かう場面。ドキドキします。 一時は、タリーズもどうなってしまうんだろう、と心配しましたが、 今、まさに、世界と日本とをつなぐ食文化の架け橋になる、という 夢を追いかけてご活躍のご様子。 がんばってほしいです。
筆者の情熱が伝わります
タリーズコーヒーを日本で立ち上げた筆者の思いが伝わってくる一冊です。 筆者の情熱、行動力というのがタリーズコーヒーが日本で成功している大きな理由であると感じました。 非常におもしろく、一気に読んでしまいました。
タリーズファンになりました
銀行員だった著者がおいしいコーヒーを日本に広めたいという思いだけで一念発起し、 アメリカの経営者に直談判に行く話や、母親の経験から病院への出店を検討し成功させた 話等、創業者の熱い思いがひしひしと伝わってくる本です。 世の中にはこんなにスケールのでかい人がいるんだ、と素直に感動しました。 気のせいか、タリーズのコーヒーが一番おいしいのでは・・・と思うようになるような 著作だと思います。 思わず銀座一号店にも行ってしまいました。 本当にすばらしい経営者だと思います。今後の活躍も期待しています。
病弱な私にはこのやり方は無理と思いました
タリーズの洗練されたイメージとはかけ離れた、「どぶ板」な経営のやり方には驚かされました。やはり経営者にずば抜けた体力は必須ですね。「病弱な私には無理」というのが、この本を読んで一番強く感じたことです。 読みながら「早く先が見たい」という感じで、どんどん読み進めてしまいました。



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くちコミ情報
興奮しながら一気に読了
数年前から山岳小説に興味を持ち、何冊か読んできましたが、久々に面白い山岳本に出会いました。 山野井泰史氏は、登山界では非常に有名な方です。 全編、興奮しながら一気に読了しました。 各章の間にあるコラムも、山野井氏の人柄や日常が垣間見え、温かみがありました。 文章が稚拙だと仰る方がいらっしゃいますが、本業がクライマーなのに、これだけの文章を書ける人がいるのだと、私はむしろびっくりしました。
クライマーの価値観
私はこの本を読み、幾つかの疑問点を感じました。クライマーとしてのプライド、価値観は人それぞれだと思いますが、自己満足でクライミングする人、或いは社会に自分の存在を知らしめる満足感でする人。様々、文中で苦労の末、下山し最終章での夫人を残し、先に自分が下山する。とありますが、その際に夫人の生きている姿を最後では無いかと写真に撮る行為はどうしても理解が出来ません。私ならば妻がその様な状態になってしまったなら、最後まで傍にいて付き添い下山に全力を尽くし、最悪の場合は一緒に死ぬことを撰びます。また、下山しギャルツェンに会えた時も作者は登頂した事を最初に伝えていますが、それも私ならば妻の救助が最優先ではないかと考えます。
NHK「白夜の大岩壁に挑む〜クライマー山野井夫妻〜」を観て
NHK「白夜の大岩壁に挑む〜クライマー山野井夫妻〜」を観て、山野井夫妻に興味が沸いて読んでみた。命をかけた、本当にギリギリのところまでいかないと、極限の登山はできないんですね。近くの山に登ることさえおっくうな私には考えられないが、山野井さんのように「生きること=登山」という人がこの世に存在することを初めて知った(笑)。 文章はプロと比べたら素人らしい拙さを感じるが、技巧がない分、素朴で力強い意思が伝わってくる好著だと思う。「ギャチュン・カン」のパートは沢木耕太郎の「凍」の方が迫力が伝わってくると私は思います。
もっともっと知りたい
一つ一つの文章は短く、また決して情緒的ではなく、従って「味わいながら読む」という感じではありません。 しかし、ただひたすら、困難な登山に単独で挑むことを生きがいと選んだ山野井氏が、控えめに著した唯一の著作を読む機会に、私は巡り会えたのです。 きっかけは、ゴルゴ13の名作「白龍登り立つ」の登場人物隣隊長が、「極地方など登山家の恥だっ!!」と喝破する一方で「世界に評価された日本人が二人… 冒険登山家の山野井だ!」と認める人物。 どんなクライマーなんだろう、と思っていたのです。 口絵を飾る写真は著者自らが撮影した秀峰の数々。どれも息をのむほど美しい。 凍傷で指を失っても、「登りたい!」という情熱は冷めることがない。 私自身は決して登ることはありませんが、この世界をもっともっと知ってみたい、と思わされる一冊でした。
今だからこそ
現代生活とは離れた生活をされている、山野井夫妻。物がありふれている今だからこそ我がの生活を振り返ってみたらどうだろうか。また愛などという言葉ではくくれない夫婦の信頼関係、協力関係は読んでいて羨ましくも思えてくる。



