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松鶴の「らくだ」?
今まで数多くの「らくだ」を聞いて来たが、これ程笑った(爆笑)「らくだ」は、この口演以外に無い。又、登場人物の名前や設定も、東西で微妙に異なっている。らくだの兄貴分は、東では「丁の眼の半次」だが、文珍のでは「脳天の熊五郎」。紙屑屋の家族構成も、子供は、東は7人だが、西は2人と異なっている。更に、らくだが大家に向かって振上げる凶器も、東は鉄棒か青竜刀だが、西では長刀とこの様に噺を比較して見るのも面白い。噺自体は、前半は東西共に、略同じストーリーで進む。最大の違いは、酔った屑屋と脳天の熊五郎の立場が入替ってからである。そして、屑屋のグチの中に、文珍、正しく文珍らしい工夫の跡が見られる。恐らく、松鶴の「らくだ」をヒントにしているのだろう。文珍自身も、マクラの初めで、それと無く松鶴に触れており、さり気無く感謝の気持ちを表したのかも知れない。東の「らくだ」を陰とすれば、この「らくだ」は、正しく上方の底抜けな陽気さをもった、陽の「らくだ」である。きっと、松鶴の「らくだ」はもっと荒削りであっただろう。しかし、それが文珍と言う噺家を通る事で、実に肌理細やかな噺に変化したに違いない。何れにしろ、買って絶対後悔しない珠玉の一枚である。
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【くちコミ情報】
五貫裁き・茶の湯
先ずは「五貫裁き」だが、政談物にしては、面白い噺であるが、志の輔の持ち味が更に噺を面白くしている。それは、登場人物の的確な描写である。徳力屋の強欲さ、大家の頑固さ、番頭の忠誠だが万衛門のやり方には賛成しかねる様子が、実に良く表現されている。人物描写掛けては圓生の右に出る噺家はまず居ないが、それは非常に緻密に計算された描写であるのに対し、志の輔の芸はそれを感じさせない、飄飄とした中に、きちっと夫々の性格を表現している所が凄い。立川流の特徴と言っても過言では無いと思う。師匠の談志の芸を確実に継承していると言って良いだろう。次の「茶の湯」は、先代の金馬が十八番にしていた話だが、志の輔らしい現代的なギャグがふんだんに盛り込まれ、非常に可笑しい噺に仕上がっている。この噺を此処まで上手く演じられるので有れば、同系統の「転失気」等を手がけて見るのも面白いかも知れない。志の輔が、噺を非常に良く研究し、その消化に努力している姿が垣間見られる口演である。落語ファンには、持っていて恥ずかしくない1枚ではないだろうか。
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面白いのを通り越してこわいくらい
この第3集で私好みは「口入屋」「不動坊」「饅頭こわい」。筋立てが面白く、笑いの中に昔の大阪の商家や裏長屋の情景が色濃く描かれています。 さらにこの第3集のお勧めは旅ネタ。「小倉船」は名のとおり小倉の船旅、「七度狐」と「矢橋船」はお伊勢詣りの行きと帰りの噺です。「百人坊主」もお伊勢詣りの道中。それぞれ趣向が違って面白いですよ。 この大全集は米朝さん50歳前後の録音なのですが、数多い噺をその噺に応じた演出で描き分け、しかも腹の底から笑わせる力量は面白いのを通り越して、ちょっとこわいくらい。第1集の評で国宝級と書いた所以です。
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マクラが長いわけ。
次々とギャグを繰り出しながらかなり長めにマクラをふっています。「楽屋スナップ」から推測するに、当日の共演者があまり笑いをとれていなかったようで、文珍がかなり全力で客席をあたためようとしている様子が聞けます。ひょっとしたら、共演者にムカつきながらやっていたのかも知れないな、なんて深読みまでできるかも。 文珍という人が客席の呼吸をはかりながらやっていることが如実に分かるCDです。もちろん他の上手な落語家もそうだと思いますが、このCDにはそれが如実に現れているので、文珍の話芸に興味がある方にはお薦めです。
ちょっと気軽に落語!