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天下一の傾奇者
上司が飲み会で熱く語っていた「白洲次郎 」。ということで上司からお借りして読んでみました。いや〜、戦後の日本復興にこれほど影響を与えていた人がいたとは知りませんでした。高校日本史の教科書くらいに名前は出ているのだろうか?(私は世界史だったので全く知りませんでした)。また、戦後復興当時の日本とGHQのやりとりも非常に興味深く読ませてもらいました。 もう、ほんと、漫画の主人公になりそうなくらい、痛快で破天荒で真直ぐで情に厚い人柄が伝わってきました。「たら・れば」はよくありませんが、もし白洲次郎が生きていたら、今の世の中をどう見るだろう?とついつい考えてしまいます。それにしてもすごい人がいたもんだ。 そう、まるで戦国時代に活躍した天下一の傾奇者、前田慶次が重なってきます。
白洲次郎をいろんな側面から見ることができます
本書は白洲次郎の夫人である白洲正子さんの要望により書かれた本であるため、白洲正子さんのコメントが多く、他の本よりも素顔の白洲次郎に近いもののように感じました。 関係者に対してもよく取材されており、当時の様子というのが伝わってきます。 読んでいて、リアリティを感じるものでした。 特に第一章の辰巳栄一氏との関わりの部分は非常に興味深く読めました。 内容としては多少時系列でないところもあり、ある程度の歴史的背景を知った上で呼んだ方がいいと思います。
まさに風の男白洲次郎!!
マッカーサーを叱りつけた話や、国連加盟の演説を日本語に直させた というエピソードが有名だが、白洲次郎にとっては 数々のエピソードの末端に過ぎない。 それくらい白洲次郎の生き方は豪胆であり、ユーモラスである。 「プリミティブな正義感」「カントリージェントル」など 青年時代をイギリスで過ごした彼は、 日本人でありながら、日本人を超えている。 戦前は近衛文麿の政治グループとして避戦、終戦に活動し、 戦後は吉田茂と共にGHQとの折衝にわたるなど、 政治家でもない彼が、歴史に与えた影響は大きい。 軽井沢のゴルフ倶楽部の理事長として、時の総理といえども 勝手をゆるさなかった姿は、とても快活である。
本物のかっこよさ。
白洲正子への興味から、白洲次郎を知りました。 写真が多いタイプの本で、何となく人物を知ったのですが興味深く 本書を手に取りました。 政治に疎い私でも、彼が戦後復興に大きく貢献したことは読み取れました。 しかも自分が前に出るというよりは、サポート役として、 まさに日本経済成長の立役者と言えるのではないでしょうか。 OLやってる私にもっともわかりやすかったのは、東北電力会長時代のエピソード。 まだ昭和二十年代後半の時期に、 ・オフィスの禁煙→喫煙者は喫煙室へ ・女子のお茶くみ禁止→飲みたい者は自分で を徹底させたというのだから驚き!! こんな素敵な上司のもとで仕事できた人たちはさぞかし幸せだったと思います。 また白洲次郎、最期の京都でのエピソードも母性本能をくすぐるもので、 本当に男として理想だな〜とベタボレです。
本当のSTATEMAN
白州次郎のことは以前から気になっていたのだが、なかなかその関係の本を読むことがなく、やっと本書を読み、もっと早く読むべきだったと思う。日本の戦後の在り方に重要な形で かかわりながらも、いわゆる学校で習う歴史では出てこない。 昨今の日本の各界の指導者の質の問題を考えるにあたり、この様な本当の意味のSTATEMANが 日本人としていたことをもっとよく考えるべきであり、将来の指導者を育成する日本の教育の あり方の問題としても考えるべきだと思う。単なる裕福な少年ではない人格形成がどの様な形でなされたのか、白州次郎に対する興味はつきない。



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IBMを甦らせた男 ガースナー
IBM お客様の成功に全力を尽くす経営
ジャック・ウェルチ わが経営(下) (日経ビジネス人文庫)
ジャック・ウェルチ わが経営(上) (日経ビジネス人文庫)
IBMを世界的企業にしたワトソンJr.の言葉 (Eijipress business classics) (Eijipress business classics)
巨象も踊る
山岡 洋一(翻訳) 高遠 裕子(翻訳)  
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ジャンル内ランキング:1638位  
カスタマーレビュー数:53

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   IBMは、1990年に過去最高益を記録した。ところが、1993年までにコンピュータ業界の様相は一変し、160億ドルの赤字が見込まれたIBMは、消滅の危機に直面していた。自らの巨体をもてあまし、孤立した企業文化と、IBM自身が誕生に一役買ったはずのPC時代の犠牲者となりつつあったのだ。まさにそんなときにIBMを経営するために送り込まれたのがルイス・ガースナーだった。ガースナーの着任について、このアメリカの象徴の急激な弱体化を目の当たりにした人のほとんどは、当時IBMの中で進行していた、自主的な事業体の連合という形をめざすという、解体に向けた動きを指揮するためと考えていた。彼がやってきたとき、この戦略はすでにかなり進行しており、これまでコンピュータ業界の重要なテクノロジーを数多く発明してきたIBMという会社は、事実上消滅することになるはずだった。

   ところが、経営の手綱を握ったガースナーは、マネジャーたちに、「顧客中心のコンピュータ・ソリューションの提供」というIBMの使命を再び確立するために、協力して働くように指示したのだった。批判をものともせずに前進を続けたガースナーは、会社をばらばらにしないという決断を貫き通し、中核製品の価格を大幅に引き下げて会社の競争力を維持し、挑発的ともいえるトーンでこう宣言した。「いまIBMに足りないのはビジョンだけだ」

 『Who Says Elephants Can't Dance』は、IBMの中で劇的に起こった企業文化の変革のストーリーである。ガースナーは、彼自身の言葉で、トップ就任からリーダーシップチームの再建、そして従業員に新しい目的意識を与えていった様子を、こと細かに語っている。その過程で、ガースナーは、このコンピュータ業界の巨人の戦略を定義し、成功によってもたらされた硬直した企業文化をもういちど作り直したのだ。

   これは、当事者が語る稀有な復活劇であり、危機管理のユニークなケーススタディーであり、同時にコンピュータ業界とそのリーダーシップの原則に関する、思慮深い回想録でもある。『Who Says Elephants Can't Dance』は、ガースナーのビジネス界における歴史的な偉業をまとめたものなのだ。読者をIBMの最高経営責任者(CEO)の世界に引きずり込むガースナーは、経営陣の会議を詳しく振り返り、プレッシャーに満ちた、後に引くことを許されない決断について説き明かしている。さらに、彼が苦労して得た結論、つまり偉大な会社を経営するために最も重要な要素とは何か、という点についても教えてくれる。

   現代ビジネスの歴史上、数多くの企業が、業界のリーダーという地位から、消滅の瀬戸際に追い詰められてきた。その中には、入れ替わった経営陣の英雄的な奮闘によって息を吹き返し、過去の偉大さの影で生き長らえている企業もある。しかし、いったん業界の頂点に立ちながら、崩壊寸前まで転落し、しかもそのあとに、誰もが予想し得なかったような形で、新たなテーマを設定して復活した会社はただひとつしかない。それがIBMなのだ。