落語なんて古臭い!興味あるけどちょっと・・・。と思っている方、生活に笑いの潤いが欲しい方、落語初めてなんだけど、という方、是非ぜひお勧めです!舞台は現代。主人公は窓際サラリーマン。唯一の楽しみは怖い女房に隠れて作ったベッピンのバーチャルワイフ。だけどそれが女房に見つかって・・・。なんと楽屋裏話と珍プレーつきでちょっとお得かも。通勤電車の中で、休みの日で何もすることがない、なんて時、ちょっと聞いてみたらいかがでしょう?ちょっとお茶でも、のノリでちょっと落語でも。気軽に聞けて楽しめます。噺全体にたっぷり駄洒落をまぶしてあるのも大阪ならではです。(桂文珍さんは吉本興業出身です)ぜひどうぞ。
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その緊張感、その重厚さ、その高さ・・、素晴らしいです。
まったく能楽には素人の私でありますが、子どものころから当然のようにあった「日本の音」をこうしてCDで聴くことが出来、とても嬉しく思います。能の間合い、丁丁発止と響く鼓、そして謡・・。もちろんここには映像はなく、すべてが音からのイメージに頼るしかありませんが、だからこそマルチな世界に慣れてしまった現代人には心地良く、却って余韻の醸造に酔うことを許してもらえるのでしょう。それにしても観世寿夫氏の声の品格・重厚さ・・。ドイツの友人にも聴いてもらうつもりです。
寿夫の面影
このCDは、レコード版だった「能楽囃子大系」の一部抄録に過ぎない。ただ、中でもこの道成寺は、世阿弥の再来といわれた観世寿夫の声を今、聞くためには一番入手しやすい音源かもしれない。「花のほかには松ばかり」から乱拍子、そして乱拍子謡と、この声を聞くだけで、寿夫の面影が彷彿とする。未だに、この人以上の能楽師は出ていない。不幸なことに、こういう音源が残っているだけに、かつての名人上手とは違い、単なる伝説や記憶の美化でないことを、思い知らされるのである。もちろん、この時の四拍子は最高なのはいうまでもない。
「鶴」の笛が最高
5曲(道成寺、鶴、三番三、猩々乱、獅子)収録されていますが、後半の3曲はビクターが別に出したCDと同じものです。 白眉は「鶴」(喜多流の新作)で笛の藤田大五郎(作曲も兼ねる)さんが最高です。音だけでも鶴の羽ばたき、優美な姿が想像できます。また、道成寺も伝説化しつつある観世寿夫さんの乱拍子ですが、こちらはやや小鼓(北村治)の気迫が足りない感じがしますので星1つ減点しました。
美しい
能のお囃子は、日本で大昔から受け継がれてきただけあって、洗練されて美しいと思います。最高のミュージシャンたちのCDです。
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お勧めします。
「居残り佐平次」志ん朝・小三治・談志と全てお勧めですが、佐平次初体験の方・落語初心者の方には、本作がいいと思います。とにかく勢いがあり、爽やかに笑うことが出来ます。 「雛鍔」大好きな作品です。子供が登場する落語は秀作が多いですね。
黙っていようかと思ったが、つい
「居残り佐平次」は文句のつけようがない。およそ無駄というものがありません。 「雛鍔」も名口演ですが、ご隠居が植木職人の長屋を訪ねてくる目的をトラブルの和解としたのは、ちょっと大げさで噺の本筋から外れてしまいます。中野 翠は「今夜も落語で眠りたい」の中でこの部分の二人の会話がいいのよね、といっていますが、これがあるために、茶菓を勧めるタイミングが随分遅くなってしまった。要は、ご隠居が植木屋を訪ねてきて茶菓を出してもらえばよいのだから、二人の間にトラブルを作って、その詫びと恐縮に言葉を費やすのは噺の簡潔さを失わせると思います。長屋を通りすがりに植木職人の声が聞こえたから、新築予定の隠居所の庭の手入れを早めにお願いしようと立ち寄った、くらいにしたらどうだったろうか。今となっては、直しようもないが‥‥。
私は落語に関して全くの一般人(凡人)です
2つの噺に登場する主人公はそれぞれ、いわゆるペテン師である(未婚の若い男、母親と2人で生活?)佐平次と、チャキチャキの植木職人で妻子もち。他人を騙すを生業とする抜け目ないヤクザな男と、かたや頑固な職人気質、自分が良い正しいと思ったことには決して妥協することのない子供のようなオヤジです。お互い水と油、決して交わることの無い様なキャラクターに思えますが、実は共に、きっぷ、粋のよさ(剛)の中に、憎めない可愛さ(柔)を持っています。志ん朝さんの本領発揮、面目躍如です。参考:居残り佐平次で、品川を南と言っているのは、大江戸という4里四方の範囲の南の端に品川が位置していたという事を示しています。雛鍔に出てくる銭の裏には波が彫ってあるところをみると、(これは1文銭でなく)波銭といわれる4文銭ではないかと思われます。100円ぐらいに当たります。発行されたのは1768年ですから江戸時代後期の噺のようです。