   ガースナーは、1993年4月から2002年3月までIBMの会長兼CEOを務めた。その後も2002年末まで会長職にとどまっている。IBMに入る以前、ガースナーは4年間、RJRナビスコの会長兼CEOを務めている。その前は、11年間アメリカン・エキスプレス社に勤務し、本体の社長を務め、また同社最大の子会社の会長兼CEOも務めた。さらにその前は、経営コンサルタントのマッキンゼー社のディレクターだった。ダートマス大学工学部を卒業。ハーバード・ビジネススクールでMBAを取得している。(Book Description)


くちコミ情報
IBMの再建を託された男
IBMを再建されたガースナー氏の自助伝です、 一貫して感じたのはものすごくまじめだなーということ、文体から地に足の着いた姿勢と実行力を強く感じます。 彼があげる優れたリーダーとなる要点に ●焦点を絞り込んでいる ●実行面で秀でている ●顔の見える指導がすみずみまで行き渡っている 点を挙げられており考えさせられました、そして納得もしました。 「約束は控えめに実行は多めに」というものは依頼じぶんの指針にまでなりました、一番の収穫かもしれません。 私的にはあと付録についていた社員宛のメールの部分がとても参考になりました。
強烈な経営への想いが感じられる
IBM再建の道筋をメインテーマに、ガースナーの経営に対する考え方全般が盛り込まれている。 ・IBMが抱えていた問題とは何だったのか ・問題の本質を彫り出すプロセスはどのようなものだったのか ・再建への打ち手をどのように導出したのか 等の要点のみならず、余談(アナリストが企業評価をする際に焦点を当てるべき点等)も非常に参考になった。 但し、本文が約450ページと長文であるため、個々の内容は理解できても、総括して咀嚼・理解しづらい面がある。 章建ての纏め方や、内容列挙の順番等にしっくりとこない点があるので星四つ。
経営者の資質を知るに対してたいへん有益
2002年に発刊された本書,「Who says Elephants Can’t Dance ? 」 はすぐに翻訳された.話題性が極めて高かったからで,それに十分に答える内容となっている.内容はご存じの通り,IBM の復活劇であり 1993〜2002年に著者が取り組んだ会社建て直しの経緯,その基本コンセプトとなった理念や信念,加えて情熱が語られている.なかなかの感動モノで,読みごたえのある1冊であった(本文は371ページである).2002年の書籍であるが,全く陳腐化していない. 本書を読むきっかけになったのは,ハーバードビジネススクール教授Richa d S. Tedlow著の「Andy G ove: The Life and Times of an Ame ican」を読む中で,ガースナーが昨今の優れた経営者の一人に元インテルCEOグローブをあげていることからであり,どのような視点から優れた経営者を判断しているのか,詳細を知りたかったからである.ガースナーの考察での優れた経営者とは,(1) 焦点を絞り込んでいる,(2) 実行面で秀でている,(3) 顔の見える指導(リーダーシップ)がすみずみまで行き渡っている,この3点が一貫しているとのこと.顔の見える指導とは情熱を示し,どの瞬間にも勝利したい,勝利するように全社によびかけていることらしい.ハーバードの講義では情熱についての議論は成されていないが,ガースナーはリーダーシップの重要な要因と考えている. 本書は単なる著名人の回顧録というだけでなく,理念のしっかりした経営者であるガースナーの著書であり,且つ実績を有する事業戦略の考え方は非常に参考になる.会社の建て直しとはこのように進めるということは分かるが,元HP CEOカーリー・フィオリーナの『Tough Choices』に意外に共通点があると思うので,経営建て直しには有る面セオリーが存在することも再認識できる.いずれにせよ,もう少し早く読んでおけば良かった,そう感じました.
歯切れのよい文章
なによりも文章の明晰さと歯切れのよさに驚き。 適切なところでエピソードを挟み、 自分の考えを明確な言葉で述べていく。 文章に気持ちのいいスピードが感じられる。 著者本人の頭脳の明晰さが思い知られるだろう。 IBM復活の軌跡/奇跡を描いた本書は、多くのヒントに満ちている。 別に経営やIT業界に興味がなくとも、この本はドラマとして楽しい。 まさに事実は小説より奇なり、である。
面白い!
ただの自伝ではなく、ただの自己啓発ではなく、回顧録でもない。ビジネスマンとしてこの1冊は読んでおきたい。



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ジャンル内ランキング:2005位  
カスタマーレビュー数:5

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サムライの言葉に勇気づけられました
392ページ あとがきに代えて、を読み丁度悩んでいた今の私を勇気づけてくれました。 「戦いの常として、こちらが辛い場合には向こうも辛い。  辛い、辛いと思っているときには戦闘は互角である。  むしろこちらが勝っている場合が多い。その辛い最後の一瞬を、  必ず勝てるという信念で頑張り抜いた人が、空中戦においても敵に勝つ人  であって、その苦しい最後のときにヘタばった人が、必ず落とされる運命にある。」 これは、サムライが空戦に学んだ自己制御として、 巴戦で敵戦闘機と一騎打ちをする際に、最後に頼れるのは 自分自身のみであることを振り返っているくだりです。 もはや精神論以外の何物でもなく、今時・・・なのかもしれませんが、 私はそうは思いませんでした。これは自分を信じること、頑張り抜くこと、 その先に道が開けることの真理だと思います。 辛いときこそ、冷静になるべきだとは、いろいろな悩みを抱える現代の社会人 にも、きっと勇気や救いの一言となると思います。 戦争を美化することでもなく、むしろその虚しさをサムライは伝えています。 戦記というよりは、もっと深い心構えを教えてくれる本です。
朝飯は一緒に食えても晩飯は食えない。
 常に戦争をしてる日々が続くとこうなってしまう。この本を読むと朝はいた奴が夜はいない。一体こんなことが日常茶飯事になったら今の我々はどうやって向かい合って生きていけば良いのだろう。しかし今となっては遠い昔、こうやって戦い続けた日本人がいた。ごく1部の誤った指導者のお陰で。終戦を知った坂井が「死んだ仲間が一番可哀想だ。」。  今、彼は笹井中尉の元に仲間達の元に還った。「虎は千里を行って千里を還る。」
いかにあろうとも、、、
 戦争反対です。 ゼロ戦のテクニックはすばらしいものがあったそうです。 男も女も戦地にゆくのにどれだけの犠牲をしいて行ったのか? 一人ひとりの物語としては美化しすぎではないかとおもいます。  戦地へおもむくという事が男のロマンやスキルでかたってはならないと おもいます。どれだけの死を認めれば戦いは終わるのでしょうか。 わたしは戦争という特殊な世界ではなく、人として本当は戦いたく なかったのだと信じたいです。  亡くなられた人達のご冥福を祈りつつ、読み手もカッコイイと 思わず、記録として身構えて読むほうがただしいのでは、、、
現実の戦いとはこういうもの!
 戦術論(机上の空論ではなく)ではなく、いちパイロットとして、一対一の戦闘における飛行機乗りの極限状態など、生身の人間がいかに戦ったのかが克明に記されてある。  世界の名パイロット達も認める坂井さんの本。幾つもの死線を潜ってきた者にしか分からない事がある。これは普通の人では決して書けない内容だ。どんな差し迫った事態でも、そこを潜り抜けてきた人たちの告白は実に鮮明で説得力がある。
同シリーズの上巻に続く下巻!
世界中で英語などに翻訳されて出版されている大空のサムライシリーズの下巻です、やはり実際に零戦に搭乗した坂井三郎の戦記は一味違います、読んでるうちに勝手に想像してしまうのですよ。「なるほど、こっちからグラマンがきてこう攻めたのか。」などと勝手に想像しつつ読んでいるわけですが、いつの間にか理想の人になってしまいました。将来自分もこんな風に立派な人になりたい!と思わせる力があるのでしょう。とくに片目を失いつつも戦列に復帰して15機vs1機での壮絶な戦いの所には興奮してしまいました,,,,特攻出撃に坂井が行くときもやはり極限状態に追い込まれた人間の状況が生々しく書かれています。あまりに素晴らしいので友達に大空のサムライシリーズを全部薦めています、最後は衝撃的な終わり方で物足りない気もしますが、自分はこのシリーズほど衝撃を受けた本はありません。しかもただの戦記ではなくかなり今の生活に人生に役に立つ本だと思います、ちょうど自分ぐらいの年から海軍に入ったのかと思うと、この差をどう考えてよいのかわからなくなります。