見え見え悪意をもった、愛すべき子供
「雛鍔」では、女房に対しての、うたいあげる様な、ポンポンと立て続けの小言の場面が、その後の照れ笑いで、一挙に緊張が緩和されて、そのギャップで笑ってしまうのですが、この小言が目上の人の前での卑屈さと絡み合い、「気取って折る」と言うフレーズの面白さもあり、このフレーズがまた駄目押しで効いてきて、どうしても小言を言わずにおけないと言う感じも良く判り、その朗々とした明るい表現に頬が緩みます。 p 子供の無邪気さと狡猾さと小利口さは、上は5歳の男の子を持つ身としては、非常にアルアルと言う感じで御座いまして、「こんなもーのひーろった」、「これ何だろうな、おとっつぁん」等の面白いフレーズ、あと「お八歳です」、父親がブルブル震えて怒っているところ等を、思い出すだけで笑いがこみ上げてきます。 p 落語の世界では、他人に対して強烈なうらやましさを持ち、付け焼刃で真似をして大失敗する人が数多く登場しますが、この植木屋は、「青菜」の植木屋程ヒドクありませんが、結局は、全てを承知して大人より上を行っている子供に巻き込まれて、一旦鼻高々になりますが、その後、子供のサゲの一言でどん底に叩きつけられます。 p 落語に登場する子供は、どちらかと言うと頭が良いと言うことを前面に出した表現をされる子供が登場するものが多いですが(一見優等生っぽい殻に隠れた悪意?)、この「雛鍔」に登場する子供は、ずる賢く、見え見えの悪意を持った、だけど何とも愛すべき子供らしい子供です。 p それにしても、読み返してみますと、このレビューはこの噺を聞いていない方にはサッパリ判らないものになってしまいました。
☆5つだけど、ダブりガ・・でもそれは別にすれば、絶品
まずは、佐平次。この噺の下げについては、現代では使われない表現が理解できないとして立川談志師匠は、東大の落語研究会の学生の考えたと言う「あんな奴、裏から帰せばいいのに」「冗談じゃない、あんな奴に裏をかえされてたまるか!」・・・ 小三治師匠は、「仏と言われてるね。」「また来る、仏の顔は二度」と変えている。志ん朝師匠は昔ながらの「旦那の頭がごま塩ですから」でやってるが、これは、工夫すべきだったのでは。それは、別にすれが、イキイキとした佐平次の演出は群を抜く。 これはこれで、一つの筋かもしれない。 「雛つば」は、設定がわざとらしく、「真田小僧」の変形のようなものであるが、その無理な設定を一気呵成に下げまで持ち込む‾下げも「真田小僧」と全く同じ‾力量は凄いと思う。
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この人だれ?
落語を聞いたことがありますか?多くの人は「ない」と答えるかもしれません。一度これを聞いてみませんか。 やなぎやきょうたろう、という名前の人がこの落語を話しています。いわゆる「寄席」(よせ)というところでのライブのCDです。現代の言葉で、そして登場人物は若者だったりサラリーマンだったり、私たちの横にいるような人々が主人公です。 p そういう人たちの行動に、いつの間にかくすっと笑ってしまいます。笑ってしまったら、今度はきっと「この落語家を見てみたい」と貴方は寄席へ足を運んでしまかも、です。
落語に先入観を持っている人たちへ
落語に先入観を持っている人たち、 「落語というのは古くてカビくさい芸」だとか「江戸時代の話ばかり」 とかいった先入観がある人たちに聞いてもらいたい。若手、新作落語の雄。現代の風俗、特に高校生、大学生の生態、恋愛模様を描写させてこの人の右に出る人はいない。古典ももちろんうまい。(うまいから新作の魅力が生きる) p 主人公はごく普通の女子大生やサラリーマン。ただシチュエーションや人物造詣がエキセントリックなので、まあ初めて聞いたらたまげるような話が展開する。最近のヒットは p 「針医堀田と賢ちゃんの石」 p 文字通り腎臓結石に悩む賢ちゃんと名医の堀田先生の心温まる(?)エピソード。 p 「針医堀田と緻密なヘアー」という続編もあるらしいけど俺は聞いたことない。 喬太!郎!!さんやその仲間が寄席でなにかやる時はいつも若い人でいっぱい。噺がエキセントリックだから「おたく」が多いかというと、以外に女性フアン(女子大生~おばさんまで)が多い。 「ちょっとついてけないよ」って思うこともあるけど p ツボに入った時の面白さっていったらない。客席中をぐわんぐわん笑いで引っ張りまわす。 p 途中で帰る客、外を通る救急車のサイレンとか、何かハプニングがあるとそれをすかさずネタにする反射神経のよさ。「是非ライブで聞いてみて」というかライブでなければ本当の魅力はわからない、 けれど、このCDでもその雰囲気は十分伝わる。
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