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くちコミ情報
在日2世としての自伝、そして平和への願い
在日2世として煩悶し続けた姜尚中さんの父母おじさん達一世とお世話になった日本人への愛情と感謝に溢れた自伝(2004年出版物の文庫化) その日食べるのに必死だった1世と対照的に2世がいつしか日本の高度成長とバブル景気に乗り中流になる一方で日本人の底辺がかつての在日化に向かう時代のうねりに生きた自分史が日本・韓国・朝鮮の戦後の政治社会の変遷と伴に生々しく哀切を持って描かれています。 姜さんは自分を「大きな歴史の流れを見失うことはなかったと密かに自負している。学生の時から少しずつ研ぎ澄まされて行った歴史的直感とドイツ留学経験、そして古典との対話のおかげで方向感覚を見失うことがなかったからだ」と分析していますが、 我々日本人は北朝鮮問題のようにマスコミに煽られ極端に振れるのではなく、戦前・戦中・戦後の歴史を正しく認識した上で、姜さんが朝鮮半島と北東アジアの平和を強く願うように、日本の平和の為に真剣に考えるべき岐路に立たされているのだと本書を読んで強く思いました。 なぜなら世界恐慌に入り戦争を恐慌回避の公共事業と位置づける米国式政治に流され、アフガン、イラク、新しい戦争に日本(自衛隊)が従軍する可能性があるのですから。
人間「姜尚中」の精神史
私が姜氏を初めて目にしたのは「朝まで生テレビ」でした。人の発言途中に割り 込み、声を張り上げ自説を展開する出演者の中、物静かでありながら鋭い視線で 核心を突く発言をするかっこいい人がいるなぁ。姜尚中ってなんて読むんだろ う?どうしてこんなに日本語が上手いんだろう?と思いながら密かに彼の意見に 賛同しながら見ていたのを思い出します。本書は在日韓国人二世として日本で生 まれ、両親を含む在日一世の人生を見ながら少年時代を熊本で過ごし、70年代社 会の変動とともに精神の旅をして現在に至る在日姜尚中の自伝です。 日本列島に生まれ、そこで一生を終える「日本人」に民族的少数者や外国人対す る抑圧や排除の強制がどれほど当事者を苦しめるか了承されるのは難しいと彼は 言います。ただ「在日」に関して言うと、日本人に限りなく近い「非日本人」で あるという意味で「在日」は他の定住外国人や民族的少数者と違うきわめてデリ ケートな位置に置かれているそうです。彼が社会的な発言をするためにメディア に登場する前は「在日」が日韓関係以外のコメントをすることは求められません でした。それを打ち壊すために、生活上多大な犠牲を払ってパブリックコメント をするようになったそうです。 テレビでの冷静沈着な姜氏とは違い、主観的で内面を強く打ち出していることに より、日本に生まれ育った「在日」でなければできない何かを見つける彼の精神 史は人間姜尚中を少しばかり理解することができました。
在日朝鮮人、韓国人
在日とは、在日朝鮮人、在日韓国人のことだということが、どういう意味があるのだろう。 奨学金や選挙権など、日本国籍がないことによる不利益をいろいろ被っていることと、差別や民族間の軋轢など。 ただし、朝鮮半島と日本では、「母屋」というような母を大切にする文化や、儒教などの共通する部分もある。 どうして日本は、在日外国人に対する扱いが弱いのだろう。 それだけでなく、海外にいる日本人に対する扱いも弱いと言われている。 日本の国際化の第1歩が、在日朝鮮人、在日韓国人の権利の確保だろうことが想定される。 地域では、サッカーなどで、国際的な交流が広がっているのは、当時との違いかもしれない。
なにか、孫正義氏の境遇と重なってしまう・・・
孫正義氏が残飯拾いのおばあ−ちゃんの荷台に乗せられて、 嫌な少年時代を回想する調子に似て、 そこから、現在ではソフトバンクの社長に坐しているということと、 姜尚中氏が在日という重みを両親の元で感じながら、 あまり思い出したくはないであろう少年時代から回想する調子に似て、 そこから、現在では東京大学教授に就いているということとが、 どうも、九州・内国外国人という共通点とともに、 似ているなぁ、と感じます。 いずれにしても、相当に努力を続けていった末に、 現在の地位を得ているわけで、 その不屈の精神力には頭が下がります。
姜尚中の綴る在日の想い 
  著者は姜尚中氏。朝まで生テレビなどで活躍している論客の一人で、名前から察せられるように在日韓国人の二世です。実は、朝まで生テレビの論客というかコメンテーターの中で自分が一番好きな人で(というのも彼は常に声を荒げず、きちんと自分の意見を確認を取りながら発言し、その言い方も「いいですか、つまり、問題はね・・」とあくまで理知的。あの声がでかい奴が勝つという感じの時に低レベル過ぎる論争の中で彼にだけは常に理知の光が射しているように見えるのですよ)、それで今回この本を手に取ってみたわけですが、はっきりいってかなりショックを受けました。何にショックを受けたかというと、自分があまりに歴史に無知であったり、彼らの生活に関して想像力を欠いていたかという事実にです。  自分は、「在日」の人たちの事について、ある程度は知識があるつもりでした。彼が在日韓国人だという事も知っていたし、自分自身も仕事の同僚として何人かの在日の人たちと知り合いではあるから、それこそある程度は事前知識があるつもりでいました。しかし、この本を読んで本当にショックを受けました。  在日の話は遠い過去の話でなく、彼らの父祖の代、日本の戦前から連綿と続く歴史で、ステレオタイプの双方の激しい罵倒合戦の裏に厳しい現実があることがよく分かりました。特に、日本を選んで日本に渡り、戦後も日本に残る道を選んでその中で苦悩しつつも祖国統一、平和を望んだ人たちの生き方考え方がよく分かりました。現実世界でもそうだし、ネット世界では特に顕著ですが、最近の世の中の流れは、日本と韓国・北朝鮮はお互いに口を極めてののしり合う一部の人たちのおかげで非常に険悪になり、それ以外の人も越えがたい認識の壁ともどかしさに頭を抱えている状態です。が、その中で在日の人が(というのが言い過ぎであれば、在日の一部の人たちが)何を考え、どういうことを思って、北朝鮮や韓国とかかわっているのかがこの本を読んで分かりました。  もちろん、この本の著者である姜さんだけが特例のようなもので、それ以外の人は彼の考え方と著しく違うかも知れません。彼は、特殊、なのかも知れません。しかし、もしそうであるとしても、彼の思想や思考のバックボーンにある事実、歴史をこの本は教えてくれました。  二世として生きる彼らの内面、悩み、祖国への想い。北朝鮮と韓国の政治への想い。  彼らにとって生まれ故郷である日本に対する想い。    日本を意味もなく悪く言ったり歴史をどちらの側によいようにも曲げないたんたんとした事実の積み重ねは素直にうなづけますし、国際社会から見た世界の中の韓国と北朝鮮の歴史と現状からの願いはストレートに響きます。どうして太陽政策を取り続けたのか、太陽政策がたとえ打算とお金で計算されたスケジュールになったとしてもそれでもなおやり遂げないといけないと考えるのか。しかしそれらが今の若い世代を中心にどうして受け入れられないのか。日本人ではわからない事がそこにはありました。  是非読んでみて欲しいと思う一冊です。